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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年8月

2011年8月24日 (水)

レパードSはボレアス

日曜新潟11RのレパードS(G3・ダ1800m)は、中団追走のボレアスが差し切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=EI9xt6DrLH0

予想は◎〇で馬単1150円的中。『netkeiba.com』の「No.1プロ予想」に提供した予想を転載します。

「◎ボレアスは『ディープインパクト×フレンチデピュティ』という組み合わせ。2代母クロカミは府中牝馬S(G3)と京王杯オータムH(G3)を制した活躍馬だが、産駒は総じて芝向きの決め手に乏しく、ダート向きに出ている。母クロウキャニオンはその1頭で、兵庫ジュニアグランプリ(G3)で3着となった砂巧者。芝向きのディープインパクトの子ながらダート向きに出たのは母方の影響だと考えられる。母方のフレンチデピュティ、カーリアンはいずれもディープインパクトと相性良好。新潟ダート1800mは先に行った馬が有利だが、今回は逃げ先行馬がそろい、勝負どころで早めにレースが動くと思われるので、中団に控えるボレアスが不利を被ることはないだろう。前走のようにジワッとマクっていけば直線で突き抜けるはず。」

順当な勝利でした。ゴールを駆け抜けたあとの武豊騎手の笑顔が印象的でしたね。ああいう表情はG1を勝ったあとでもあまり見せたことがないような気がします。

ボレアスが初勝利を挙げた直後、昨年11月24日のエントリーで、以下のように記しました。

「京都2R未勝利戦(ダ1800m)のボレアスは、これまでにデビューしたディープインパクト産駒のなかで、最も父に似たレースぶりだったと思います。スタートで安めを売って、勝負どころで大外からマクり、直線で楽々と引き離す。まるっきり親父と同じだなぁ~と、レースを見ながら思わずニヤッとしてしまいました。勝負服まで同じです。」

大外をマクって突き抜けた今回のレースぶりは、やはりディープインパクトそっくりでした。2着以下とは能力が違っていましたね。

ディープインパクト産駒は総じて完成が遅い、ということは当ブログで再三指摘してきました。したがって、3歳夏あたりにひと皮むける馬も少なくないだろうと考えていたのですが、案の定というべきか、たとえば未勝利戦などを見ていると、デビュー当時頼りなかった馬がここにきてシャキッとして勝ち上がる、というシーンをたびたび目にします。先週終了時点で初年度産駒のJRA勝馬率はついに60%を超えました(128頭出走して77頭勝ち上がり=60.2%)。

この数値はきわめて優秀なもので、まだ多少勝ち馬が上積みされることを考えると、父サンデーサイレンスの通算成績(66.7%)とさほど変わらない水準です。11年の種牡馬ランキングベスト10のなかで、08年産の勝馬率がディープインパクトの次に高いのはマンハッタンカフェ。数値は44.8%です。ベスト10のうち5頭は30%台ですから、60%という数値がいかにずば抜けたものであるかご理解いただけると思います。

おそらくボレアスの成長力は父ディープインパクト譲りでしょう。グレープブランデーとの再戦が楽しみです。

ディープインパクト産駒のダートの勝利数は、芝のそれに比べて約10分の1なので、芝向きの種牡馬といえるでしょう。にもかかわらずダートの重賞勝ち馬を出すのですから立派の一語。弱点の少ない種牡馬です。重賞勝ち馬はこれで6頭目となりました。

今週、新潟の新馬戦(芝1600m)でデビューするエネアドという2歳馬は、ボレアスと配合構成がそっくりです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106444/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103136/

      ┌ ディープインパクト
エネアド ―┤ ┌ フレンチデピュティ
      └○┤   ┌ Nijinsky
        │ ┌〇┘
        └○┘

      ┌ ディープインパクト
ボレアス ―┤ ┌ フレンチデピュティ
      └○┤   ┌ Nijinsky
        │ ┌〇┘
        └○┘

ボレアスの母クロウキャニオンはダートを得意とし、兵庫ジュニアグランプリ(G3・ダ1400m)で3着となりました。一方、エネアドの母キューは芝12ハロンのロングアイランドH(米G2)の勝ち馬で、エネアドの半兄にはブレイクランアウト(共同通信杯)がいます。芝向きの切れ味も十分でしょう。

2011年8月23日 (火)

