前残りの鉄則が炸裂!? さきたま杯分析

 こんばんは、ヒデです。ダービーが終わった直後の週は交流重賞が二つ施行される時期に突入し、6月の29日には帝王賞が開催されるなど地方競馬が熱くなる季節です。その初日に施行される交流重賞こそさきたま杯です。昨年こそJRA勢が馬券圏内を独占しましたが、それまでは3年連続で南関東勢が馬券になるなど、JRA勢が圧倒しているレースではありません。JBCが浦和で開催された19年もスプリントではブルドックボスが勝利するなど地方馬に相性の良いレース。はたしてどのような傾向が地方馬の台頭をアシストしているのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.内枠先行が鉄板!?



2.前走傾向は今年も変わらず!?



3.先行持続と言えば欧州系の血!



4.該当馬



1.内枠先行が鉄板!?

 浦和競馬場1400mは4角の出口からスタートして1周するコースとなっており、スタートから1コーナーまでの距離は約300m、最後の直線は220mとなっています。それだけにある程度隊列が出来上がってから1コーナーに突入します。それだけにかなり前傾ラップになりやすく、過去5年の平均は前半3F35.6秒に対して後半の3Fは37.5秒と2秒以上も前半が早くなっています。それでも4角からゴール板までの最後の直線が220mと短く、差していく馬は3角あたりから仕掛けなければならない「ロングスパート力」が求められます。それを示すように過去5年は4角5番手以内の馬しか馬券圏内に入っていません。それでも21年のベストマッチョが4角先頭から4着に敗れるなど前に行けば確実というわけではありません。ねらい目は「逃げ先行=直線の長いコースでの逃げ先行で馬券圏内の実績」が、差し馬であれば「直線の短いコースで捲った実績」が必要になるといえます。

 本来枠の傾向があまり出ない浦和競馬場の1400mコースですが、この競走に限ってはかなりの「内枠優勢」という傾向が出ています。特に1・2枠は多くの馬が馬券圏内に入っており、過去5年の複勝率はともに60%。これは浦和1400m全体のコース複勝率27.3%から3倍近くもアップしていることがわかります。昨年も1.アルクトス、2.エアスピネルと1・2枠が連対しており、前述の粘れなかったベストマッチョは6枠でした。要因として、かなり前傾ラップになっているため、ロスなく進める馬が有利になっていると考えることができるでしょう。内枠の先行馬は軸に最適です。



2.前走傾向は今年も変わらず!?

 この競走で好成績を挙げていた馬の前走はフェブラリーS、かきつばた記念(名古屋競馬場)、マリーンC(船橋競馬場)に限られていましたが、この傾向は今年も変わらないでしょう。かきつばた記念が行われている名古屋競馬場は今年の4月から今までの土古から移転、弥富の新生名古屋競馬場で開催されています。従来の名古屋競馬場は直線距離が200mない唯一の競馬場で傾向がリンクしやすいコースでしたが、移転を期に直線は240mへ拡張、3~4コーナーにはスパイラルカーブを設置するなど船橋競馬場に近くなり、よりリンク度が高まった印象。例年マリーンC組は好調な成績を残していることから浦和競馬場は船橋競馬場とリンクしやすいので、かきつばた記念組も短縮になることから、好走が今後増えていく可能性があります。話しはやや逸れてしまいましたが、JRA勢であれば前走はフェブラリーSやマリーンC、かきつばた記念組を中心にしましょう。

 一方地方所属馬に関しては大井競馬場でのレースを経験している馬が中心になっています。大井で施行される1200mと1400mは共に直線が386mと長いためここで先行して粘れる馬に関しては激走に注意といえます。また、浦和競馬場で前走走っている馬は1着であっても好走できず下位に沈みがちですから、に人気になっている場合は軽視したほうが良さそうです。



3.先行持続と言えば欧州系の血!

 「先行持続」となる場合、血統的に重要になってくるのは欧州血統の持続力になります。この浦和1400mはスピードと持続力の両方が求められるコースになっていますから、コース全体としてはAP Indy系やロードカナロア産駒が強い傾向になっています。このレースでも同様の血統が活躍しており、「サンデー系またはキンカメ系」に「米国中距離血統または欧州系」という血統が鉄板になっています。例えばこのん競走を20年7人気1着だったノボバカラは父アドマイヤオーラ(Pサンデー系)に母父フレンチデピュティ(米国中距離系)、昨年1着のアルクトスも父アドマイヤオーラに母父シンボリクリス(欧州系)という組み合わせだったことからもスピードと持続力の持ち合わせた産駒が好調になっています。

 勝ち馬の組み合わせは父サンデー系×母父欧州系。前述の21年1着のアルクトスや18年1着のサクセスエナジー(父キンシャサノキセキ×母父ジャングルポケット・欧州系)など勝ち馬がよく出ている印象です。それだけ先行馬は持続力が重要になっていることがわかります。5月31日の開催は稍重馬場で施行されましたが、明日は良馬場に回復しそうですから今年もこの傾向が持続する可能性は高いといえます。



4.該当馬

4.ヘリオス<ヒデのオススメ>

内枠〇 先行〇 前走〇 血統〇

 直線が短かったりコーナーが厳しかったり枠に恵まれなかったりしても2着になり続けているこの馬ですが、今回は内目の枠に入りましたから絶好条件になったと言えます。もともと直線の長い東京コースで先行しながら連勝するなど、持続力はメンバー中トップクラス。今回は斤量が減りますし、中間も悪くなさそうですので、霜月S以来の勝利を期待します。

6.シャマル

6枠△ 先行〇 前走〇? 血統〇

 スマートファルコン産駒に母父アグネスデジタルは短距離に向きそうな血統になっていますが、中距離適性も十分。母父のアグネスデジタルは自身の産駒でJDD勝利したカゼノコがいることや、父スマートファルコンも1800m以上でも活躍するオーヴェルニュがいることから、先行して粘っていく持続力コースのほうが短距離では優位になるタイプです。浦和コースとは適性ばっちりですから、期待したいところです。

8.サクセスエナジー

先行〇 7枠〇 前走△ 血統〇

 東京盃でオススメしたときにも書きましたが、この馬は成績が安定しないタイプです。外枠に入ったのは根岸S以来ですが、この枠であればマイペースに先行して馬券圏内というのも十分に考えられます。キンシャサノキセキ産駒は外枠先行で結果を残すタイプですから、絶好の条件が揃ったと言えます。期待です。


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それでは!

ヒデ