片野治雄のファミリーテーブル予想

<シンザン記念 展望>

新年、明けましておめでとうございます。

 5日の金杯で今年の競馬も幕を開けましたが、年末年始の変則日程という事で各陣営の思惑を読むのも一苦労です。とはいえ、走るのは馬なのでシーズンオフに強い「前向きな気性を持つ馬」なら他馬よりもアドバンテージを持つのは確実。と、いうわけで東西金杯でも米国的分枝記号馬[b......s]の活躍(シルポート[3-n]・キョウエイストーム[4-d])が目立ちました。

さて今週末は3日間開催という事で、3歳重賞が2レース組まれています。すでに枠順も発表されているシンザン記念の展望をしていきましょう。まず本命は前走1位入線ながら降着の憂き目にあったレッドデイヴィス[3-d]。前向きな気性を持つd記号の先行馬という事でスッとハナを取れると思いますし、同系のデルタブルースやメイショウベルーガらばりの「スタミナを活かした粘り込み」を期待したいところです。対抗は好枠で末脚が活かせそうなマルセリーナ[9-f]。同レース勝ち馬のドリームシグナル・サイレントディールらと同系にあたり冬場の京都マイルは問題なく、ディープインパクト産駒の牝馬として初の重賞勝ちは1番人気濃厚のドナウよりもこちらかな、という気がしています。

主だった印は以下のとおりです。

◎レッドディヴィス[3-d]

○ マルセリーナ [9-f]

▲ ツルマルレオン[3-j]

☆ ドナウブルー [16-f]

△ トキノゲンジ [12

△ ワイズリー [8-f]

 POG馬で期待しているヴィジャイ[3-l]は冬場に強いイメージがなく、使い詰めのローテや枠順を加味して泣く泣くの「消し」。しかし、本当に痛かったのは上位評価していたトップシャイン[4-n]とタガノラヴキセキ[2-n]の除外でした。

 現時点で枠順は確定していないのですが、月曜のフェアリーSについても少し触れておきましょう。人気の中心は阪神JFの惨敗から巻き返しを誓うダンスファンタジア[7]となるでしょうが、個人的に気になるのが「2~3歳の中山マイルのOP戦」という狭いカテゴリーで高いアベレージを誇る14号族のコスモバタフライ[14-f]です。昨年の勝ち馬コスモネモシン[14-c]を始め、アネモネS勝ちのギンザボナンザ[14-c]や今年のジュニアCを制したデルマドゥルガー[14-b]などその躍進は目覚ましく、遡って考えても、アドマイヤコジーン[14-b]やストーミーカフェ[14-f]などの足跡を見るに14号と中山マイルとの相性は悪くなく、「転厩初戦+大幅馬体減」を考えれば前走の大敗は納得できますし、最速の上がりで快勝した初戦の内容からも狙って損のない存在だと思います。

他では、やはりイングリッド[9-e]やバラードソング[1-s]、ピュアブリーゼ[4-n]など米国的分枝記号馬たちの中でも激しい気性を持つタイプに注目しています。