札幌記念はトーセンジョーダン

日曜札幌11Rの札幌記念(G2・芝2000m)は、▲トーセンジョーダン(1番人気)が貫録勝ちを収めました。
http://www.youtube.com/watch?v=SwjhGSW8q9w

配合については1月24日のエントリー「アメリカJCCはトーセンジョーダン」をご覧ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/01/post-fea6.html

クラフティワイフとジャングルポケットの組み合わせはニックスで、トーセンジョーダンのほかに、カンパニー、レニングラード、バトルバニヤンなどが出ています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006103169/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2001103435/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1999107047/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2004102878/

             ┌ トニービン
           ┌○┤ ┌ Nureyev(≒Sadler's Wells)
トーセンジョーダン ―┤ └○┘
           └ エヴリウィスパー(=ブリリアントベリー)

             ┌ トニービン
           ┌○┤ ┌ Sadler's Wells(≒Nureyev)
カンパニー ―――――┤ └○┘
           └ ブリリアントベリー(=エヴリウィスパー)

           ┌ トニービン
レニングラード ―――┤
           └ ブリリアントベリー(=エヴリウィスパー)

トーセンジョーダンは元POG所有馬です。したがって、配合は以前から高く評価してきました。ただ、今回は放牧明けで入厩10日目、という臨戦過程だったので◎は打ちづらかったですね。これで勝つのですから格が違うということです。

配合が瓜二つのカンパニーは、長らくG2大将というポジションでしたが、8歳にしてG1を勝ちました。トーセンジョーダンは休んでいた時期が長かったのでまだ伸びシロはあるでしょう。いずれG1クラスに羽ばたく日が来るかもしれません。今年の秋にそうなることを期待したいです。

◎マイネルスターリー(6番人気)は7着。4コーナーで早々に手ごたえを失いました。もう少し頑張れると思ったのですが……。

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      血 統 屋 http://www.miesque.com/
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2011年8月22日 (月)

ハットトリック産駒 Dabirsim がモルニー賞(仏G1)制覇

トントン拍子というか、あれよあれよという間にフランス2歳牡馬の頂点に上り詰めました。8月21日、ドーヴィル競馬場で行われたモルニー賞(仏G1・芝1200m)を、ハットトリック産駒 Dabirsim が3馬身差で圧勝。前走のカブール賞(G3)は1馬身差だったので、相手が強くなってさらに着差を広げたことになります。明らかに馬が成長していますね。これで通算成績は4戦全勝です。
http://www.youtube.com/watch?v=8L6xTkGVsfM&#t=3m16s

『RACING POST.com』に載ったデットーリ騎手のインタビューによれば、「とてもとてもいい馬だね、スピード抜群だよ」とのこと。

2000年以降に限ると、タイムの「1分10秒0」は上から3番目、着差の「3馬身」は2番目です。もちろん、馬場状態や相手関係は年によって違うので単純な比較はできませんが、内容的にはハイレベルだったと見ていいでしょう。

初年度から無敗のG1馬を送り出したハットトリックは、欧米の生産界で注目を集めることは必至です。Northern Dancer も Mr.Prospector も持たない血統背景は、彼らにとって魅力的なものであるはずです。サンデー系の優秀さがあらためてアナウンスされることは、我が国の生産界にとって大きなチャンスでもあります。
http://www.pedigreequery.com/dabirsim

どうやらこのあとは、10月2日にロンシャン競馬場で行われるジャンリュックラガルデール賞(仏G1・芝1400m)ではなく、10月8日にニューマーケット競馬場で行われるミドルパークS(英G1・芝6f)に向かうようです。

ここに出てくる可能性がある強敵は以下のとおり。

Harbour Watch(3戦3勝/リッチモンドS-英G2)
http://www.pedigreequery.com/harbour+watch2
Power(4戦3勝/コヴェントリーS-英G2)
http://www.pedigreequery.com/power11
Frederick Engels(7戦3勝/ジュライS-英G2)
http://www.pedigreequery.com/frederick+engels
Bapak Chinta(2戦2勝/ノーフォークS-英G2)
http://www.pedigreequery.com/bapak+chinta
Caspar Netscher(7戦2勝/ジムクラックS-英G2)
http://www.pedigreequery.com/caspar+netscher
Requinto(6戦3勝/モールコムS-英G3)
http://www.pedigreequery.com/requinto5
Top Offer(1戦1勝)
http://www.pedigreequery.com/top+offer
Apollo(1戦1勝)
http://www.pedigreequery.com/apollo26

