秋華賞はアヴェンチュラ
◎アヴェンチュラ(2番人気)が3番手追走の積極策から4コーナーで先頭に立ち、そのまま押し切りました。勝ちタイムの1分58秒2はレースレコードにコンマ1秒と迫る優秀なものです。
http://www.youtube.com/watch?v=MeSPBirT3c0
稍重とはいえ、ひとつ前の清水S(1600万下・芝1600m)が1分33秒2と例年並みの水準でした。ただし、馬場の乾き方は均一ではなく、コースの内側と外側にバイアスがあったのが大きかったですね。掲示板に載った馬は、3着〇ホエールキャプチャ(1番人気)を除いてインコースを通った馬で占められました。
アヴェンチュラは内ラチ沿いをぴったり回り、早め先頭で押し切るという得意のレースパターン。今回はすべてが完璧でしたね。
全額単勝勝負の『ウマニティ』は3.1倍を的中しましたが、連単系の流し馬券にした他の媒体では2着キョウワジャンヌ(7番人気)がヌケだったので不的中。予想文を転載します。
「◎アヴェンチュラは『ジャングルポケット×サンデーサイレンス』という組み合わせ。全兄フサイチホウオーはラジオNIKKEI杯2歳S(G3)など3つの重賞を制し、全姉トールポピーはオークス(G1)と阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)の勝ち馬。ホーンビーム≒サンセット4×5が成功の鍵となっている。『ジャングルポケット×サンデーサイレンス』はニックスで、前出の兄姉のほかに、ジャガーメイル、アプリコットフィズ、トーセンキャプテンといった活躍馬が出ている。ジャングルポケット産駒だけにスパッと切れるタイプではなく、パワー兼備で持続力が身上だけに、淀みのない流れで展開する小回り戦がベスト。こうした条件で行われた前走のクイーンS(G3)では52キロの軽量とはいえ古馬の骨っぽいところを撃破した。似たようなレース設定で同世代が相手ならまず崩れないだろう。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103078/
前走のクイーンS(G3)の回顧にも記しましたが、全兄フサイチホウオーは06~07年の『赤本』で全体の1位に指名した思い出深い馬です。能力を把握しづらい新種牡馬(父ジャングルポケットはこの年デビュー)の子を1位指名にすることはリスクが大きいのですが、それでも指名リストのトップに置いたのは、フサイチホウオーの配合にそれだけの可能性を見出したからです。禁を破って1位に指名した甲斐があり、同馬は3つの重賞を制覇してくれました。翌年にトールポピー(オークス、阪神ジュベナイルフィリーズ)、そして2年置いてアヴェンチュラが出たことは驚くにあたりません。Hornbeam≒Sunset 4×5が底力の源泉です。
http://www.pedigreequery.com/hornbeam
http://www.pedigreequery.com/sunset3
┌ Hyperion
Hornbeam ―┤
└○┐ ┌ Bois Roussel
└○┤
└ Point Duty
┌ Hyperion
Sunset ――┤ ┌ Bois Roussel
└○┤
└ Point Duty
兄と姉は、3歳夏の休養が明けると魔法が解けたかのように走らなくなってしまいました。アヴェンチュラは3歳春を全休し、その間に心身の成長を促すことができたので、そのパターンには当てはまらないと信じたいですね。牝馬らしからぬ逞しい馬体は惚れ惚れします。
2着キョウワジャンヌには印が回りませんでした。4分の3兄キョウワロアリング(北九州記念)はPOGの元所有馬だったので心情的に応援するところはあったのですが、1ハロンの距離延長が気になってどうしても印が打てませんでした。ハーツクライはしっかりとしたスタミナを伝えますね。失敗でした。
ホエールキュプチャ、▲マルセリーナ(3番人気)は結果的に枠順に泣きました。今回は外を回らされた馬にとってはキツいレース。まともに力を発揮できる舞台なら巻き返してくるはずです。
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血 統 屋 http://www.miesque.com/
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