「勝てる思考の馬券術 ~なぜ馬券を買わなかったときに限って狙い馬が走るのか~」 本日発売!

Shinsho031 本日、4月9日に競馬王新書31「勝てる思考の馬券術 ~なぜ馬券を買わなかったときに限って狙い馬が走るのか~」著●伊丹治生(900円+税)が発売されました!

内容紹介
競馬に勝ち続けている人全てに共通する条件は、流されない強い心を持ち「ブレない予想」をしていること。ほとんどの人は完璧な予想をしているつもりでも、知らず知らずのうちに、周囲の人や新聞・テレビなどのメディアから影響を受け、一貫した予想をできないでいます。
本書では、勝者の思考を手に入れるために、予想中に起こりうる様々な心の動きを心理学的に分析しました。今までの予想スタイルを見直し、「勝てる思考」を身につける究極の必勝本です。

また、あなたの心理が、どのくらい競馬に対してブレているかを明らかにする「負けパターンチェック項目」もご用意しています。以下の質問に一つでも当てはまる方は、予想がブレている証拠です。本書を読み「勝てる思考」を手に入れることをお薦めします。

□馬連を買うと1着3着になる。ワイドを買ったときに限って1着2着で決まる
□馬券下手の人と予想が被ると、狙い馬を変えたくなる
□迷った末に、買い目を変えると裏目に出がちだ
□穴人気している馬が妙に気になる
□友人の馬券が当たりそうになったとき、「外れろ!」と念じたことがある

【収録内容】
●負けパターン度チェック項目
●競馬×心理学で勝てる思考を身につける
●気付かないうちに凝り固まってしまった予想法
●他者・メディアに流されることの危険性
●競馬場の心理学
●競馬にハマりやすい人
著者について
伊丹 治生
1974年、兵庫県生まれ。20代前半のころ、牧夫として競走馬の休養施設に3年間勤務。退職後、ギャンブル三昧の生活を経て、雑誌の制作会社に拾われる形で上京。現在はフリーの編集者兼ライターとして、書籍や雑誌、ウェブを中心に活動。社会心理学、性格心理学など、心理学関連書籍の編集実績多数。
●ブログ:http://itamiharuo.blog3.fc2.com

勝ち続ける人の思考を手に入れるための、「勝てる思考の馬券術」の試し読みはこちらからできます↓

チェック項目(3つ以上あてはまると、心がブレている危険あり!)
□大勝負するときは、競馬新聞やスポーツ新聞をいっぱい買う
□厩舎コメントがないと予想ができない
□厩務員のコメントより、調教師のコメントのほうが信用できる
□一度万馬券を取らせてもらった馬は、その後も追いかけてしまう
□締め切り5分前になっても、予想が固まっていないことがある

●新聞によって厩舎コメントが違うのはなぜ?
 競馬の予想をするときに、競馬新聞やスポーツ新聞の厩舎コメントを参考にする人は多いのではないでしょうか。でも、同じ人が発言したはずのコメントでも、新聞によって書き方が違うことは結構多いですよね。自分の新聞では自信満々のコメントだったのに、友達の新聞を見たら弱気なコメントだった…なんてことは珍しくありません。各紙の記者が個別に取材をしている場合は、状況によって話す内容が変わってくるのは当然です。しかし、記者会見や囲み取材でのコメントも、記者や編集者がどこを切り取るかによって、まったく印象が変わってしまいます。
 たとえば囲み取材で「調子はまずまず」、「距離はぴったり」、「出遅れ癖が心配」といった発言があった場合、新聞に掲載されたときに「調子はまずまずで、距離もぴったり」と書かれていると肯定的に受け取れますが、「調子はまずまずだけど、出遅れ癖が心配」となっていると否定的な感じがします。新聞に載るときの「コメントの加工」によって、二重人格を疑ってしまうほど発言内容が変わることもあるので要注意です。話した内容が正確に掲載されるとは限らないのです。
 ひとつの言葉が入れ替わるだけで、全体の印象が大きく変わってしまうことは、心理学の実験でも明らかになっています。アメリカの社会心理学者アッシュは、ある人物の性格を表す言葉を被験者に見せて、その人物がどのような印象を持たれるかを調べました。実験では、次のような2つの形容詞のリストが被験者に示されました。

(1)知的で-器用で-勤勉で-温かく-決断力があり-現実的で-注意深い
(2)知的で-器用で-勤勉で-冷たく-決断力があり-現実的で-注意深い

(1)と(2)の違いは「温かい」と「冷たい」だけですが、被験者が抱いた印象は(1)と(2)で大きく変わりました。(2)のリストより、(1)のリストのほうが、はるかに好意を持たれやすかったのです。
 また、アッシュは関連する実験で、最初に得た情報が、全体的な印象に大きな影響を与えることも明らかにしています。たとえば「距離はぴったり。調子はまずまず。出遅れ癖が心配」と言われるのと、「出遅れ癖が心配。調子はまずまず。距離はぴったり」と言われるのでは、前者のほうが好印象でしょう。こういった現象を心理学では「初頭効果」といいます。
 厩舎コメント以外にも、競馬で初頭効果が生まれるシーンは少なくありません。たとえば万馬券をはじめて取らせてもらった馬に、いつまでも良い印象を持つのは初頭効果の作用と考えられます。人間でも、第一印象が良い人は、その後も良い印象を持たれやすいのと同じです。
 反対に、最後に知った情報が全体の印象を変えてしまう「新近効果」という現象もあります。ずっと好きだった相手に対して、たった1回の出来事で幻滅してしまい、嫌いになってしまった…などという話はよく聞きますよね。競馬の場合も、前日までに予想を固めていたのにも関わらず、競馬当日にパドックを見たり、オッズを知ったりすることで、買い目がすっかり変わってしまうということはありがちです。
 いずれにせよ、最初と最後に得た情報には、その後の判断や行動を大きく変える力があるということは、知っておいて損はないでしょう。
 競馬新聞や競馬場で得た情報に惑わされる心の動きについては、本日発売の競馬王新書「勝てる思考の馬券術 ~なぜ馬券を買わなかったときに限って狙い馬が走るのか~」で詳しく解説していますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。