上から3番目の Frederick Engels は今回のモルニー賞で5着に負かしています。

調教師によれば Dabirsim は冷静な性格らしいので、遠征でテンションが上がることもないはずです。イギリス、アイルランド勢相手にも十分太刀打ちできる思います。

2011年8月21日 (日)

ダービーダン方式の至宝 Dynaformer(2)

ダービーダンファームを創設したジョン・W・ガルブレイスは、20世紀のアメリカ競馬における最も偉大なホースマンのひとりに数えられる人物です。

もともとダービーダンファームは、35年に彼の生地であるオハイオ州に作られました。不動産開発事業から得られる莫大な収入を背景に馬産事業を拡大し、40年代に入ると馬産の中心地ケンタッキーに進出。46年に名門アイドルアワーストックファームのブラッドリー大佐が亡くなると、3年後に同牧場の中核部分を購買し、ダービーダンファームと改名しました。オハイオ州にある元祖ダービーダンファームは支場として存続させています。

初期には年度代表馬の Swaps と Sword Dancer や、Sailor、Summer Tan などを種牡馬として繋養しました。やがて彼は海外に眼を向けるようになり、60年代に入ると史上最強クラスのヨーロッパの名馬 Ribot、Sea Bird を相次いでリース契約で導入。彼自身の財力もさることながら、世界最強のアメリカ経済がもたらした豊かさが、最も優秀なサラブレッドの遺伝子を新大陸に移動させたといえるでしょう。
http://www.pedigreequery.com/ribot
http://www.pedigreequery.com/sea-bird

30年代以降、ヨーロッパからアメリカへ次々と優れたサラブレッドが渡りました。Nasrullah、Royal Charger、Mahmoud といったところが代表例で、これらはいずれもアガ・カーン三世殿下の名牝 Mumtaz Mahal の牝系から出ています。“空飛ぶ牝馬”と呼ばれた Mumtaz Mahal は、繁殖牝馬としてもずば抜けたスピードを伝えることに成功し、前記の3頭以外にも多くの名馬をその系統から送り出しました。アメリカ競馬はスピードが第一義ですから、当然、これらの血は大成功を収めました。
http://www.pedigreequery.com/nasrullah
http://www.pedigreequery.com/royal+charger
http://www.pedigreequery.com/mahmoud

一方、ガルブレイスが導入した Ribot と Sea Bird は、いずれも現役時代に凱旋門賞(芝2400m)を制覇しています。ヨーロッパ伝統のスタミナと底力を武器とし、産駒にもそうした特長を伝えました。スピードよりもスタミナを重視した選択の背景には、いずれ自身の生産馬でヨーロッパの大レースを勝ちたいという秘められた野望が存在していたのかもしれません。(続く)

※続きは来週半ばの予定です。

2011年8月20日 (土)

ダービーダン方式の至宝 Dynaformer(1)

ヨークシャーオークス(英G1・芝12f)は8月18日にヨーク競馬場で行われました。「オークス」と名がつくものの3歳馬限定戦ではなく、20年前からは古馬も出走可能となっています。牝馬12ハロン路線の最強馬決定戦、といった位置づけです。

今年は4歳勢の Midday が2連覇を捨てて牡馬相手のインターナショナルS(G1)に回り、Snow Fairy が柔らかい馬場を嫌って回避したため、やや寂しいメンバー構成となってしまいました。勝ったのは1番人気の3歳馬 Blue Bunting。これで3つめのG1制覇です。
http://www.youtube.com/watch?v=gqbrPId6Wx8

今年の春、人気薄で英1000ギニー(G1・芝8f)を勝った際は、デットーリ騎手のファインプレーという印象しかありませんでした。7月の愛オークス(G1・芝12f)でスタミナを証明し、今回のヨークシャーオークスでタイトルを上積み。勝負強さが持ち味です。

父 Dynaformer もパワー十分ですが、母 Miarixa は「Linamix×Akarad」ですから道悪の鬼といえる配合。Blue Bunting の道悪巧者ぶりは主にこのあたりから受けた影響であるような気がします。
http://www.pedigreequery.com/blue+bunting

最近はヨーロッパで活躍するアメリカ産馬が減少傾向にあります。とくに12ハロン路線で通用するのは、Kingmambo、Dynaformer 産駒ぐらいでしょうか。両者とも高齢化しており、21歳の Kingmambo は昨年限りで種牡馬生活を引退しました。

