好相性の血統は人気薄!? 大阪杯分析

 こんばんは、ヒデです。桜が満開といったところで春の訪れを感じたかと思えば寒い日もあるまさしく「三寒四温」ではありますが、そんな桜に彩られて大阪杯が阪神競馬場で行われます。昨年はコントレイルとグランアレグリアの2強対決にレイパパレやモズベッロが割って入る形になりましたが、果たしてどのような傾向となっているのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いします。


< 目次 >

1.先行馬が有利な傾向は持続しない!?



2.堅実な距離変更組と穴の同距離組



3.マイルでも通用するような母父米国系がミソ!?



4.該当馬




1.先行馬が有利な傾向は持続しない!?

 大阪杯が行われる阪神芝2000mはスタート直後に坂があるため、先行争いが過激にならずスローに落ち着きやすいコースです。そのため過去5年ハイペースとなったのは21年だけとなっています。ただ、逃げ馬が何頭いるかが重要になっている印象で、1頭もしくは1頭もいない年はスローに、2頭以上いる年はミドルペース以上になる印象です。ハイペースになった昨年は勝ったレイパパレとハッピーグリンが二頭で逃げていく展開となり、1000m通過は59.8、後半1000mは61.8秒と前傾ラップになりました。今年は逃げ馬がジャックドール、ショウナンバルディ、レイパパレと多く、それを追走するのもウインマリリンやアフリカンゴールドと多いため、差し有利になる可能性があります。差し馬の台頭に注意したいところです。

 内枠が有利な傾向があった2日の阪神競馬場ですが、このレース自体は3枠以降が優勢になっていたということで「喧嘩バイアス」になっていると言えるでしょう。明日の馬場がどうなるかは分かりませんが、双方のバイアスで重なっている部分、3,4,6枠あたりから穴馬を探してみるのもいいかもしれません。また、3枠にはエフフォーリアがいることからこれは追い風な傾向になると言えるかもしれません。今日の傾向とレースの傾向を照らし合わせると3,4,6枠が狙い目であると言えそうですね。



2.堅実な距離変更組と穴の同距離組

 前走で見るとG1VSG2・G3組という構図ができており、昇級戦組やオープン競走から出走してくる馬はほとんどいないということもありますがありません。前走G1から勝利したのは17年のキタサンブラックのみで、それ以外の4勝は一旦G2(G3)を挟んでいる馬が中心になっています。その中で一番中心となっているのはG2組で、過去(G1昇格後)5年は【3- 4- 4- 36/47】と圧倒的になっています。勝ち馬が多いのは金鯱賞で【2- 1- 1- 14/18】で単勝回収率は100%を超えています。ただこれはアルアインが挙げているだけではありますが、5着以内から出走してくる馬は期待ですね。次いで中山記念【1- 1- 1- ⅝】となっていますがこちらは人気馬がしっかり走る印象となっています。複勝として考えられるのは京都記念で【0- 2- 1- 9/12】となっています。昨年のモズベッロもこのローテで激走しており、穴として妙味のあるローテと言えるでしょう。

 G1から馬券になっているのはジャパンカップと有馬記念のみ。有馬記念からのローテで馬券になったのは17年1着のキタサンブラック(有馬記念2着)と19年2着のキセキ(有馬記念5着)。一方ジャパンカップからは昨年3着のコントレイル(JC3着)のみとなっており、G1で成績を残していないと馬券にはなっていないということがわかります。そのため、G1からのローテは限定的人気なっていると言えるでしょう。なお、G3からのローテで馬券になったのは昨年1着のレイパパレ(チャレンジC1着)のみとなっています。あまり期待できません。巻き返しがあるのはG2組、G1組は馬券になるのは掲示板圏内の馬のみ、G3組は勝ちが絶対というG2以外は狭き門となっています。G2組に妙味がありそうですね。



3.マイルでも通用するような母父米国系がミソ!?

