“100万馬券男”武士沢友治騎手 1日4勝の理由

Kakihara
こんにちは、K3です。
先週の競馬は3場とも馬場が渋っていて、個人的には悩まされることが多かったんですが、皆さんはいかがだったでしょうか?

日曜の東京は、芝ダートともに「差し・追い込み」が決まりまくっていましたね。
そして、そんな日に4勝の固め打ちをしたのが「100万馬券男」こと武士沢友治騎手でした(残念ならが100万馬券は出ませんでしたが……)。

WIN5の1レース目で武士沢騎手にやられたという方もいたのではないでしょうか?
逆に最終レースの単勝6770円で救われたという方だっているでしょう。

武士沢騎手には10月28日に発売される新書『大穴の騎手心理』にも登場してもらっていますが、とにかく「追い込み」での穴が多いんです。
日曜だってそうです。

東京1R 2歳未勝利 ダ1400m重 13頭立て
3着 ③トウショウテイスト 10人気(68.7) 9-9

東京4R 2歳新馬 芝1600m重 13頭立て
9着 ⑤マイネルピエノ 11人気(68.3) 7-7

東京5R 3歳上500万下 ダ1300m重 15頭立て
1着 ⑭リーサムダイチ 2人気(5.6) 11-9

東京6R 3歳上500万下 ダ1600m重 11頭立て
10着 ②ワールドホーリング 11人気(308.5) 9-10

東京7R 3歳上500万下 芝2000m稍重 9頭立て
3着 ②エイダイポイント 2人気(6.4) 6-6-5

東京8R 3歳上1000万下 ダ2100m重 14頭立て
1着 ⑥スギノブレイド 8人気(24.6) 9-9-10-9

東京9R サフラン賞 芝1400m稍重 12頭立て
10着 ②ローズキー 11人気(229.6) 6-7

東京10R 白秋S 芝1400m稍重 16頭立て
1着 ⑬ツルマルネオ 3人気(8.2) 5-5

東京11R 府中牝馬S 芝1800m稍重 16頭立て
10着 ⑧プティプランセス 13人気(79.7) 16-16-15

東京12R 3歳上1000万下 ダ1400m稍重 13頭立て
1着 ①マイネルエルドラド 11人気(67.7) 7-7

後方からの競馬が多いですよね。
このように、武士沢騎手は、陣営から「どうしても」と言われない限り“出して”行きません。
ほとんど馬なりで出て控えます。
それはなぜか? もちろん勝つためです。
無難に乗ったところで勝てないからです。

新書から武士沢騎手の言葉を引用しておきましょう。

「行こうと思って行ける馬ならばいいんですけど、前に行けない馬で無理矢理行こうとしても消耗するだけですから。そういう馬はリズムを作りながら流れに乗って終いを伸ばした方がいいと思います。だから穴を開けるときは追い込みに片寄っているのかな」

「最近、本当にそういうの(追っ付けて行く馬)多い(笑)。でも、それが僕の仕事だと思ってますから。結構しんどいですけどね」

「(追っ付けて行く馬がハマるのは)前が速い展開しかないですよね。そういうときは面白いことに前が勝手にたれてくる。ズブい馬は、そういう展開で勢いを止めてこなかったというだけでハマりがあります。3コーナーからでも追っ付けてて、流れに乗ってきてる馬はだいたい伸びてきますね」

このように常に「追い込み」で一発を狙っているのが武士沢騎手なんです。
そして、昨日は馬場、展開が武士沢騎手の乗り方にピタリとハマったわけです。

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この辺の話は新書に詳しく載っていますので、興味のある方は是非新書をご覧ください。
新書には他にも、
●前が崩れる予兆
●コバンザメ走法
●ハマりやすい条件
●昼下がりのブッシー
などの話も載っています。
(昼下がりのブッシーは健在でしたね)

ちなみに、新書には「道悪日本一」の大野騎手も登場していますが、
日曜の大野騎手は、1着→2着→3着→3着→14着→11着という成績でした(※最後の11着は良馬場に回復した後のもの)。


このたび新書『大穴の騎手心理』を作るにあたって、データを更新したんですが、全てのジョッキーが取材後も傾向通りの活躍をしてくれています。
正直、データが変わり過ぎていて掲載できないジョッキーがひとりくらいいるかと思いましたが、そんなことはありませんでした。
これって何気にすごいことだと思います。
もちろんデータを出した僕ではなく、ジョッキーの皆さんがすごいわけですが。

そんなわけで発売まであと10日です。
書き下ろしや本誌未収録の部分もたくさんあります!
お楽しみに!

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『大穴の騎手心理 ジョッキーの思考がわかれば激走パターンが見えてくる!』

現役ジョッキーに騎乗の手の内を聞いた禁断の書。
どんなに妙味のある穴馬がいようと、その能力を活かすも殺すもジョッキーの乗り方次第です。頻繁に穴をあけるジョッキーとそうでないジョッキー、彼らの違いは何なのか? 本書では勝負師と呼ぶに相応しい14名のジョッキーにインタビューを行い、思考パターンをデータと照らし合わせながら穴の出現する条件を分析しています。騎乗論、リサーチ、駆け引きなど、「大穴の騎手心理」がわかれば馬券は格段に当てやすくなるはずです。

■出演ジョッキー
石橋脩
大野拓弥
大庭和弥
川田将雅
北村宏司
木幡初広
酒井学
田中博康
田辺裕信
武士沢友治
古川吉洋
松岡正海
丸田恭介
和田竜二
(敬称略・五十音順)

■巻末特別企画
蛯名正義インタビュー
「トップを走り続ける騎乗論」

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