土古の大団円交流重賞を制するのは!? 名古屋大賞典分析

 こんばんは、ヒデです。3月は出会いと別れの季節、レミオロメンを聴きたくなるような日でもありますが、73年続いた愛知県名古屋市にある名古屋競馬場も今週でお別れとなっています。そんな名古屋競馬場の最後の交流重賞、名古屋大賞典が明日行われます。本日はこのレースを分析していきます。73年の大団円を迎えるのはいったいどの馬なのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。




< 目次 >

1.逃げ先行がやっぱり有利!?



2.2000m以上からの短縮がよさそうです



3.中距離と言えばサンデー系は健在!?



4.該当馬




1.逃げ先行がやっぱり有利!?

 勝利しているのは過去5年逃げ先行が全勝。直線が194mと現在施行されているコースでは最も短いコースですので物理的に差しにくい状態になっていると言えます。それでも2着に来るのは差し馬も多く、まくって動ける馬が来ている印象ですね。昨年も少し書いていましたが、4角では3~5番手以内に入っているのが絶対条件といっても良いような状況であることは間違いありません。特に逃げ馬が好調で、過去5年【3- 1- 1- 3/8】で連対率は50%となっており、これが前有利を決定付けているといえるのではないでしょうか。

 そして名古屋競馬場といえば外枠有利が顕著になっているコースです。このレースも過去5年5枠以降から出ていることから考えてもやはり中枠よりも外がよさそうですね。馬券圏内に入るのも1枠はなく、2枠以降ではなければ厳しい結果になっていることからも内枠は相当の力がないと厳しいという結果になっています。4枠以降から激走馬を探したほうがいいかもしれません。



2.2000m以上からの短縮がよさそうです

 前走は2勝している佐賀記念(2000m)が【2- 1- 1- 1/5】で複勝率80%となっています。そのほか勝ち馬は仁川ステークス(2000m)、名古屋グランプリ(2500m)、川崎記念(2100m)から勝ち馬が出ています。いずれも2000m以上の競走から出走してきた馬が強い傾向にありますね。1900m以下だと【0- 1- 2- 29/32】に対して2000m以上は【5- 4- 3- 10/22】で頭数が少ないにも関わらず好成績を残していますので、やはり2000m以上からのローテで出走してくる馬を中心に狙っていくのがよさそうです。

 そしてこのレースはJRA勢が圧倒的。過去5年、地方馬が馬券圏内に入ったのは2017年3着のカツゲキキトキトのみで、それ以外はすべて馬券圏外になっています。掲示板内に入った馬も4頭だけとかなり差を付けられています。南関東の中距離交流重賞では南関東所属馬が来ますが、やはりそれ以外の中距離交流重賞ではJRA勢が圧倒的に強いですがこれについては『競馬王4月号』でTAROさんが解説してくれていますので、そちらも参考にしていただければと思います。



3.中距離と言えばサンデー系は健在!?

 中距離レースでかなりいい戦績を残しているのはサンデー系で、このレースも例に漏れず強い傾向があります。昨年制したクリンチャー(父ディープスカイ産駒)を筆頭に過去5年サンデーサイレンス系が4勝でした。残りの1勝はシンボリクリスエス産駒のサンライズノアでしたので、Halo系が過去5年5勝と言う状況です。2着で見てみてもHalo系が圧倒的で、こちらも5頭ともHalo系となっていました。このレースは1・2着は過去5年Halo系以外入っていなかったことがわかります。今年も連対する確率が高いと推測されますので、馬券の軸にするのはHalo系が良いかもしれません。また、忘れてはならないのはこの距離帯を案外得意とするノーザンダンサー系。川崎記念で穴を開けたエルデュクラージュもクロフネ産駒であったように得意としていますが、このレースでもその傾向は健在。20年のナムラカメタロー(父ヨハネスブルグ)や18年3着だったキーグラウンド(父アサクサキングス)も6人気ながら3着に来るなど穴馬での激走もあります。父系はHalo系とノーザンダンサー系を中心にしていくのがよさそうです。

 一方母父系は多種多様になっています。ただ全体としてキングマンボ系が好調になっている印象です。Kingmamboは【1- 0- 0- 0/1】、キングカメハメハは【0- 1- 1- 2/4】で共に複勝率50%を超えている結果となっています。中距離ダートで活躍しているようなタバスコキャット、ワイルドラッシュ、コマンダーインチーフなども馬券圏内に入っていることから考えても父はHalo系でも母父はダートに適性のあるタイプが順当に走っている印象です。



4.該当馬

 それでは名古屋大賞典の該当馬を見ていきましょう。

1.エブリワンブラック

差し△ 内枠△ 前走2000m以上〇 血統〇

 血統的には狙ってよさそうなのがこの馬です。デムーロ騎手は中山でまくっていく競馬を得意としているように、長い脚を使わせるのは得意な騎手ですね。この馬も2勝クラス突破時に先行して徐々に上がる競馬ができていたので、短縮&内枠で前に行くことができれば面白い存在になっていくでしょう。

7.クリンチャー

先行〇 6枠〇 前走2000m以上〇 血統〇

 正直死角がないのではないかと思うのがこの馬です。前走東京大賞典ではしっかり2着に入り、改めて地方競馬場の適性が上位であることを見せてくれました。坂があるコースがあまり得意ではないかもしれませんが、今回は平坦。かなり信頼できそうです。

10 ケイアイパープル

先行〇 7枠〇 前走佐賀記念〇 血統△

 前走佐賀記念では完璧な競馬で5馬身差の圧勝、その力を存分に見せつけていました。名古屋グランプリ2着→佐賀記念1着はレース傾向にはかなり合致していますので、今回も改めて期待できそうです。ただパイロ産駒というところだけが心配ですが、短縮という今回のローテはそれを薄めることができるのではないかと思います。


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名古屋競馬場にはいったことがないのですが、学生時代は昼休みによくお世話になっていました。現在の名古屋競馬場は上空から見ると障害の襷コースや障害が3コーナー付近にまだ残っているので航空写真で見るのも面白いですね。土古競馬場最後の名古屋大賞典を勝つのは誰でしょうか。

それでは!

ヒデ