本命の黒船は東か西か 黒船賞分析

 こんばんは、ヒデです。売上が好調の高知競馬、昨年の売上は900億円の大台を突破し、大井、兵庫(園田姫路)に次いで全国3位の売上を誇っています。そんな高知競馬場で行われる唯一の交流重賞、黒船賞が明日行われますので、今回はこの黒船賞を分析していきましょう。昨年はテイエムサウスダンが圧勝してみせたこの競走、果たしてどのような馬が好走しやすいのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.キーワードは持続力!?



2.一番活躍しやすい前走は東京競馬場!?



3.忘れてくれるな米国系!?



4.該当馬




1.キーワードは持続力!?

 高知競馬場は「売上好調!高知競馬を攻略する!!」や「地方競馬場はなぜ内が深いのかに迫ります

の記事でも書いた通り、逃げ先行馬が圧倒的に有利なコースになっています。このレースも逃げ先行馬が過去5年5勝していることからもよくわかりますね。単軸に据えるのであれば逃げ先行が圧倒的に有利になっています。これは普段の高知開催からも言えることで、勝ち馬の半分以上は逃げ先行馬が活躍する傾向にあります。基本的には前有利です。過去5年地方馬唯一勝利したエイシンヴァラーも先行して勝利(6人気)しているだけに、穴馬も先行馬から探すのが基本になるでしょう。

 それでも差し追込み馬も侮れません。差し馬と言ってもJRA主場のように直線で差す競馬をするのではなく、徐々に捲り気味の競馬をする馬が有利になりやすいですね。ただ、普段から砂厚が深い高知競馬場だけに、この捲りを決めるためには力が抜けていないと厳しい傾向にあります。そのため差しや追込みで穴を開けた馬はほとんど例がないため過度な期待は禁物でしょう。特に今年は過去10年で初めての良馬場(高知競馬は砂の影響などで乾きにくい馬場として有名で、ほとんどの開催が重・不良馬場で行われている)開催が濃厚なため、余計に差しが決まりにくい馬場となっていることは良馬場で行われた13日、15日の開催を見ても明らかですね。枠による有利不利は良馬場だとあまり出ないだけに、余計に先行馬を買いたいレースになるかもしれませんね。



2.一番活躍しやすい前走は東京競馬場!?

 東京競馬場からのローテがとにかく走る印象です。昨年も書きましたが、この傾向は未だに持続しているといったところでしょうか。過去5年【3- 2- 1- 2/8】で全馬が掲示板内に入っているという安定感です。昨年も東京競馬場1400m(根岸S、バレンタインS)から出走した2頭が順当に1-2着となったことから今年も東京1400mから出走してくる馬とフェブラリーSから出走してくる馬に関しては注意が必要でしょう。

 それ以外のローテでは浦和競馬場も3着2回とそこまで悪くはありません。これは共にJRAの所属馬でしたので、JRA所属馬であれば前走1400mから出走してくる馬に警戒するのがよさそうです。ただ、前走阪神競馬場からの馬は出走が2頭だけなものの最高は4着と伸びきれていません。それならば、中山や東京など関東主場で出走した馬を中心に考えるのが良いかもしれません。

 なお、地方所属馬は前述のエイシンヴァラーが勝利しているものの、その他では南関東の2頭のみで、そこまで期待はできません。園田所属、大井・浦和(小久保きゅう舎所属)所属の馬に関しては馬券に絡めて見るのも面白そうですが、軸には向いていない印象を受けます。



3.忘れてくれるな米国系!?