 過去5年の勝ち馬は大体がサンデー系×米国系の組み合わせ。これに唯一該当していなかったキタサンブラックも母父サクラバクシンオーということで短距離系が入っています。このことからわかるのはマイル近辺で活躍するタイプがこの競走では活躍しやすいということです。中距離でG1を2勝しているアルアインですらマイルCSで3着の実績があるなど、母父米国系でマイルをこなせる馬が活躍しやすい馬場であるということでしょう。

サンデー系であればディープインパクト産駒【2- 1- 4- 18/25】を筆頭にハーツクライ産駒【1- 0- 0- ⅔】やオルフェーヴル産駒【1- 0- 0- ½】などが好調になっています。いつも通りディープ系とT-サンデー系が中心となっていることがわかりますね。母父系に米国系が入っているのもやはり特徴で、昨年1着のレイパパレ(父ディープインパクト、母父クロフネ)や20年1着のラッキーライラック(父オルフェーヴル、母父Flower Alley)、19年1着のアルアイン(父ディープインパクト、母父Essence of Dubai)などこのサンデー系×米国系が毎年のように勝利しています。これらのことを考えてもある程度スピードのあるマイルも走れるタイプが馬券になりやすいと言うことですね。馬券圏内で穴を開けたモズベッロなども同様に父サンデー系×母父米国系となっています。そして父サンデー系以外だと来ているのは父欧州系が中心。その来た2頭はこれまでの傾向通りにキセキ(前述の前走G1・5着以内)とペルシアンナイト(マイルCS覇者)となっていますので、やはりG1級の馬orマイルでも走れる力を持ったサンデー系が中心になるでしょう。この傾向に合致していない人気馬もいますので、傾向が強いかどうか見ることにしましょう。



4.該当馬

6.エフフォーリア

差し〇 3枠〇 前走G1・5着以内〇 血統〇

 今回は人気で信頼度が高いのはこの馬ですが、短縮ローテの今回は該当馬としては信頼できますが、馬自身としては信頼できるかは微妙な所です。というのもエフフォーリアのエピファネイア産駒は延長が得意で短縮は苦手で500m以上短縮すると特にその苦手は強くでます。天皇賞秋はダービーの速い時計から天皇賞の遅いラップに落ち着いたため勝利しました(詳しくは競馬王1月号今井雅宏さんのページをご覧ください)。今回はペースが上がりそうなので、馬的には微妙、条件的には絶好です。となるとこの馬ならば馬券圏内は堅いでしょうか。

8.ポタジェ

差し〇 4枠〇 前走〇 血統◎

 2000mでは【4- 4- 1- 2/11】で勝率36.4%、複勝率81.8%と高い水準を誇っています。ここのところは掲示板が精一杯というところですが、19年には4着に入ったマカヒキも同じディープインパクト×母父ヴァイスリージェント系となっていますからこの馬も差しでくるタイプなのであればチャンスがないわけではないでしょう。このレースに好相性なサンデー系×母父米国系の組み合わせですので、期待は高いですね。

14.レイパパレ

先行△ 7枠△ 前走〇 血統◎

 昨年の覇者、昨年は6枠8番で逃げることができましたが今年は内枠にジャックドールなどがいるため、今回も3番手辺りに付けられるのではないしょうか。それならば先行前残りでこの馬の良さが出るはずです。前述の通り、ディープインパクト×母父クロフネですので、血統的にも信頼できそう。外枠がどうかですが、この馬もかなり期待できる一頭でしょう。

15.アフリカンゴールド

先行△ 外枠△ 前走〇 血統〇

 6歳暮れについに本格化したステイゴールド産駒です。母父Gone Westということでこの馬もサンデー系×母父米国系という条件をクリアしています。前走は逃げて残るという競馬をしましたが、中日新聞杯では2番手でも馬券になっていることを考えると今回も外枠さえ克服すれば大丈夫そうです。外枠でも馬券になるための条件として短縮ローテでペースが上がればというところですので、かなり期待できそうです。


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こういうことを書くと人気が堅実に来ることが多いイメージなのは「持ってない」のでしょうか。頑張ります。

それでは!

ヒデ