スピードの持続力で輝けます! 目黒記念分析

 おはようございます。ヒデです。ダービーデーは特別、最終レースもG2競走があります。永遠とも思えるダービーから目黒記念までの間隔、その間に読み直していただければ嬉しいです。ポイントごとにまとめていますので一言をつけておきますので要点チェックとしても見てください。


< 目次 >



1.やっぱり差し馬!?メンバーを見極める必要あり!



2.左回りか非根幹距離か。適性問われる前走



3.シンプルにThe 三系統のサンデー系狙い!?



4.該当馬




1.やっぱり差し馬!?メンバーを見極める必要あり!

 昨年は32秒台の上がりが連発する「超高速馬場」。これではロスなく内枠で先行して前目に行った馬が上位を独占。

21年 目黒記念

1着 5.ウインキートス  8人気 (2-2-2-2)32.5

2着 8.ヒートオンビート 2人気 (4-5-5-6)32.4

3着 3.アドマイヤアルバ 15人気  (4-3-3-3)33.0

これを見ても昨年は超高速馬場で前目につけてロスなく立ち回った馬が活躍しただけというのが分かります。それだけに昨年は参考外。それでも毎年内枠が有利になるのはダービーと反対の傾向になります。過去5年2・3枠は単複の回収率が100%を超えているなど内枠は軸穴問わずに活躍しやすい傾向にあります。2〜7枠中心です。

 内枠の利を活かして活躍するのはペースが早くなる季節であるから。高速の上がりを出すというよりは一定速度で走り続けるスピードの持続力が必要なコースになります。2500mはスタートしてすぐに坂があるためペースは早くなりにくい傾向にあります。過去3年で前半3F(5F+7F目÷2)と後半3Fを比較しても

2021年

ダービー:35.0-33.9

目黒記念:37.9-32.8

2020年

ダービー:36.8-34.3

目黒記念:36.1-35.9

2019年

ダービー:34.8-35.9

目黒記念:35.5-35.8

のように大体が遅くなっています。これは坂を二度も越えている影響です。それでも芝が生え揃っての季節であるため、高速での持続力が問われるという特殊なラップになりがちです。先行馬にこれは左右されますので、先行馬の中でも特に行きたがる馬はどれかをしっかり見極める必要があるでしょう。ちなみに今年の判断は「多め」だと思っています(競馬王新聞はスローと判定していますが笑)。

枠ポイント 

「内枠優位」

脚質ポイント

「先行馬が多く差し有利に」



2.左回りか非根幹距離か。適性問われる前走

 続いて前走別に見ていきましょう。過去5年大きく有利になっている前走はありませんが、勝ち馬が出たレースを見ていくとある条件がわかります。

21年 ウインキートス  日経賞    中山芝2500m

20年 キングオブコージ 湾岸S     中山芝2200m

19年 ルックトゥワイス 新潟大賞典     新潟芝2000m

18年 ウインテンダネス 緑風S        東京芝2400m

17年 フェイムゲーム  ダイヤモンドS 東京3400m

※着順は21年→⑮、20年→①、19年→④、18年→①、17年→⑥。共に年→着の順。

 これを見ると前走は左回りの根幹距離か右回りの非根幹距離から来ている馬が多い印象です。例外は17年のフェイムゲームのみですが、芝2500mのアルゼンチン共和国杯勝ち馬でしたから例外でしょう。特に東京芝2400mからのローテは穴を開ける印象で、例えば昨年のアドマイヤアルバ(メトロポリタン9着)、20年アイスバルブ(同6着)、19年ノーブルマーズ(同2着)と毎年穴を開けていますから軽視は禁物です。前走は10着以下でも平気で巻き返せるのがこの競争なのです。

前走ポイント①

「左回りか非根幹距離からのローテを狙う」

前走ポイント②

「穴量産体制のメトロポリタンS組には要注意」



3.シンプルにThe 三系統のサンデー系狙い!?

 過去5年を見てみるとサンデー系は【3- 3- 5- 38/49】でやはりほとんどがサンデー系から出ていることがわかります。それにキングカメハメハ系やトニービン系が続いている状況となっていますが、ロベルト系は過去5年で4頭出走したものの、着外に沈むことが多い特徴にあります。21年も3人気のミスマンマミーアが12着に敗れるなど人気であっても同様の結果となっています。サンデー系の話に戻りますと、非根幹距離を得意とするタイプが好走する傾向にあります。例えばステイゴールド産駒。2019年1着のルックトゥワイスを筆頭に20年7人気3着のステイフーリッシュなど、人気薄でも激走する産駒が多い印象です。ステイゴールドの孫産駒にあたるウインキートスのゴールドシップ産駒にもこれと傾向を受け継ぐイメージです。そのほかディープインパクト系やハーツクライ系もよく、サンデー系の代表三系統が基本になると言えるでしょう。

 母父系を見てみるとこちらは千差万別といった形で、あまりはっきりとした傾向は出ていません。それでも米国系よりも欧州系と言った形で、欧州ノーザンダンサー系やセントサイモン系(フェイムゲームの母父系)が来ていることからも欧州系の方が良さそうです。キングマンボ系も良いことから、フランス的な「末脚を伸ばしていく」タイプの持続力を備えた欧州系の方が活躍しやすいのもポイントの一つとして挙げられるでしょう。

血統ポイント①

「サンデーサイレンスを代表するディープ、ハーツ、ステゴの三系統が狙い目」

血統ポイント②

「母父はフランス的な欧州系だと好走確率UP!」



4.該当馬

それでは目黒記念の該当馬を見ていきましょう。

1.ゴールドギア

1枠△ 差し〇 前走メトロポリタンS〇 血統〇?

 「反逆のメトロポリタン」の筆頭です。前走メトロポリタンS最後に外を追走しての不利がありましたが、今回は最内枠。今まで挙げた5勝のうち4勝は延長(1勝は新馬戦)でしたから、かなり延長は得意。スタートさえ決められれば今回激走ということも当然考えられますから、期待したいところです。

5.トラストケンシン

内枠〇 差し〇 前走非根幹距離〇 血統〇

 なかなかオープンでは行き脚のつかないタイプで苦戦していましたが、前走の日経賞では差しと言えるところまで行けましたので、この馬なりに回復はしてきている印象です。昨年アドマイヤアルバが穴を開けたように内枠のハーツクライは馬群に入って闘争心が高まるためプラス材料。血統も重厚で、期待できそうです。

11.モズナガレボシ

6枠〇 先行〇? 前走新潟記念4着〇 血統〇

 開幕週という助けもあったものの、4着となった前走から人気なると思ったものの、そこまで人気にはならず。それでも中距離以上で成績を残せるのは母系にシャーペンアップが入っているからこそ。母系は重厚な一族で、一族にはエアダブリンやダンスパートナー、ダンスインザダークのダンシングキイがいると考えても2000m以上をこなせる可能性は高いです。今回は再び外目の枠に入りましたから期待できそうです。


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競馬王新聞で目黒記念は見れますから、そちらも参考にしていただきたいと思います。目黒記念は印を見返していると「あーまだまだだったな」とステップアップしていることを実感している気がします。ダービーの記事、そしてYouTubeチャンネルもよろしくお願いします!チャンネル登録してくださいね!

それでは!

ヒデ