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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年8月28日 (日)

ダービーダン方式の至宝 Dynaformer(4)

ジョン・W・ガルブレイスは88年7月20日に90歳で亡くなりました。欧米の競馬雑誌は大きなスペースを割いてその死を悼みました。

彼が亡くなったこの年、奇遇にもアメリカではダービーダン方式で誕生したサンシャインフォーエヴァー、ブライアンズタイム、Dynaformer の3頭が競馬シーンを賑わせています。

サンシャインフォーエヴァーとブライアンズタイムは、父が Roberto で母同士が全きょうだいですから、血統内容は同じです。Dynaformer も Roberto を父に持ち、母もほとんど似たような配合。図で見れば一目瞭然です。
http://www.pedigreequery.com/sunshine+forever
http://www.pedigreequery.com/brians+time
http://www.pedigreequery.com/dynaformer

              ┌ Roberto
サンシャインフォーエヴァー ┤ ┌ Graustark(=His Majesty)
              └〇┤
                └ Golden Trail

              ┌ Roberto
ブライアンズタイム ――――┤ ┌ Graustark(=His Majesty)
              └〇┤
                └ Golden Trail

              ┌ Roberto
Dynaformer ――――――――┤ ┌ His Majesty(=Graustark)
              └〇┤
                └〇┐
                  └ Golden Trail

同じ父を持ち、母の父が全きょうだいで、同牝系。この3頭は似通った資質を秘めています。サンシャインフォーエヴァーは88年の米芝牡馬チャンピオンに輝きました。ブライアンズタイムはフロリダダービー(G1)とペガサスH(G1)を、Dynaformer はジャージーダービー(G2)とディスカヴァリーH(G2)を勝ちました。

サンシャインフォーエヴァーとブライアンズタイムの母の父 Graustark は、現役時代アメリカで8戦7勝。唯一の黒星は、左前肢を骨折しながらハナ差の2着だった3歳春のブルーグラスSで、このレースを最後に競走生活を退いています。早期に引退したため大レースの優勝経験こそないものの、手綱を取ったブラウリオ・バエザ騎手は後にこう述懐しています。

「Buckpasser よりも強くDr.Fager よりも速かった」

彼は Buckpasser と Dr.Fager の主戦ジョッキーであり、3頭の能力を手綱から比較できる立場にありました。その彼が断言するのですから信憑性は高いといえるでしょう。無事ならばアメリカ競馬史を代表する名馬となっていたに違いありません。
http://www.pedigreequery.com/graustark

Graustark の全弟 His Majesty は、兄ほどの才能のきらめきはありませんでしたが、種牡馬として成功し、82年に米リーディングサイアーとなっています。名種牡馬デインヒルの母の父として有名です。

ダービーダンファームに繋養され、数々の一流馬を送り出した Graustark と His Majesty は、現代の血統シーンにおいてスタミナと底力の貴重な供給源となっています。(続く)

※続きは来週半ばの予定です。

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      血 統 屋 http://www.miesque.com/
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コメント

3/4同血とか全兄弟クロスとか、栗山さんが語る本とかあれば是非とも読みたいですね。私はPC環境に居ませんので血統屋は見れないし…

でもこんな形で、グロースタークとビズマジェスティのお話を伺えて、果報者やわあ!

またのエントリ、楽しみにしてます。ありがとうございました。

いつもお読みいただきありがとうございます。残念ながら配合関連の話は従来型の商業ベースには乗らないですね。「血統屋」というサイトを立ち上げたのも、高コストの紙媒体では決して実現しない配合関連の書籍を、低コストの電子書籍ですくい上げていくことが目的でした。要するにニッチ産業です。ブログに書くことは、原稿料をもらえないのがネックですが(笑)、好きなテーマを好きなように書けるのがいいですね。血統っておもしろい、と思っていただける方がひとりでも増えればそれ以上の喜びはありません。

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