条件を冷静に見抜けば高配当も!? 中山牝馬S分析

 こんばんは、ヒデです。今週末は重賞が三つありますね。その中の一つで毎年荒れるハンデ重賞、中山牝馬ステークスが土曜日に開催されます。3年連続で3連単の配当は10万円オーバーだという事実からもそれがよくわかります。どのような馬が好走しやすいのでしょうか。過去5年のデータから紐解いていくとしましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.脚質に偏りなしでも!?



2.基本的にはG3からのローテが中心です



3.なんだかんだ主流血統が強いレースです



4.該当馬




1.脚質に偏りなしでも!?

 過去5年で見てみると脚質はほとんど偏りがありません。ただ全体で見ると差し馬が有利になっている傾向もあります。過去5年で【3- 2- 3- 22/30】で勝利つ複勝率はそこまで抜きんでてはいませんが、前回良馬場で開催された19年も差し馬が馬券圏内を独占していますし、不良馬場となった近2年も最低1頭は馬券になっているところからも全体的に差しが有利な傾向にあるといえるのではないでしょうか。逃げ馬に関してはコースの実績が、先行馬は格上挑戦を見抜かなければならない傾向にあると考えると一番他の条件とマッチしそうなのは差し脚質の馬と言うことができそうです。

 斤量的にはほとんど偏りはなく、50キロから55キロであれば特段気にする必要はなさそうです。ただ斤量の変化のない馬は人気で無ければ厳しく、1キロ程度の増減が必要になるようです。過去5年で3勝しており、縁起が良いのは「前走よりも1キロ減」の馬。昨年こそスイープセレリタス1頭で敗れましたが、そこまでは3連勝中でした。今年はそこまで雨が降る予報もないので、斤量が前走比-1キロの馬を狙っていくのがよさそうです。1キロ増もそこそこ走っているので、斤量増減なしは人気馬を、人気薄は増減1キロがねらい目になっていくでしょう。

 もう一つ気になるのは馬齢。世代間の強さという面も考慮しなければなりませんが、勝ち馬は4・5歳からほとんど出ています。特に5歳馬は優秀で過去5年【2- 3- 3- 18/26】と複勝率は30%。今年は4歳世代も強力な世代ですので、4・5歳を中心に馬券を組んでいくのが良いでしょう。なお7歳以上となると馬券圏内に入っていないのも気になるところです。7歳以上は軽視するのが懸命ですね。



2.基本的にはG3からのローテが中心です

 過去5年一番結果を残しているのがG3からのローテで、過去5年【3- 3- 4- 38/48】で半分以上は前走G3から出ていることがわかります。面白いのが1着になると【0- 0- 0- 4/4】で一頭も絡んでいないのに対して2~4着馬は【3- 3- 3- 13/22】でここから大半の馬が出走していることがわかります。このことから、中心に据えたいのは前走G3で善戦していた馬でしょう。

 また、距離変更は必須の状態で、同距離は【0- 0- 2- 6/8】で過去このコースで実績のある馬以外は厳しい結果に。それよりかは距離を変更してくる馬が好調な結果になっています。特に短縮の場合は【3- 3- 2- 34/42】ほとんどが短縮から出ていますね。昨年の1-2着馬も共に2000mからの短縮ローテでした。短縮の馬には要注意です。



3.なんだかんだ主流血統が強いレースです

 血統的に見ると主流血統が強いレースです。中でもキングマンボ系が過去5年【2- 2- 1- 9/14】で複勝率35.7%、単複の回収率は100%を超えています。フェアリーポルカが何度も入って回収率をあげている側面もありますが、それでもその他17年1着のトーセンビクトリーや昨年2着のロザムールなど、その他の馬も活躍する傾向にあります。5人気以内であればかかなり好走確率は上昇するので、人気のキングマンボ系は抑える一択でしょう。また、主流血統と言えば外せないサンデーサイレンス系ですが、こちらは一部の産駒に活躍馬が限られています。その筆頭はやはりディープインパクト産駒。過去5年は【2- 0- 1- 13/16】で複勝率は高くないもののディープインパクト産駒に珍しく人気薄の激走がほとんどとなっています。昨年も愛知杯2着のランブリングアレーが7人気で勝利するなど人気薄のディープインパクト産駒は期待したいところです。

 母父系はヘイルトゥリーズン系が圧倒的で過去5年【4- 3- 4- 16/27】で圧倒的です。キングマンボ系×サンデー系やサンデー系×ロベルト系などの組み合わせが特に期待値の高い組み合わせで、サンデー系×母父ロベルト系の組み合わせでは4頭出走して【1- 1- 1- 1/4】の成績で特に圧倒的な成績になっています。前述のキングマンボ系×母父サンデー系、サンデー系×母父ロベルト系は特に注目の組み合わせですね。



4.該当馬

 それでは中山牝馬Sの該当馬を見ていきましょう。

2.シングフォーユー

差し〇 斤量-1〇 前走オープン△ 6歳△ 短縮〇 血統◎

 ジャスタウェイ産駒に母父ロベルト系ということで血統的にはかなり面白い一頭となっています。ジャスタウェイ産駒はその父ハーツクライらしく内枠と短縮が得意な産駒が多い印象でしたが、この馬も『競馬王新聞』に記載されている今井雅宏さんのオプション印で内枠に強い「内」、多頭数に強い「多」が突いていますから期待大です。

6.クールキャット

差し〇 斤量+1〇 前走愛知杯〇 4歳◎ 短縮〇 血統〇

 前走愛知杯の時にも該当した馬でしたが、今回も引き続き期待できる一頭になっているようです。父系ロベルト×母父サンデー系と逆ではありますが、今回は差しの名手大野騎手が鞍上になるということで前走よりも期待値は上昇しても良いかもしれません。逆ショッカー候補でもあるので逆ショッカーの完成条件である3角8番手以内を祈りたいとおもいます。

8.ゴルトベルク

差し〇 斤量‐1〇 前走△ 5歳◎ 同距離〇 血統◎

 少し不安材料は多いものの、キングマンボ系×母父サンデー系は抑えたいところです。5歳というのもいいですし、中山芝1800m実績もあるのでここはそこまで軽視する条件がないのも事実です。前走は落鉄の影響が強かったようなので、今回は改めて期待できるのではないでしょうか。

15.フェアリーポルカ

差し〇 斤量△ 前走GⅢ4着〇 6歳△ 延長〇 血統◎

 何度も入っているリピーター、外枠に入ったルーラーシップ産駒は無視することはできません。フェアリーポルカは非根幹距離で特に強い競馬をしますので、今回は非根幹距離への延長というローテで期待できるのではないでしょうか。


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中山牝馬Sは毎年荒れていますがそこまで前走で読みにくいレースではないような気がします。それでも的中しないのが競馬の怖いところですが、明日はどうでしょうか。

それでは!

ヒデ