片野治雄のファミリーテーブル予想

「ジャパンカップ展望」

 先週のマイルCSは13番人気のエーシンフォワード[16-a]が快勝。16号の必殺ローテである「凡走後の距離延長」での出走という事を見落とす痛恨のミスでした。

正直、今回は「勝ち馬が思いつかない」というテーマのもと、血統的に上積みがありそうなワイルドラズベリー[3-o]を本命にしたわけですが、近走の勢いが感じられないパドックを見て、嫌な予感はしていましたが・・・春先のヴィクトリアマイルにおけるヒカルアマランサス[16-d]の時と同様、自らが立案した「枝の定理」を使いこなせていない自分にガッカリしています・・・。

すでに秋のG1シーズンも折り返し地点。ケアレスミスを極力無くし、残りのG1を全て勝ちにいきたいと思います。

 今週末はジャパンカップ。さすがに外国馬の顔ぶれがイマイチなのは残念ですが、日本馬はレッドディザイア以外のトップクラスが顔を揃えただけに、見応えのあるレースが期待できそうです。まず1番人気に推されそうなブエナビスタ[16-c]ですが、気になるのは前走の反動があるかどうかでしょう。ただ、同系のヒシミラクル(天皇賞・春→宝塚記念)やマンハッタンカフェ(菊花賞→有馬記念)らはもちろん、ブエナ自身もかつて桜花賞→オークスという「休養を挟まないG1連勝」成し遂げているだけに、凡走の心配はないと思います。逆に、昨年ハナ差に泣いたオウケンブルースリ[13-c]は同系のG1馬たち(ヘヴンリーロマンス.シルクプリマドンナ)同様に体質の弱さを抱えているだけに勝ちきるまでは難しい印象を受けます。

そしてダービーの1~3着馬全てが出走する3歳馬では、エイシンフラッシュ[8-a]が最も気になります。本誌でも話したように「頭文字Mのライン」は良質のドイツ血統馬の証しですし、東京2,400m御用達であるKingmanboから連なる父系も文句なし。同じ休養明けでも(検査のため)10日ほど馬場入りできなかったオウケンと違い間隔が空いたのはむしろプラスだと思います。

頭数の割に層が薄い感のある外国馬についても少し触れておきます。まず長期休養明け3戦目でG1カナディアン国際を制したジョシュアツリー[4-m]。テイエムオペラオーと同系にあたる競走馬ですが配合面はイマイチ。たとえキャリア的な上積みがあっても、時計の速い日本の馬場適性への対応は難しいでしょう。そして日本でもお馴染みのミルコ・デムーロ騎手が騎乗するヴォワライシ[19-b]。日本でも活躍馬の多い系統ですが、右回りが中心のイタリア調教馬では88年のトニービン[19-b]同様、左回りへの対応に苦戦しそうです。

*最終的な見解は競馬王メルマガにて発表いたします。