しかし、26歳の Dynaformer はまだ現役バリバリです。繋養するスリーチムニーズファームが公示した11年の種付け料は15万ドル。これは A.P.Indy、Street Cry と並んで全米トップの価格です。22歳時の種付けで誕生した現3歳世代から、Blue Bunting のほかに White Moonstone(フィリーズマイル-英G1)、Brilliant Speed(ブルーグラスS-米G1)を送り出しており、老いてなお衰えない活力は瞠目すべきものです。

Dynaformer はアメリカで繋養されているので、アメリカ血統を持つ繁殖牝馬との交配が多く、これまでにビッグレースを勝った大物は、無敗でケンタッキーダービーを制した Barbaro を筆頭に、Mr.Prospector などのアメリカ血統を持つものがほとんどです。Blue Bunting の母はヨーロッパ血統で固められているので珍しいタイプといえるでしょう。(続く)
http://www.pedigreequery.com/barbaro4

2011年8月19日 (金)

ヴィクトワールピサが凱旋門賞出走取り止め

すでに報じられているとおり、フランス入りして調教を積まれていたヴィクトワールピサが、左後肢の跛行により「5週間の安静」と診断され、目標としていた凱旋門賞への出走を取り止めました。

春に香港G1を回避したときは右後肢の跛行でしたが、今回は左。このあたりに弱点を抱えているのでしょうか。

今後どこを使うかは、関係者が最善の判断を下すでしょうから、外野があれこれ考えても始まりません。ただ、ここから5週間休むとなると、復帰は早くても11月末のジャパンCでしょうか。

中山記念のレースぶりは、今年のJRAのレースのなかではオルフェーヴルのダービーと並んで最も印象的でした。そのあとのドバイワールドCの勝利はあらためて語るまでもありません。3歳時よりもはっきりとパワーアップしていただけに、フランスで予定していた2戦は昨年とは違う結果になるだろうと楽しみにしていました。残念というしかありません。

評価の高い4歳世代は、宝塚記念で連対できず、最強神話が揺らいでいます。もっとも、当時ピークを過ぎていた何頭の有力馬は、秋になればリフレッシュして戻ってくるでしょう。オルフェーヴルと4歳世代の激突は、秋競馬における大きな楽しみのひとつなので、4歳世代には以前と変わらぬ強さを保っていてほしいという希望があります。ヴィクトワールピサは4歳世代の大将ですから、一度でいいので完全な状態でオルフェーヴルと対決してほしいですね。どちらが勝つにしても名勝負になると思います。

2011年8月18日 (木)

器用さと瞬発力あり、ベストディール

日曜札幌6Rの新馬戦は、2番手追走の◎ベストディール(2番人気)が残り1ハロンで抜け出しました。
http://www.youtube.com/watch?v=y1gI9REYKpQ

予想は◎△△で馬単2430円、3連単7170円的中。『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想を転載します。

「◎ベストディールは『ディープインパクト×マルシャンドサブル』という組み合わせで、母コマーサントはEPテイラーS(加G1)、プシケ賞(仏G3)などを勝った芝の中距離馬。ディープインパクト産駒は芝1800mの新馬戦で連対率50%(30戦15連対)と圧倒的な成績を挙げている。稽古でもしっかり時計が出ているので好走できるだろう。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105792/

国枝栄厩舎と蛯名正義騎手のコンビといえば牝馬三冠馬アパパネを思い出します。このコンビの新馬戦は信頼でき、とくに芝新馬戦では過去57.7%という驚異的な連対率(26戦15連対)。国枝調教師が芝新馬戦で蛯名騎手を乗せてきたときには勝負気配と見て間違いありません。

半姉アイアムノココロ(父フジキセキ)は抜群の好馬体を誇りながら体質が弱く、3歳の3月にようやく初出走に漕ぎ着けました。全姉ウィッシュも調教セール出身馬ながらデビューはやはり3歳の3月。上2頭はデビューを果たすまでにモタついたので、2歳夏に新馬勝ちを果たした本馬は、それらと違って素質面でハイレベルなものを持っているような気がします。道中のラップは緩んだものの、最後の2ハロンは11秒6-11秒2。いい切れ味を持っています。

