ヴィクトリアM、2,3,4人気はなぜ馬券外に消えたのか。 考察します。

 こんばんは、ヒデです。本日は昨日行われたヴィクトリアマイルの考察を行ってみたいと思います。なぜ1番人気のグランアレグリアは飛んできたのに2,3,4人気は馬券外に飛んでしまったのでしょうか。タイムや馬場状態、血統を基に考えていくようにします。

<目次>

1.分析通りの結果になりレシステンシアは厳しかったのでしょう。

2.春の上りに翻弄されたテルツェット 

3.位置取りに泣いた?ベストの差し脚は出せなかったデゼル

4.やっぱりマイルでは強すぎた。グランアレグリアの強さ。


1.分析通りの結果になりレシステンシアは厳しかったのでしょう。

 ヴィクトリアマイルの分析結果はほとんど変わりませんでした。過去の傾向通りと言っても良いでしょう。実際に馬券圏内に来たのは全頭差し馬。ランブリングアレーは勝利していましたが、過去5年の前走1着馬が唯一馬券圏内に入ったのは2着。こちらもデータ通りになりました。前走も同距離~2000m組で決まるという展開になりました。

 そして逃げ馬と追込み馬の成績も低迷。結果として逃げたい意識が高いレシステンシアには厳しい展開になったことは間違いありません。また、ラップタイムは近年類を見ない前半2F目とラスト2F目に10秒台を記録(10秒台2回はレコード決着になった19年以来)するなど、逃げ馬には厳しい展開になったことは間違いありません。

 結果、レシステンシアは「レースペースと延長の影響を強く受けた」ということができるでしょう。



2.春の上りに翻弄されたテルツェット 

 ヴィクトリアマイルの分析ブログでも書いた通りですが、過去に東京の上り経験を出している馬が非常に馬券圏内に飛び込みやすいということを書きましたが、この馬もそちらをクリアしていました。ただこの馬には「前走1着」と「上りを出したのが冬」という2つの要素に翻弄されたような気がします。

 まず、この馬が東京において1番早い上りを出したのは20年11月の国立特別(2勝クラス)の33.0。今回は33.5とタイムだけ見ればほとんど変わりません。しかし、この日のコンディションはもっと加速できる馬が複数いたのです。同1位のグランアレグリアは32.6、上り3Fだけで0.9秒早いのですから14-14で4コーナーを回っては物理的に届きません。

 このように今回は能力的に劣っていたというのがこのテルツェットの敗因ということができるでしょう。しかし、もう一ついうことができるのは明け4歳からズブくなったということです。そもそも3歳までこの馬は先行もしくは中団の差しで勝ち進んできた馬でしたが、明け4歳になって脚質が変化。急に追込み主体の馬にモデルチェンジしました。にも関わらず、節分Sから上り順位は(1位→3位→7位)降下しています。このことからズブくなりだしているということができるかもしれません。

 テルツェットの敗因は「能力不足+脚質の変化」といえるかもしれません。もしかすると不調が長くなるのかもと言うことができるでしょう。



3.位置取りに泣いた?ベストの差し脚は出せなかったデゼル

 デゼルの敗因として「脚質が発揮できなかった。」ということがあるのではないでしょうか。デゼルが一番の末脚を出したのは昨年のスイートピーSと今年の阪神牝馬Sの32.5秒。しかし今回は32.6秒のタイムを大きく下回る33.2秒でした。これでは8着が精一杯だったようです。

 馬場的にはこの血統の組み合わせはベスト、しかし、今一つ上り切れていません。なぜ伸びきらなかったのでしょうか。そこには二つの要因があったと考えられます。それは直線での進路です。デゼルは終始外へ退避しようとする姿が散見されます。直線でもランブリングアレーとほとんど同じ位置を走っていましたが、少しずつ外へ向いていい位置をランブリングアレーに取られてしまった格好になってしまいました。それでも2着馬とは0.2秒差。まだまだ巻き返しは十分可能です。次走末脚が効くような馬場であれば嫌わずに買い続けたい馬です。

 デゼルの敗因は「位置取り」これに尽きるのではないでしょうか。



4.やっぱりマイルでは強すぎた。グランアレグリアの強さ。

 ここまで見てみましたが、残り300mまで馬なりで進み上り3F32.6秒で進んだグランアレグリアはまさしく別格。前走の疲れや間隔など本当に強かった内容でした。ルメール騎手も「自分からハミを取って最後もギアをあげてくれた。彼女の能力はすごく高い」と話す通り、本当に一頭違う競馬を見せていました。この東京マイルでアーモンドアイを2馬身半をぶっちぎった実力は本当にすごいです。次走安田記念は間隔や疲れなどの勝負になるでしょう。

ディープインパクト産駒×アメリカ血統というのは上り勝負に本当に向いています。春の東京ではまだまだ主役を張る可能性も高いので、ディープインパクト×アメリカ系血統を見つけてみるのがよいかもしれません。


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それでは!

ヒデ