軽視されている馬に期待!? ヴィクトリアM分析

 こんばんは、ヒデです。土曜日は放送もご覧いただきありがとうございました。さて、放送でも全頭を見ましたヴィクトリアマイルの分析を改めて行っていきたいと思います。近年は比較的堅実に見える競走ですが、それは強い馬がしっかり勝っているから。それでも毎年のように8人気以下が好走する難解G1だけに、今年混戦模様となった今年は大きな配当が飛び出す可能性も十分です。それではどのような馬が有利になるのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.先週に引き続き差し馬に妙味!?



2.阪神牝馬Sが波乱のカギを握る!?



3.サンデー系と欧州系を狙い撃ち!!



4.該当馬


1.先週に引き続き差し馬に妙味!?

 先週は殿人気カワキタレブリーが差しに回って激走を果たした(今井雅宏さんからは「位置取りショックだったね」と言われました)通り、この時期の東京マイルコースはかなり「差し有利」になっています。このヴィクトリアマイルでも差し有利となっており、データ集計期間の過去5年では17年アドマイヤリードなど1~3着、18年ジュールポレール、19年ノームコアなど1~3着、20年3着のノームコア、21年グランアレグリアなど1~3着と毎年のように差し馬が馬券圏内に入っていることがわかります。人気薄であっても激走連発で、昨年の10人気2着マジックキャッスルや17年11人気2着のデンコウアンジュなどがこのパターンで激走していることがわかります。土曜日東京で施行された重賞である京王杯SCでも1着メイケイエール差し、2着スカイグルーヴ差し、3着タイムトゥヘヴン追込みという完全な差し馬場であったことからも差し馬に期待したいところです。

 また、勝利数で考えると6枠以内ということになります。NHKマイルでは外枠が優勢でしたが、Bコースに変わった最初の週であるヴィクトリアマイルでは枠は逆の傾向になっていると考えるのが良いでしょう。内枠差し馬が特に好調です。外枠は人気馬が来ている程度ですからそこまで気にする必要はなさそうです。



2.阪神牝馬Sが波乱のカギを握る!?

 この競走で主流なローテは4レース。阪神牝馬S、中山牝馬S、福島牝馬S、高松宮記念の4レースですが、それぞれ狙いどころが異なります。高松宮記念から馬券になったのはその前年に勝利していたノームコアのみで、それ以外の好走はありません。好走が少ないという点では中山牝馬Sや福島牝馬Sも同様。中山牝馬Sから来た2頭は東京の重賞で実績があったノームコア(勝利した19年)、勝利で勢いに乗っていたラブリングアレー(21年10人気2着と)でしたし、福島牝馬Sも来たのは17年のデンコウアンジュのみ。この馬も2歳時にマイル重賞であるアルテミスSを勝利しているなど、東京で施行される重賞での実績(勝利が欲しいところ)が重要だということができます。G1も延長では短縮のほうが全体的に好調なため、穴馬候補はまず短縮であるということが挙げられるでしょう。

 中心の中心は前走阪神牝馬S組。【2- 2- 4- 32/40】で平均して毎年8頭、1/3が出走している計算になります。それでも馬券圏内に入っているのは前走阪神牝馬S5着以内=掲示板内に入った馬限定です。19年に11人気3着と穴を開けたクロコスミアですが、その前走はこの競走5着でした。このことから言えるのは「阪神牝馬善戦したにも関わらず軽視されている馬」というのが一番の狙い目になっていると言えます。



3.サンデー系と欧州系を狙い撃ち!!

 この競走、まず目を見張るのが「ディープインパクト産駒の強さ」です。昨年はなんとディープインパクト産駒が1~3着を独占するなどディープインパクト産駒はかなり好走していることがわかります。中5週~9週のディープインパクト産駒を見かけた場合は積極的に狙っていくのが良いでしょう。この競走に関しては休み明けが向いている競走ではありません。毎年ディープインパクト産駒が走っていることからも東京マイルはディープインパクト産駒、というのがよくわかります。思い返せばディープインパクト産駒が初めてG1を制したのもこの東京マイル(=NHKマイル、リアルインパクト)ですから、相当相性は良いはずです。G1という極限の舞台ではより際立っています。

 一方、過去5年のコンスタントさで引けを取らないのが「欧州系」特に欧州ノーザンダンサー系はノームコアが勝利したり、前述のデンコウアンジュ(父:メイショウサムソン)が2着に好走するなど父系でも狙える格好になっています。その他に目をやっても21年は2・3着は共に母父ロベルト系、18年1着のジュールポレールや同年3着のレッドアヴァンセも母父欧州ノーザンダンサー系とかなり目立っています。米国系は中距離に適性があり、パワーが豊富な産駒が好調で、クロコスミアのボストンハーバー系などが穴を開けています。近年はパワー持続力がより求められるようになってきた東京競馬場ですから、今年も欧州系や米国中距離系の血には警戒が必要でしょう。



4.該当馬

 それではヴィクトリアマイルの該当馬を見ていきましょう。

2.ソングライン

差し〇 内枠〇 前走? 血統◎

 前走はサウジアラビアで開催された1351ターフスプリント1着ということで距離延長で臨んできます。この馬は3歳時のNHKマイルCで2着に入っていたり、富士Sで1着になったりと東京マイルコースとの相性は抜群。放送でもかなり評価しましたが、改めて評価したい一頭となっています。人気馬の中ではかなり期待できます。

3.メイショウミモザ

差し〇 2枠◎ 前走〇 血統〇

 阪神牝馬Sを勝利しながらもそれまでがスプリント専門であったからか案外「フロック視」されているイメージです。前走も内枠で展開がハマった感はありましたが、今回も引き続き内枠。ハーツクライ産駒は内枠が特に好調なイメージがありますから、ここはこの人気であれば引き続き狙っていきたい所でしょう。期待です。

4.マジックキャッスル

差し〇 2枠◎ 前走〇 血統〇

 こちらも前走阪神牝馬Sで5着と善戦したにも関わらず人気を下げている馬です。昨年は5人気3着。リピーターが来やすい競走でありますが、それだけリピーターが来るということは「毎年求められる適性に大差がない」ことと同義だと私は捉えています。ですから今年もそこまで割り引く必要はなく、もしかするとこの馬が1着なんて波乱が起こっても何ら不思議ではありません。「そっちのディープインパクト産駒かよ!」を期待しています。



17.シャドウディーヴァ

差し〇 8枠△ 前走△ 血統〇

 昨年の秋に「これはかなり欧州系のパワーと持続力が求められる馬場だな」と痛感させられたのがこの馬の府中牝馬S。今回は外枠になりましたが、多頭数と短縮で外枠の不利が多少緩和されることは間違いなさそうです。今回はなぜかかなり人気がありませんから穴馬として期待したいところです。


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昨年のブログが今頃再燃していてびっくりしています。参考になれば幸いです。

またあのような記事を書けるように時間を作りたいと思います。土曜日は放送もありがとうございました。チャンネル登録もよろしくお願いいたします。

それでは!

ヒデ