全姉ウィッシュが戦績的にイマイチ(現在6戦未勝利)なので、現役時代に2着の山を築いた母の父 Marchand de Sable や、鈍重さを帯びた2代母の父 Tropular あたりの影響が出ているのかと考え、デビュー前の配合評価では高いポイントは与えなかったのですが、Borealis≒Sirrima 6×5はなかなかおもしろく、本馬にはこの影響がうまく表れたのかもしれません。
http://www.pedigreequery.com/borealis
http://www.pedigreequery.com/sirrima

      ┌ Brumeux
Borealis ―┤ ┌ Hyperion
      └○┤ 
        └ Rose Red(=Sweet Lavender)

      ┌ Hyperion
Sirrima ――┤ ┌ Brumeux
      └○┤
        └〇┐
          └ Sweet Lavender(=Rose Red)

母方はスタミナ豊富なので、気性的な問題さえなければ2000m以上で本領を発揮していくタイプになるかもしれません。スタートのセンスがいいのは姉と同じ。ディープインパクト産駒はこの点に不安を抱えた馬が少なくないので好感が持てます。好位でソツなく競馬を運べる器用さは大きなアドバンテージです。

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2011年8月17日 (水)

決め手あるゴールデンムーン

土曜小倉5Rの新馬戦(芝1200m)は、中団追走の△ゴールデンムーン(3番人気)が外から伸び、ゴール直前で◎ビキニブロンド(1番人気)をキッチリとらえました。
http://www.youtube.com/watch?v=lfQ9FoKoWOc

4コーナー手前で前が狭くなり、武豊騎手が手綱を引くシーンがあったので、着差以上に強い内容だったと思います。決め手がありますね。父アドマイヤムーンにはサンデーサイレンスが入っており、サンデーの最大の長所である瞬発力を無難に伝えています。手堅いスピードに加えてピリッとした決め手を持っていることが成功の要因でしょう。あとは底力がどの程度あるか、という点ですね。

ゴールデンムーンは半兄にトップオブワールド(ユニコーンS)がいます。母トップサンキストは北九州記念(G3・芝1800m)の2着馬。Flower Bowl≒Swaps≒チャイナロック4・5×3をベースとした力強い配合で、トップオブワールドの場合、父シャンハイもパワー型なのでダート重賞を制しました。ゴールデンムーンは芝で切れる脚を使えます。これは父アドマイヤムーンの特長を反映したものでしょう。今回の競馬を見ると距離が延びても問題なく、レースぶりから受ける印象以上に底力があるタイプだと思います。昇級しても楽しみです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105875/

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2011年8月16日 (火)

完成度が高いオメガホームラン

土曜札幌5Rの新馬戦(芝1500m)は、好位追走の◎オメガホームラン(1番人気)が直線で外から差し切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=HacK0P2x9kI

予想は◎△▲で馬単2920円、3連単13190円的中。『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想を転載します。

「◎オメガホームランは『ダイワメジャー×ハイエストオナー』という組み合わせ。半兄ステージプレゼンスはきさらぎ賞3着、同じく半兄のルルーシュは3戦2勝と走っている。母は仏G1で2着と、もともとのポテンシャルが高い上に、ダンシングブレーヴを抱えているので、それとニックスの関係にあるサンデー系との交配はコンスタントに良駒を送り出せる。稽古の動きは良好なので勝ち負けになるはず。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105856/

馬体はコロッとして幅があります。重心の低いシャープなフットワークはこの時期の2歳馬としては完成度が高いですね。これといって骨っぽい相手がいなかったメンバー構成を考慮しても、高く評価すべきだろうと思います。

父ダイワメジャーは今年の新種牡馬。ファーストシーズンサイアーランキングではアドマイヤムーンの5勝に次ぐ4勝を挙げています。2着が12回なので決め手がイマイチ、という指摘は現時点ではその通りでしょう。馬が成長したり、あるいは距離が延びれば解消する可能性はあります。未勝利戦に回っている2着組はいずれ勝ち上がりますし、アドマイヤムーン産駒の出走回数は24、ダイワメジャー産駒は倍以上の53なので、出走頭数の違いでダイワメジャーがいずれトップに立つはずです。

数の力に頼っている、と言われないためには内容が伴う必要があります。幸いにも勝ち上がった産駒は粒ぞろいで、ほかにダローネガ、エピセアロームなどがいます。トップクラスの層の厚さでは、ファインチョイスを擁するアドマイヤムーン産駒に負けていません。これから秋にかけて、特別や重賞でダイワメジャー産駒が上位争いをするシーンが増えるのではないでしょうか。繁殖牝馬に恵まれた種牡馬は、たいてい秋の中央場所に戻ってからが強いですね。

