秋華賞の前哨戦は本番に直結するのか!? ローズS編

 こんばんは、ヒデです。いよいよ今週末は3歳牝馬3冠ロードの最終戦、秋華賞が行われます。今年は桜花賞馬で札幌記念を制した白毛のアイドルソダシ、ラフィアン悲願のクラシック制覇を果たしたユーヴァ―レーベン、母仔制覇の期待がかかったアカイトリノムスメという3頭が話題の中心になっています。そんななかこの3頭不在で行われたトライアルレース、そのレベルなどを見ていきましょう。今回から3回に分けて紫苑S、ローズS、そしてオークスの3競走を振り返って行きたいと思います。秋華賞攻略のヒントが見つかれば幸いです。それでは本日はローズS編、それでは本日もよろしくお願いいたします。

紫苑S編→こちら


< 目次 >

□上り勝負になったローズS<秋華賞に繋がるかは疑問符>

□秋華賞に登録している馬のレースパフォーマンス(収得賞金1600万円以上)


□上り勝負になったローズS<秋華賞に繋がるかは疑問符>

 中京開催2年目のローズSは本番と同じ芝2000mでの施行ということになりました。昨年は本番である秋華賞の馬券圏内に入ったローズS出走馬はいませんでした。今年も上りはある程度かかりそうなのでローズSを凡走した馬のほうが妙味がありそうな感じがしています。その理由はレースラップを見るとよくわかります。

レースラップ

13.1-24.0-36.3 -49.0-1:01.2-1:13.2-1:25.4-1:37.0-1:48.3-2:00.0

1Fラップ

13.1-10.9-12.3-12.7-12.2-12.0-12.2-11.6-11.3-11.7

 ラップタイムを見ていると先ほどの紫苑Sは後半5F11秒台で推移したレースだったのに対してこちらのローズSは後半の3Fのみ11秒台で完全にスローのよーいドン的瞬発力レースであったとジャッジできます。勝った12.アンドヴァラナウトは最後の上り3F33.8で1位、勝利しているように、全体的に瞬発力がモノをいう展開になったと考えられます。阪神競馬場は現在時計はそこまでの差はないものの、少し上りがかかっている状態。先週行われた京都大賞典(芝2400m)もディアマンテミノル(4着)の出した上り35.6が1位、勝ち馬マカヒキの上り時計も35.9。例年の9月開催時には34秒台が3勝クラスでも出ていたのかなり上りがかかっていると判断することができるでしょう。そのため、上りタイムが出ているローズSは少し相性が悪そうな前哨戦といえるかもしれません。

□秋華賞に登録している馬のレースパフォーマンス(収得賞金1600万円以上)

1着 アンドヴァラナウト 福永 2:00.0(6-6-6-6)

父 キングカメハメハ

母 グルヴェイグ 母父 ディープインパクト

 根幹距離得意、上り33秒台得意というキングカメハメハ産駒の好走条件が整っていた中でしっかり結果を残しての1着。これで新馬戦から全連対を継続しています。秋華賞では上りがかかりそうですが、それでもキングカメハメハ産駒というくくりで見ればまずまず活躍はしそうです。先行して上りを出せるだけに、阪神芝2000mでもチャンスはありそうです。まだまだ「底」を見せていない感もしていますので、上りをこなせるかが一番の勝負ポイントになっていきそうです。

2着 10エイシンヒテン 松若 2:00.2(1-1-1-1)

父 エイシンヒカリ

母 エイシンサンバレー 母父 エイシンワシントン

 ローズSでは速い上りレースを粘って2着。最後の直線では抜け出してきたアンドヴァラナウトと競り合うなど最後まで見せ場を作って0.2秒差の2着。ものすごい競馬を見せました。やはりエイシンヒカリ産駒らしく逃げて粘る形が良さそうで、母父エイシンワシントンという短距離血統でも中距離でよく走っています。今回は適度に間隔が開くような条件なので、道悪になれば一気に主役級の馬と方を並べる馬に躍り出てきそうですね。

3着 14アールドヴィーヴル 松山 2:00.3(33.9)

父 キングカメハメハ

母 イサベル  母父 ディープインパクト

 クイーンS3着、桜花賞・オークス共に5着。そして今回はローズS3着とクラシック戦線でも善戦を続けています。この馬の特徴としては必ず後方から上り勝負のレースを行うというところです。この戦法は東京競馬場では非常に有効で、それがクイーンC3着を後押ししていると言えそうです。しかし、本番の舞台は先ほどから話しているように上りがかかりそうなので、少しこの馬に取ってはあまりうれしくない条件が揃っている感じしています。府中の重賞やマイラーズCで期待したい一頭かもしれません。

7着 2エンスージアズム 岩田望 2:00.7(12-12-13-14)

父 ディープインパクト

母 ゼラスキャット 母父 Storm Cat

 ディープインパクトのニックス配合の1頭で、フラワーC2着馬。その印象通りに速い上りが得意なイメージです。ローズSでは控えたことでそこまで上がることはできませんでしたが、上りは3位の34.0秒をマークするなど上りは安定感があります。やはり速い上りを出せる条件が良いので、はやりこの馬もここではなく他のレースでの活躍を期待するのが良いのかもしれませんね。

11着 5クールキャット ルメール 2:00.9(16-14-13-15)

父 スクリーンヒーロー

母 メジロトンキニーズ 母父 ダンスインザダーク

 フローラSでは先行策から見事な抜け出しを見せた馬ですが、ここ2走はそれぞれ違う脚質を試しましたがそれぞれ結果には結びついていないという厳しい結果になってしまっています。 奥村武調教師は「阪神内回り向きではない」と弱音を飛ばしていますが、スクリーンヒーローといえばセントライト記念(14人気、3着)やジャパンカップ(9人気1着)など格上の相手に底力を見せてジャイアントキリングをするタイプの馬でした。その傾向はミュゼエイリアンなどの産駒にも受け継がれていますので、今回人気がないのならばワンチャンスはありそうですね。

12着 9タガノパッション  岩田康  2:00.9(10-11-11-12)

→秋華賞抽選に非当選に。出走はかないませんでした。(10/14更新)

父 キングカメハメハ

母 アドマイヤシルク 母父 シンボリクリスエス

 行き脚が少しないのでどうしても後方からの競馬を選択しがちですね。キングカメハメハ×シンボリクリスエスの組み合わせは近年だとレイデオロと同じですが、母母父がサンデーサイレンスという違いがあります。それでも戦法はレイデオロに似ており、未勝利戦を突破したそのレースぶりはレイデオロのダービーを彷彿とさせました。徐々に上がっていく競馬得意そうで、差しに回らず徐々に上がっていく競馬ができれば秋華賞の阪神芝2000mとも相性が合いそうです(未勝利勝ちの実績もあります)。


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明日はオークスを更新予定、18時に更新を予定しています。