勝負分け目は末脚の鋭さ!? 阪神大賞典分析

 こんばんは、ヒデです。いよいよ春のG1の足音が近づいて近づいてきています。今週は春の盾に照準を定めた馬たちの戦い、阪神大賞典が行われます。3000mの重賞、頭堅くて紐荒れるようなレースだけにどのような馬が有利なのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.やはり重要なのはスタミナ<末脚



2.やっぱりG1からのローテがいい!?



3.サンデー系に母父欧州系、これがやはり鉄板!?



4.該当馬



1.やはり重要なのはスタミナ<末脚

 昨年も狙った通り上りを使える馬が勝利していたように、このレースでまず考えるべきなのは「上り」を出せるかどうかというところです。スタミナを気にしてスローに流れるレースが長距離戦では多い影響でやはりスローの瞬発力勝負に持ち込まれがち。それを象徴するように過去5年の上り1位は【4- 2- 1- 0/7】ですべての馬が馬券になっているという驚異的な成績を残しています。上り3位以内に広げても【5- 4- 4- 2/15】と着外に沈んだのは2度だけとかなり期待できる数字ですね。前走も上り5位以内であれば【4- 4- 3-21/32】でほとんどがここから出てきていることがわかります。上りが一番重要になるレースということでしょうか。差しよりも捲り気味に上がっていく馬が一番良く、過去5年4勝は捲り気味に上がってきた馬でした。昨年のディープボンドこそ先行して抜け出しましたが、やはり先行して持続する形かまくって最後の4角で前目に付けていられる馬が特に期待値が高いと言っていいと思います。

 そして枠順でも傾向が非常に強く出ています。馬券圏内に考えると4枠以降で勝ち馬に限ると5枠以降となっています。5枠以降からは過去5年、すべての勝ち馬が出ています。特に4枠は【0- 1- 2- 3/6】、6枠は【1- 2- 1- 4/8】でいずれも複勝率50%を記録しているなど意外にも中枠から外枠の上りを使える馬が重要になっていると考えていいでしょう。



2.やっぱりG1からのローテがいい!?

 前走別で見ると安定しているのはG1組。全体で見ても【3- 3- 1- 4/11】で勝率27.3%、複勝率は63.5%を誇っています。すごいのは単複回収率が100%を超えているなどまさしく「軸に最適」な条件になっています。G1から出走してきた馬は巻き返しが多いのも印象ですので、有馬記念・ジャパンカップから出走してきた馬は馬券に絡めたいところです。

 そのほかの条件からであるとやはり長距離で成績を残している馬が中心になっています。AJCCから連勝したシャケトラは日経賞(芝2500m)勝ち経験がありましたし、昨年1着のディープボンドは前走中山金杯だったものの、菊花賞4着の実績がありました。その他 その他18年3着のクリンチャーも前年の菊花賞2着などダイヤモンドSの条件でも触れたように長距離の実績がそのまま成績に反映されているようですね。ダイヤモンドS組も3着2回ではありますが、共に前走までに3000m以上で実績のある2頭が入っていましたので、やはり長距離をこなせるかどうかも重要になってくることは間違いありません。若干1と違うことを書いているようになってしまいましたが、長距離適性を見抜いた上で瞬発力勝負に強いステイヤーを見抜くというイメージです。



3.サンデー系に母父欧州系、これがやはり鉄板!?

 このレースは圧倒的にサンデー系が強いレースで、2年前の20年に父キングカメハメハのユーキャンスマイルが勝利した以外はすべてサンデー系が勝利しており、過去5年では【4- 4- 4- 22/34】とほとんどが出ています。人気薄でも昨年3着のナムラドノヴァンや19年10人気3着のロードヴァンドールなど激走も目立ち、複勝回収率は100%を超えています。その中でも菊花賞で強いディープインパクト産駒は圧倒的で過去5年【1- 1- 1- 3/6】で複勝率は50%を超えています。これにキズナ産駒の【1- 0- 0- 0/1】が加わりますからディープ系の種牡馬が好調であることがわかります。またTサンデー系も好調なのは相変わらずで、ステイゴール産駒やハーツクライ産駒なども適性を示しています。ダイワメジャー系も少し注意が必要そうですね。

 当然母父系は欧州系が強く、サンデー系×母父欧州系は【3- 3- 2- 11/19】で安定感は抜群となっています。勝ち馬が出やすいのは欧州ノーザンダンサー系で、昨年のディープボンドもキズナ(ディープインパクト系)×母父キングヘイロー(リファール系、欧州ノーザンダンサー)の組み合わせになっています。過去5年で見ても【3- 0- 0- 6/9】で単複の回収率が100%を超えているという結果になっています。一方馬券圏内で見ると好調なのはロベルト系で、【0- 2- 1- 4/7】で複勝率42.9%はトップの数字となっています。それでも人気になりやすい組み合わせなので、そこまでおいしい結果にはなっていません。米国系で唯一活躍しているのは米国ノーザンダンサー系。18年には後に天皇賞春を制したレインボーラインや前述のロードヴァンドール、ディープインパクト×母父フレンチデピュティ系のメイショウテンゲンが馬券になっていますね。米国ノーザンダンサー系と欧州系が母父では中心になると思います。

 サンデー系以外はやはり1や2などの条件が合致しているのであれば狙いたいというところです。キングカメハメハ系の種牡馬などは特にこれに該当している馬が好走するイメージです。



4.該当馬

 それでは阪神大賞典の該当馬を見ていきましょう。

3.シルヴァーソニック

前走上り〇 内枠〇 前走▲ 血統〇

 血統的に狙いたい枠はこちらです。内枠非根幹距離のオルフェーヴル産駒は狙い目のところで、ステイヤーズS、万葉Sで連続3着になっているにも関わらず4人気はかなりおいしい気もします。このレースは外枠が有利なレースになっていますが、この馬的には内枠で絶好枠に入ったといってもいいのではないでしょうか。

4.トーセンカンビーナ

前走上り〇 4枠◎ 前走〇 血統〇

 前走ダイヤモンドSは追込み気味に走って3着、2走前のステイヤーズSでは先行して4着となっていますので、差しから捲り気味で走ってくれるのであればチャンスはありそうです。母父はミスプロ系のHawk wingは産駒も2400mを勝利しているように長距離も大丈夫そう。巻き返して人気薄からの馬券圏内に期待です。

9.マカオンドール

前走上り〇 6枠◎ 前走◎ 血統〇

 3勝クラスの江坂特別、万葉Sを連勝で挑むこのレースは非根幹距離でかなり期待できそうなローテです。一気に来て人気になっているので少し不安もありますし、先週のジャックドールのイメージを引っ張っている雰囲気を感じています。あまり軸にしたくないといったイメージですが、確実に力が上位であることは疑いようがありません。



11.ディープボンド

前走上り〇 外枠〇 前走◎ 血統〇

 昨年はこのブログで推奨しませんでしたがチャンネルの重賞予想で本命にした馬です。それはともかく、非根幹距離が大得意のキズナ産駒に母父キングヘイローというのはこのコースにはベストマッチです。連覇はできなくとも馬券圏内は堅いのではないかと思っているのですがどうでしょうか。


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阪神大賞典は昨年三連複2万5000円を獲得した思い出のレースになりつつあります。それ以来ディープボンドはかなり推奨して(天皇賞春でも有馬記念でも該当馬でした。)もう完全にファンです。

それでは!

ヒデ