まるでRPG、経験値の差が結果に直結!? きさらぎ賞分析

 こんばんは、ヒデです。京都競馬場の改修に伴う代替開催も二年目を迎えているなかで行われる冬の中京開催。今週は3歳重賞NHK杯きさらぎ賞が行われます。例年の1800mとは異なる芝2000mで施行されます。今年はどの馬が有利になるのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。


<  目次  >

1.コースが変わっても先行優勢は揺るがず!?



2.重賞の経験値が差を生み出す!?



3.母父米国系が安定する!?



4.該当馬




1.コースが変わっても先行優勢は揺るがず!?

 京都開催時から前に行った馬が有利なレースで、20年(京都開催)ではコルテジアが7人気ながら先行して勝利することから先行馬が圧倒的有利であることがわかります。この傾向は中京競馬場でも持続しているようで、昨年勝利したラーゴムも3-3-3-2で勝利していることからもわかります。昨年は2着3着は差し馬が来ましたが、これは早い上りを使えた人気馬でした。特に4着になったのが逃げて粘った9人気のタガノカイだった所からみても実力が抜けていなければ差しは届きにくく、基本的には先行有利と判断していいでしょう。タイムを見ても前半1000mは61.2-後半100mは59.8でスローペースになっているところから考えても基本はスローの先行有利と考えてよさそうです。これは2017年以降に行われた1・2月開催の2勝クラス以上で考えても変わらず、一番成績を残しているのは先行馬でした。この場合でも上り3位以内が成績が良いので、先行馬と上りの出せる馬が強いと考えて馬券を組み立てていくのがよさそうです。

 枠的には内枠が圧倒的に有利。昨年も2‐3で決まったように、内枠が圧倒的な成績を残しています。特に過去5年冬の中京開催の2勝クラス以上に限定してみると1枠の成績は【4- 2- 4- 14/24】で人気になりやすいものの勝率16.7%、複勝率は41.7%で単複の回収率は100%をゆうに超えています。内枠が有利で7枠以降はやや不利になっていると考える程度でいいと思いますが、穴馬を探すときは内枠から探すのが良いかもしれません。



2.重賞の経験値が差を生み出す!?

 前走ですが、やはり重賞レースを経験している馬が特に強いという結果になっています。

特にG1レースから出走してくる馬は過去5年【1- 1- 2- 4/8】で昨年はホープフルS組が2・3着と安定していました。まず筆頭候補になるのは前走が重賞だった馬になりそうです。また、その場合ですが、中4週以上が安定して成績を残せる条件となっていますので、中4週以下であれば軽視するのもありでしょう。

 条件戦からの昇級戦になる場合では新馬勝ちか1勝クラス馬券圏内になっている馬が優勢です。新馬戦の場合は今回も人気しているようであれば狙ってもいいかもしれませんが、基本的に安定感はありません。一方で1勝クラスから出走してい来る馬は3着以内が条件なのですが、19年2着のタガノディアマンテ(6人気)や同年3着ランスオブプラーナ(7人気)など特に特別戦の1勝クラスで3着に入った馬が軽視されがちでそれがおいしい配当をもたらしてくれることもしばしばです。特別の1勝クラス特別戦の馬は馬券に加えてもおもしろいかもしれません。



3.母父米国系が安定する!?

 血統的にはこちらも変わらずサンデー系が中京でも優位です。特に昨年はオルフェーヴル産駒→ディープインパクト産駒→ディープインパクト産駒で決着しており、このレースとサンデー系の相性は特に良いです。サンデー系は今年も出走11頭中6頭がサンデー系ということに加えてオルフェーヴル産駒もディープインパクト産駒も今年は出走0ということで今年の血統はなかなか混沌としている状況です。そこで過去5年の冬開催中京芝2000m2勝クラス以上で傾向を掴んでみます。そうすると上位に出てくるのはキングマンボ系や欧州ノーザンダンサー系が安定していることがわかります。

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※2017年~2022年1月まで冬の中京開催芝2000mの成績(最低出走数3)

 父系にはある程度の持続力も求められているようで、急坂があることから考えてもやはり末脚の持続力が必要になるということですね。先行馬が有利なことから見てもこの傾向が強いということがいえるかもしれません。

一方ポイントになるのが母父系。昨年1着のラーゴムも父オルフェーヴル、母父Candy Rideでフォティナイナー系(Candy Rideはアルゼンチン産)で中京に来ても米国系が優勢になりそうです。なお、2着のヨーホーレイクも母父フレンチデピュティ(米国ノーザンダンサー系)で母父米国系が1・2着を独占しています。米国系の加速力と父系の欧州気質な持続力がこの競走では求められているようで、バランスの取れた産駒が今年も活躍すると考えるのがよさそうですね。

 ただ、今日土曜日の馬場傾向を見てみると欧州系が台頭。今年の馬場的には欧州系にも注意する必要があるかもしれません。

4.該当馬

 それではきさらぎ賞の該当馬を見ていきましょう。

  1. マテンロウレオ

差し△ 内枠〇 重賞経験〇 血統〇

 前走はG1ホープフルSで上り3位を記録、タイム差も0.5秒ということでG1の中でもかなり善戦したといえるでしょう。ハーツクライ産駒はメンバーレベルが下がるとあっさり凡走してしまうこともありますが、今回は得意の内枠に入ったことで闘争心さえ燃やしてくれれば好走することは間違いないでしょう。横山典弘騎手は今年重賞2勝と絶好調。騎手の助けもあって飛んでくるでしょうか。

6.ストロングウィル

先行〇 重賞経験△ 血統〇

 血統的に狙いたいのはこの馬ですね。シルバーステート産駒はサンデーサイレンスもしくはHaloのクロスがかかると好走する特性があり、重賞を勝利したウォーターナビレラもHaloの4×4、特別戦を勝利している5頭中4頭がこの条件に該当しています。この馬もサンデーサイレンスの3×3なので重賞戦線でも期待できるはず。血統的には面白い一頭になりそうです。

7.フォースクエア

先行〇 6枠△ 重賞経験△ 血統〇

 こちらも血統的に狙いたい一頭ですね。新馬戦は1800mでクビ差の1着。そのレースで着だったゴールドローズも次走で未勝利戦を突破しているようにレベルは低くはありませんでした。今回はエピファネイア産駒が得意な延長ローテであること、馬場的に欧州系が有利になっていることを踏まえると今回も引き続き期待できる一頭であることは間違いありません。


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冬の三歳重賞は隠れ名称が付きがち。このきさらぎ賞はNHK賞とかっこ書きで書かれています。来週の共同通信杯も隠れ名称がありますね。

それでは!

ヒデ