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      血 統 屋 http://www.miesque.com/
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2011年8月15日 (月)

クイーンSはアヴェンチュラ

良馬場とはいえ激しい雨が叩きつけるコンディション。ペースは速く、前半4ハロン46秒7は、過去10年間で3番目に速いペースでした。先行馬は総崩れとなり、勝った◎アヴェンチュラ(1番人気)よりも前にポジションを取った馬は掲示板にも載れませんでした。
http://www.youtube.com/watch?v=VBF9nkVb5NY

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』の予想を転載します。

「◎アヴェンチュラは『ジャングルポケット×サンデーサイレンス』という組み合わせ。全兄フサイチホウオーはラジオNIKKEI杯2歳S(G3)など3つの重賞を制し、全姉トールポピーはオークス(G1)と阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)の勝ち馬。「ジャングルポケット×サンデーサイレンス」はニックスで、フサイチホウオーとトールポピーのほかに、ジャガーメイル、アプリコットフィズ、トーセンキャプテンといった活躍馬が出ている。ホーンビーム≒サンセット4×5を持つ名配合で、パワー兼備のタイプだけに洋芝は合う。もともとG1クラスの素質馬と評価されてきた馬であり、休み明けで準OPを制した前走のレース結果は順当といえるもの。叩き2戦目、引き続き52キロなら勝ち負けになる。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103078/

配合的には高く評価している馬です。上が走っているからアヴェンチュラを褒めているわけではありません。この全兄弟が初めて登場した06-07年のPOGで、全兄フサイチホウオーを全体の1位に指名しました。この年のジャングルポケット産駒は初年度。能力を把握しづらい新種牡馬の子を1位指名にすることはリスクが大きいのですが、それでも指名リストのトップに置いたのは、もちろん配合が優れていると感じたからです。予想文にも書いたとおり配合のキーポイントは Hornbeam≒Sunset 4×5。これが底力の源泉です。
http://www.pedigreequery.com/hornbeam
http://www.pedigreequery.com/sunset3

      ┌ Hyperion
Hornbeam ―┤
      └○┐ ┌ Bois Roussel
        └○┤
          └ Point Duty

      ┌ Hyperion
Sunset ――┤ ┌ Bois Roussel
      └○┤
        └ Point Duty

こうした血は、瞬発力よりも粘りといった方向に開花しやすく、フサイチホウオー、トールポピー、アヴェンチュラの3頭は、いずれも一瞬の切れ味には乏しいものの、長くいい脚を使えて粘りがあるというタイプです。ハイペースの粘り勝負となった今回は、アヴェンチュラ向きのレースでした。京都内回りの芝2000mで行われる秋華賞(G1・芝2000m)は、そんなレースになりやすいので好走可能だと思います。

2着コスモネモシン(10番人気)は狙いづらい馬で、買いどころが難しいですね。残念ながら無印だったので予想は不的中となりました。今回は展開が向いた部分もありました。

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競馬王 2011年11月号
『競馬王11月号』の特集は「この秋、WIN5を複数回当てる」。開始から既にWIN5を3回的中させている松代和也氏の「少点数に絞る極意」、Mr. WIN5の伊吹雅也氏が、気になる疑問を最強データとともに解析する「WIN5 今秋の狙い方」、穴馬選定に困った時のリーサルウェポン、棟広良隆氏&六本木一彦氏の「WIN5は『穴馬名鑑』に乗れ!」、オッズから勝ち馬を導き出す柏手重宝氏の「1億の波動(ワオ!)」、亀谷敬正氏&藤代三郎氏が上位人気の取捨を極める「迷い続ける馬券術」、夏競馬期間中WIN5を6戦3勝している秘訣を探る「赤木一騎の次なる作戦」など、この秋、一度ならず二度、三度とWIN5を的中させるための術が凝縮されています!! また「大穴の騎手心理」では、世界を股にかけるトップジョッキー・蛯名正義騎手をゲストにお迎えしました。その他、今井雅宏氏の「新指数・ハイラップ指数大解剖」や、久保和功氏の「京大式・推定3ハロン」など、盛り沢山の内容となっています!!