レベルの高いレースは??桜花賞の前哨戦を分析します。

  こんばんは、ヒデです。まもなく4月ということで、G1シーズンも本格化していきます。本日はここまでの牝馬クラシック前哨戦を分析していきたいと思います。どの組が一番強かったのか、馬場状況やラップタイムと比較しながら見ていきましょう。本日は少し長くなりますが、どうぞよろしくおねがいします!

1.チューリップ賞 桜花賞に少しつながりそう

 1着同着という珍しい形での決着となったチューリップ賞ですが、なんといっても抑えられず武豊騎手が手綱を離して暴走気味になりながらも粘りました。それではこのレースのラップタイムから見ていきましょう。

〇ラップタイム

・今回

12.9-11.6-11.8-11.4-11.3-11.0-11.5-12.3=1:33.8

・過去3年の平均タイム(3歳オープン)

12.5-11.1-11.5-12.0-12.0-11.4-11.4-12.1=1:34.0

今年は稍重の開催になり、ペースが落ちるかと思いきやそんなことはありませんでした。平均でみると上でも、同じ条件で行われたレーヌミノルの桜花賞と比較すると0.3秒劣っているラップタイムになっています。今回ははっきりとした逃げ馬がいなかったこと、メイケイエールが抑えられていたことでテンの速さが遅れたことで生まれたものではないでしょうか。上り3Fは34.8と稍重の桜花賞以上出していますので、今回のようなことが本番では起こりえないと考えると前に行った馬たちが残れるかは疑問です。特にメイケイエールは上りが12頭中10位と不安が残ると思います。

〇着順

1着1番メイケイエール 主流血統〇 先行〇 上り× <恵まれ>

 短評:暴走しながら1着にエスコートしたのは武騎手お見事。ただ気性が改善されないと逃げても厳しいかもしれません。

1着5番エリザベスタワー 主流血統× 先行〇 上り〇 <先行抜け出し>

 短評:4コーナー3番手から上り4位で上がって1着。本番も同じ競馬ができれば期待値は高そうです。

3着2番ストゥーティ 主流血統△ 先行〇 上り△

短評:メイケイエールが行かないため押し出されました。こちらも上りは8位とペースが落ち着かなければ心配です。



2.フィリーズレビュー 桜花賞につながらなさそう。

 大混戦となった今年のフィリーズレビューですが制したのは8番人気の伏兵シゲルピンクルビーでした。前にいった馬に厳しい展開となったこのレース、ラップタイムから見ていきましょう。

〇ラップタイム

・今回

12.1-10.5-11.1-11.5-11.5-11.8-12.2=1:20.7

・過去3年平均(3歳オープン)

12.2-10.6-11.4-11.7-11.7-11.7-12.1=1:21.4

 今回の時計は近3年と比較して一番良い時計になっています。差しペースになっているところを見ても非常にレベルは高いと思います。しかし、近10年で1着1回と3着2回という桜花賞に結びつかないレースであることも確かです。今回2着となったヨカヨカは1200mで好成績を残している馬だったということからもスプリント色が強い馬が好走したと考えるのが普通なのではないでしょうか。スプリント戦線を見据える上ではいいレースなのかもしれません。前傾ラップになったため、粘りこみを見せた上位二頭は素直に評価するべきだと思います。

〇着順

1着5番シゲルピンクルビー 短縮〇 タフ〇 <抜け出し>

 短評:馬場の三分どころから突っ込んできたシゲルピンクルビーですが、早い上りを使ったというよりはパワー系の「タフ」が効いた馬になったと思います。この馬は距離を延長しても大丈夫そうなのですが、桜花賞と考えると疑問符が残ります。

2着8番ヨカヨカ 短縮〇 先行〇 タフ〇 

 短評:是が非でも逃げた阪神JFから再び控える競馬に回った今回、抜け出しから粘って2着と善戦しました。阪神競馬場の内回りコースは得意のようです。新馬戦で頭差破ったモントライゼはこの後行われたファルコンSで3着と好走しているだけに、スプリント戦線ならばまだまだ勝負になりそうです。

3着13番ミニーアイル 延長× ナタ〇 

 上り2位で突っ込んできたこの馬が3着に滑り込みました。血統的にはサンデー系とアメリカの短距離スピードパワー系で1200mのようなレースになったことで展開が向きました。前傾ラップの恩恵を一番受けた馬だといえそうです。この馬は北九州記念などに出てきたら買いたい感じがしてます。

アネモネS 桜花賞につながらなさそう

 桜花賞トライアルと銘打たれた最後の競争はこのアネモネSです。中山1600mで行われますが、本番とつながりにくい一戦です。今年のラップタイムを見てみましょう。

〇ラップタイム

・今回のレース

12.0-10.7-11.2-11.7-12.0-12.2-12.2-12.8=1:34.8

・過去3年平均(3歳オープン)

12.4-11.2-11.6-11.9-12.1-12.1-11.6-12.0=1:34.9

 中弛みのレース展開となった今回、テン争いが激しくなった影響でハイペースとなりました。それでも前に行った馬と、追い込んだ馬の決着となったことで極端なレースになりました。このような中弛みのラップは桜花賞では起こりにくく、それが桜花賞につながらない原因なのかもしれません。

〇着順

1着8番アナザーリリック<捲り差し>

 短評:中間辺りから一気にロングスパートをかけて1着になりました。キングマンボ系のよいところが出た感じがしていますね。あれだけのロングスパートをかけても上りは最速とこのメンバーではもはや相手にならないという感じで鮮やかな捲り差しでした。桜花賞は見送りの一報が入ってきましたので、次はフローラS狙ってくるのかなと思います。ただ、ロングスパートの効く競馬場ではないので過剰人気になるかもしれません。

2着4番ジネストラ

 チェッキーノやコディーノの妹ということで、ロードカナロアと配合された本馬ですが、東京の1400mから距離延長で上り4番手とハイペースで粘りこみました。この馬はどちらかというと東京のマイルや阪神のマイルが合うような気もします。桜花賞へ行っても面白い一頭になりそうです。

3着5番ルチェカーリナ

 極端な競馬が得意な馬で、展開がすごくはまった一戦ということになりました。わざわざ遠征して確実に権利を取ろうとしたのでしょうが、それは失敗してしまいました。次走についてはまだ明言されていませんが、桜花賞には登録しませんでした。走り方と血統を見ているとこちらも阪神や東京で好成績を残せそうです。



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前哨戦についてまとめてみました。分析はまた行います。

それでは!

ヒデ