加速とスピードで勝負!? 京王杯2歳S分析

 こんばんは、ヒデです。土曜日には東京ではスプリンターの登竜門、京王杯2歳Sが行われます。今年はどのような傾向になるのか早速見ていきましょう。本日もよろしくお願いいたします。



< 目次 >

1.スローペースが多く中団前目が有利に!?

2.前目に付けられるのであれば延長馬を狙え!?

3.スピード勝負でしょう!!

4.該当馬


1.スローペースが多く中団前目が有利に!?

 京王杯2歳Sは過去5年昨年を除いてスローペースで流れることが多い傾向があります。そのため先行馬が有利になりやすいです。先行馬は過去5年【2- 2- 4 -10/18】で複勝率44.4%と目に見えて好調です。これは2歳重賞の拡充によって小頭数になりやすいことに加えてスタートしてすぐの1F目に上り坂がある影響で先行争いが落ち着きやすいからだからだそうです。それでも差しが【3- 1- 1- 19/24】と勝ち馬が多く出ているのは直線勝負になりやすい東京競馬場らしい結果になっているからでしょう。3人気以内が毎歳上り1位となっている影響で上り1位は【3- 2- 0- 0/5】で連対率100%と好調です。上りの出せる人気馬は軸馬としてかなり信頼できそうですね。

 逆に上りの出せない差し追い込み馬にはチャンスが薄いので、穴馬を探すのであれば逃げ先行馬が圧倒的に有利になっています。例えば18年6人気3着のカルリーノはコーナー通過3‐3で進み直線もしぶとく粘って馬券圏内に残っていたり、17年5人気2着のカシアスもやはり3-3でコーナーを通過し3着に粘るなど前目につけている馬が穴としての期待値が高いということができそうです。昨年の差し馬の人気薄が届いていますが、昨年はフルゲートでのレースだったので例外的だとジャッジしても良いでしょう。



2.前目に付けられるのであれば延長馬を狙え!?

 ここからは重賞ステップ&ローテを見ていきましょう。前走重賞組は延長が良いようです。特に1200m重賞はかなりアツく、小倉2歳Sは【2- 1- 1- 3/ 7】で複勝率57.1%、函館2歳Sに至っては【2- 2- 1- 3/ 8】で複勝率62.5%と3頭2頭くらいが馬券圏内に好走していることがわかります。しかし、今年はこの傾向が使えないという非常事態です。それではそれ以外の競走ではどうなのかそこを見ていきましょう。

 前走重賞を除いた馬を見てみると、なんと延長馬は【0- 0- 0- 10/10】で1頭も馬券圏内に好走していません。掲示板圏内に広げても1頭も入っていないという成績になっています。一方で前走と同じ1400mを走った馬は【1- 1- 1- 17/20】で複勝率がやや高くなっています。

 その場合チェックしたいのは前走どこを走ったかです。唯一前走重賞以外から勝利しているのは17年1着のタワーオブロンドン。阪神競馬場で行われたききょうS1着から断然の人気を背負って勝利しています。それ以外の馬は同じ左回りの東京・新潟を使った馬が馬券圏内に来ている以外は成績を残せていないので、左回り+阪神以外の馬はやや割引が必要そうです。間隔は極端に短く無ければ大丈夫でしょう。具体的には中2週以内が危なさそうです。



3.スピード勝負でしょう!!

 血統的には「スピード系」がポイントになっていきそうです。まずは短距離に適性があることは第一条件ですが、その中でも特にスピードに長けている種牡馬の産駒が好走しやすい傾向にあります。サンデー系ならばPサンデー系やキズナ産駒などディープインパクト×ストームキャット系のキズナなどの種牡馬、ロードカナロア産駒やミスプロ系などダートでもスピードを活かせる産駒などが好調です。ストームキャット系の血が重要なのですが、父系ストームキャット系のGiants' Causeway産駒やディスクリートキャット産駒などは苦戦傾向。父系などに入っているよりは父母父や母母父などに入っているほうが好走しそうな傾向にあるようです。このレースでも過去4年、必ず1頭はストームキャット系の血が入っている馬が馬券圏内に来ていることに加え、ストームキャット系は東京が得意なので、秘密のスパイスになっているかもしれません。

 母父系もサクラバクシンオーが【1- 1- 0- 1/3】と好成績になっているように全体的にスピード系が優勢な傾向にあります。その中でも「伸び脚」を補完する母父系も好走で、母父スペシャルウィークのタイセイビジョンが1着になっていたり、何度も上がっているカシアスは母父ダンチヒ系で2着と上りが重要になる東京競馬場らしい血統背景も好調になっています。母父も「スピード」と「末脚を伸ばせる」ような系統を重点的に狙ってみるのが面白いかもしれません。



4.該当馬

 それでは京王杯2歳Sの該当馬を見ていきましょう。

3.キングエルメス

差し△ 短縮〇 間隔〇 前走札幌△ 血統〇

 ロードカナロア産駒ということで父母父に持っているのはストームキャット系が入っている馬でもあります。前走は延長で先行できずに上りを使ったものの5着になってしまいました。今回は短縮ローテで先行できるのであれば前に残ることも可能でしょう。調教でも動けているので、かなり調子も良いでしょう。左回りに対応できるかが勝負になりそうです。

6.レッツリブオン

差し△ 同距離〇 間隔〇 前走東京〇 血統〇?

 芝馬を生み出すイメージのあまりないダノンレジェンド産駒ですが、この馬は6月の新馬戦から一貫して芝で成績を残している馬で「規格外」の風格を漂わせています。前走は開幕週の馬場で差し切り勝ちと先行有利を覆すレースでした。この馬の母父はストームキャット、母父のストーミングホームは産駒のティーハーフがこの東京芝1400mのクロッカスSで3着に入るなど東京芝1400mの適性があると考えても良いのではないでしょうか。産駒の実績が少ないだけに人気薄になりそうですが期待できそうです。

8.トウシンマカオ

先行〇 短縮〇 間隔〇 前走新潟〇 血統〇

 ビッグアーサー産駒初めての重賞制覇を狙っている産駒ですが、かなり期待できそうです。初戦も先行して2馬身半差の快勝、今回は短縮ローテが決まるかどうかが心配です。ビッグアーサーは今井雅宏さんの単行本『ウマゲノム版種牡馬辞典2021-2022』ではS系と分類されているので、短縮でまだ成績が残せていない同産駒でも決まる可能性に賭けたいと思います。母母父ゴーンウエスト系でスピードに長けているでしょう。

10.コラリン

差し△ 延長△ 間隔〇 前走中山△ 血統〇

 ルメール騎手が騎乗する期待の馬でしょう。ダイワメジャー×母父Dubawiという組み合わせはスピードに長けていると判断できる配合です。延長で先行できるのであれば確実に馬券圏内に入るだけの実力はあると思うので、基本的には期待したいところでしょう。このうまならば差しに回っても一定以上の成績を残すこともできそうですが、勝ち切るのであれば先行、前目に付けられることが求められそうです。


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今年は混戦となるのでしょうか。このレースは楽しみです。ヒデ

それでは!

ヒデ