POG取材後記(太田オーナー編)

今年も5月2日に「競馬王のPOG本 2013-2014」が発売されます。
そこで、今日から少しずつ、取材こぼれ話みたいなものをお届けしたいと思います。

今年度版最初の取材、競馬王5月号と並行して行われたのが、巻頭のオーナーインタビューでした。今年、お話を伺ったのは、ウイニングチケット、ロイヤルタッチ、エイジアンウインズ、ローマンレジェンドなどのオーナーである太田美實氏です。太田オーナーは、一世代に2~3頭の所有でGⅠを3勝しているのですが、御本人は「GIはなかなか勝てないものですね」と仰っていました。

Oota_2_2 そんな太田オーナーのお宅には、数々の所有馬の写真やゼッケンが飾られていました(写真左)。とくに興奮したのが、GI3勝でいただいたという金色に輝くメダルやトロフィー。GIオーナーしか手にできないそれは、輝きと同時にとても重みがありました。

今年の2歳は例年より少し多めの4頭。いずれも、太田オーナーにゆかりのある血統ばかりでした。そのなかでもやはり注目は、母パーソナルレジェンドでしょう。この血統は一口も含めすべて持たれているんだとか。牝馬ならということで松田博厩舎に入ったひとつ上のアーバンレジェンドは、先日、新馬勝ちしましたが、今後にかなりの期待を持たれていました。そしてディープインパクト産駒の2歳も生まれたときから見ているそうで、デビューが待ち遠しい様子でした。
この取材から2週間後、社台ファームで立ち写真を撮影させていただき、青田氏にお話を伺いました。本には未収録のそのコメントを紹介します。

青田「フットワークもすごく良くなってキビキビ動いています」
美野「この血統はダートで走っていますが、爪を見るとこの仔は芝かなと感じました」
青田「たしかに、きょうだいはダートの鬼ですが、この仔は芝で走っても不思議ないという雰囲気がありますね」
美野「ディープインパクトの場合は、たとえば母クロウキャニオンがダート重賞勝ちのボレアスを出したり、弥生賞勝ちのカミノタサハラを出したりしますもんね。母パーソナルレジェンドも、上のローマンレジェンドは見た目だけでは、なぜダートなのかわからない部分があったりしますし」
青田「そうですね。ダートをガツガツと走る印象には見えないけれど地方のダートも走りますし、時計の速いダートでも走っていますからね。いずれにせよ、確実に走ってくる血統ですから、良い意味で迷わせる魅力が満載ですよね。この仔に関しても、ポテンシャルは高いですし、ふだんの佇まいや調教へいった雰囲気もとても良い馬ですよ」
美野「調整は順調ですか?」
青田「早めに北海道を出せる状態まではできています」

ダートなら確実、芝でも期待が高まるコメントに、POGで指名したくなる一頭ではないでしょうか。
太田オーナーのその他の3頭も含めた4頭の所有馬について、そしてウイニングチケットの思い出も語っていただいたインタビューは「競馬王のPOG本 2013-2014」を御覧ください。ちなみに、エイジアンウインズの初仔はデビューが難しいかもしれないとのことでしたが、1歳馬や当歳馬は先日、無事に生まれたそうなので、来年以降に競馬場でその姿が見られることを祈りたいですね。

Oota_1 今日の最後に。今回のインタビュアーは矢作麗さん。麗さんは今春よりグリーンchのパドックキャスターとして活躍中の矢作芳人調教師の御令嬢ですが、取材は初挑戦(デビュー戦)だったんです。でも、取材前にはウイニングチケットなど、太田オーナー所有馬を調べてノートにまとめたり(写真左)、質問事項を考えたりしていて、当日のインタビューもとても和やかに進みました。本にはそんな彼女の「取材後記」も収録されていますので、太田オーナーとのやり取りも含め、どうぞお楽しみください。

次回からは、北海道の牧場編をお送りします。本には未収録のこぼれ話なども入れていきたいと思っていますので、本とあわせて読んでいただけたら嬉しいです。
今年も「競馬王のPOG本」をどうぞお楽しみに!

競馬王のPOG本 2013-2014