マークが薄くから先行狙い!? 阪神牝馬S分析 

 こんばんは、ヒデです。4月桜花賞が行われる阪神競馬場、今年も桜花賞の前日に行われる波乱の重賞が阪神牝馬Sです。昨年こそ123人気での決着となりましたが、過去5年では70万円馬券が飛び出すなど波乱も見られたこの競走、どのような馬が有利になっているでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いします。


< 目次 >

1.差し有利なのは差し切れる力があるだけ!?



2.穴は前走非根幹距離にあり!?



3.圧倒的に強いディープ系、買える内に買っておけ!?



4.該当馬


1.差し有利なのは差し切れる力があるだけ!?

 このレースで差し馬は【3- 0- 2- 24/29】で一番勝利していますが、回収率は20%台に留まるなど、波乱をもたらすことはありません。今週からBコースを使用することになっていますので、差し有利に変化する傾向が出現する傾向にありますが、人気馬が堅実に差し切れるようになるだけであって差し馬はそこまで妙味がありません。一番妙味があるのは先行馬は【1- 2- 3- 10/16】で複勝率37.5%ながら回収率は100%を超えています。「差し有利=先行馬軽視」という傾向ができあがっているため、先行馬は軽視されがちですが配当を考えれば馬券に先行馬を入れるのがよさそうですね。

 枠的にも変化が見られ圧倒的な外枠有利に変化します。過去5年で半数の3勝が5枠以降から出ていることから見ても阿藤的です。特に7枠は【2- 1- 1- 6/10】、8枠も【0- 3- 0- 7/10】でこの2枠だけが複勝率30%以上となっています。外枠ならば先行でも差し馬も馬券になっていることから脚質不問で外枠はねらえるのではないでしょうか。逆に内枠は先行または差しで馬群の縫って上がってこられる馬でなければ厳しいということでしょう。



2.穴は前走非根幹距離にあり!?

 このレースで勝利しているのは距離を変更して来ている馬に限られています。特に前走非根幹距離の場合はかなり好走率が高く、1400mからのローテは【2- 1- 1- 15/19】、1800mからのローテでは【2- 1- 0- 11/14】となっておりこれらを合算すると【4- 2- 1- 26/33】で勝ち馬のほとんどが非根幹距離からのローテで出走している馬であるということがわかりますね。1400m戦の場合は京都牝馬S、1800m戦の場合は昇級戦組や中山牝馬ステークス組が好調となっていますので、そこが中心になっていると言えるでしょう。前走同距離の場合はコース替わりの場合がほとんどで、特に共に直線の長い東京コースからの出走がかなり好成績を残していますね。昇級戦だからと言って減点できるレースではないので軽視は禁物ですね。

なお、G1から出走してくる馬に関しても非根幹距離に出走している馬が有利になっているので、1400mや1800mなど400mで割り切れない距離から出走してくる馬に関しては注目したいところですね。



3.圧倒的に強いディープ系、買える内に買っておけ!?

 なんといっても強いのはディープインパクト産駒。過去5年【4- 2- 2- 12/20】せ勝率20%、複勝率40%を誇っています。単複の回収率も100%を超えており、べた買いOKというところでしょう。残りの1勝はダイワメジャー産駒とBコース替わりで差し有利に変遷することから瞬発力の鬼が馬券になりやすいということでしょう。その他サンデーサイレンス種牡馬の根幹をなすステイゴールド産駒【0- 1-1- 4/6】やハーツクライ産駒【0- 0- 1- 2/3】も高確率で馬券になっていることから圧倒的にサンデー系の瞬発力タイプが有利になっていると言えるでしょう。父系は絶対にサンデー系が優勢となっているため、逆らわないほうが懸命ですね。

 そうなると重要になってくるのは母父系。どの条件でも狙っていきたいのは母父欧州ノーザンダンサー系。特に先行脚質では圧倒的で【1- 2- 1- 3/7】となっています。これは欧州系の持続力が強く影響した結果と言えますので、先行馬を狙う場合は特に母父欧州ノーザンダンサー系を意識してみるのがいいかもしれません。差し馬の場合は相州ノーザンダンサー系に加えて米国系が一気に有利な傾向に変化します。米国ミスプロ系は特に強く、【1- 0- 1- 2/4】となっていますので、人気の米国ミスプロ系は狙ってみるのが良いでしょう。差す貯めには加速力が必要となりますので、一気に加速して差し切る競馬が可能な阪神のコース替わりで外回りと条件が揃えばしっかり差し切れると言ったところでしょう。

 簡単にまとめると「父系はサンデー系がほぼ絶対」、「母父は先行欧州系、差し米国系」となりますね。



4.該当馬

 それでは阪神牝馬Sの該当馬を見ていきましょう。

3.デゼル

人気×差し〇 枠△ 前走△ 血統◎

 ディープインパクト産駒の一角として無視できないのがこの馬です。差し脚質で母父米国系ということもあって昨年は上り3F32.5秒の快速で勝利しています。その後は不調気配でしたが、前走愛知杯3着と復調気配。そこから一息ついての参戦だけに今回も引き続き期待していいでしょう。先行よりは差しで輝く馬と言えそうですね。

5.アカイトリノムスメ

先行〇 5枠以降〇 前走〇 血統◎

 昨年の秋華賞馬が休養明けで参戦。ディープインパクト産駒が強いこの競走×得意な休み明けで鮮度抜群と考えれば鮮度至上主義(ウマゲノム版種牡馬辞典2021-2022より)とも評されるこの馬に期待しないわけにはいきません。個人的な話しをすると昨年の牝馬三冠はすべて本命にした馬でしたので今回も期待したいと思います。

10.クリスティ

先行〇 7枠◎ 前走〇 血統〇

 今井雅宏さんの言葉を借りると前走逃げられなかった逃げ馬です。昨年の六甲Sを逃げて勝利したこの馬ですが、それ以降は逃げても捕まる、ダートに活路を見出すと少し迷走気味でした。それでもこの馬は逃げ以外→逃げのパターンで2勝しているように位置取りショックがかなり得意な馬であると言えるでしょう。前走も不利を受けていましたし、延長【2- 0- 1- 1/4】と得意なこの馬ですので今回一番の激走注目馬ですね。

12.マジックキャッスル

差し×人気〇 8枠◎ 前走△ 血統◎

 よく考えると全部ディープインパクト系の種牡馬になってしまいました。この馬は昨年のヴィクトリアマイルで3着に入るなど活躍を見せていた馬です。ただここ2走は1800以上で走り、そこまで成績がついて来ていませんでしたが、短縮が得意なこの馬の短縮ローテで馬券圏内の可能性が高まったといえるでしょう。鞍上の浜中騎手は腕っぷしは強くないものの、牝馬を上手に差してくる騎手(騎手の取扱説明書より)ですので今回は復活に期待ですね。


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去年のマジックキャッスルが記録した上り3F32.4秒は度肝を抜かれました。明日は何秒になるかというのも楽しみです。

それでは!

ヒデ