 この競走は昨年のテイエムサウスダンを筆頭にエンドスウィープ系が2勝してトップ、その他ヴァイスリージェント系も1勝など米国系が3勝、2着も過去5年4回取っているのがAPインディ系など米国系が一番中心になっていると言えます。ただ、次点に来ているのはサンデー系で米国系とサンデー系が馬券圏内に独占している印象です。サンデー系であれば特にPサンデー系が好調で、1勝3着1回を記録しているキンシャサノキセキ産駒のサクセスエナジーが来ていることなどからよくわかります。

全体的に非根幹が得意な産駒を狙っていくのが良く、この競走の舞台である高知1400mは非根幹距離×深い砂が合わさってかなりタフになる印象です。中距離がこなせるようなスタミナがあるといいということではないでしょうか。前述のサクセスエナジーも母父系もジャングルポケットで欧州系のダービー馬、2着4回記録していたAPインディ系も昨年帝王賞やチャンピオンズカップを制したテーオーケインズ(シニスターミニスター産駒)がいるように中距離系で強い産駒が多いなど、やはり中距離系でも活躍できるような血統背景である馬が馬券圏内に入りやすいイメージです。こういった馬が短距離に行く場合は気性が荒いなどの要因もある(もちろんその限りではありませんが)と思いますので先行しやすい側面もあります。今年もこの血統に注目でしょう。



4.該当馬

 それでは黒船賞の該当馬を見ていきましょう。



3.イグナイター

先行〇 4枠〇 前走高知〇 血統〇

 地方枠として期待値が高いのがこの馬です。2走前の兵庫ゴールドトロフィでは3人気3着、勝ち馬のテイエムサウスダンから0.4秒差と考えるとこの馬は中央馬に混じっても遜色ない活躍を見せています。今年の初出走となった前走黒潮スプリンターズカップでは7馬身、1.4秒差の快勝。地方馬で勝利したエイシンヴァラーも高知からのローテで勝利しているように地方馬のローテとしては絶好。また、エスポワールシチー産駒は重賞などのアップ戦で強さを発揮しやすいので、今回も期待です。

5.サクセスエナジー

差し△ 5枠〇 前走東京1400m◎ 血統〇

 過去3年連続で出走し、1勝3着1回4着1回と好成績を残しています。先行力はなくなってきていますが、昨年9月のサマーチャンピオンでは先行して2着に入るなどまだまだ先行することは可能です。また、今回は高知でもかなり強い競馬をしている吉原騎手が騎乗することになっているので、今回は復活に期待でしょう。

11.ヘリオス

先行〇 8枠? 前走東京1400m〇 血統〇?

 短距離ダートのオルフェーヴル産駒は期待値が非常に高い条件。東京の1400mオープンで2勝していたことに加えて根岸Sでは2着に入っていることを考えてもかなり期待値に高いといえるでしょう。また、外枠が苦手な印象があるオルフェーヴル産駒ですが、この馬は13番ゲートからスタートしても3馬身半差、0.6秒つけて勝利した所をみても大丈夫そうです。今回も先行から抜け出しを期待したいですね。


競馬王4月号は3月8日発売!


4

馬券情報誌『競馬王』2022年4月号の特集テーマは「理論武装で春競馬を勝ち抜く! 」です。大事なクラシックシーズンを目前に控えたこの時期は一年で一番競馬が盛り上がる時期。しかしその一方で、まだまだ未知な部分を多く秘めている3歳馬を理解し、馬券的中へと結びつけるのは難しい。そんな悩める馬券ファンのために、今回も豪華ライター陣が、馬券攻略に役立つ様々な「武器」と「使い方」を伝授してくれます!


今井雅宏
棟広良隆
メシ馬
立川優馬
安井涼太
馬ノスケ
シンヤカズヒロ
とうけいば

○TARO&まいこ
TAROが教える地方交流重賞攻略術
○卍
妙味度から探る春の買い銘柄
○伊吹雅也
血統&ジョッキー偏差値先行攻略
〇オオタケ/nige
南関競馬の愉しみ方
〇新人予想家!モモタタカマサ
ラチ前スナイパー
●矢作芳人 「ヤハギの予言」海外挑戦史
●武英智 独占インタビュー「メイケイエールで描くG1制覇の夢」

ご予約はこちら


今年はどのような競馬になるでしょうか。地方馬の優勝というのも見てみたいですね。

それでは!

ヒデ