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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
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2011年7月14日 (木)

セレクトセールの救世主

昨年7月14日のエントリー「セレクトセール見聞記(2)」に、以下の一文を記しました。

「ミリオンホースがどんどん誕生していた数年前までがバブルであり、当時を基準に現在の状況をとらえるのはあまり意味がないと思います。今後数年、前年割れの数字が出るのは仕方のないことであり、現状維持なら御の字でしょう。」

景気の低迷、さらに東日本大震災の影響が重くのしかかる今年のセールでしたが、終わってみれば昨年、一昨年を上回る大盛況のセールとなりました。

      当歳落札率 1歳落札率 当歳平均価格 1歳平均価格
2011  73.2% 84.5% 27,622,360円 23,989,848円
2010  67.8% 80.8% 23,680,851円 18,249,133円
2009  64.7% 78.2% 23,735,266円 22,126,230円

5月にセール上場馬が発表されたとき、血統にざっと目を通して、今年はかなりいい馬が出てきているのではないかと感じました。ただ、景気の影響もあるので、正直なところ、どの程度の値が付くのかまでは読めませんでした。

社台ファーム代表の吉田照哉氏は次のように語っています。

「我々も正直言って、相場が元に戻るなんて思ってもいませんでした。高く売れた馬も出たんですが、たとえば1000万円クラスの馬でも相当な競り合いになっていました。新規参入者が10%ぐらいいて、お客さんが多かったというのもありましたね。慣れた人だと値段が上がると降りたりするんですが、新しく参入してきた人というのは、買いたい馬がいるときは買うまで競らないと気が済まないというところがあるのかなと。そういう相乗効果が起きたんじゃないかと思いますね。競馬の売り上げが落ちているなかで、セリがこれだけ盛り上がったということは、競馬の将来のためにはよかったんじゃないかと思いますね」

セールの主役はなんといってもディープインパクト産駒でしょう。1歳市場で3億6000万円の値がついたエアグルーヴの2010を筆頭に、軒並み高値で落札されました。産駒がデビューしたてだった昨年は、まだ購買者側も半信半疑でした。しかし、種牡馬能力に関してまず間違いないだろうという確信が得られた今年は、かつてのサンデーサイレンス全盛期と同じように、安心して高値まで競り上げていくというシーンが繰り広げられました。この信頼感こそが名種牡馬の証しです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104053/

ディープインパクト産駒が安定して高値で取引されたことで、セール全体が活性化された側面もあったと思います。その意味ではセレクトセールの救世主といえるかもしれません。

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セレクトセールの救世主を参照しているブログ:

コメント

今年のセレクトセールは、震災の影響でどうなるかと心配しましたが、予想外の好調ぶりで驚きました。
ディープ産駒は、勝ち上がり率が高く、故障が少なく、話題性があり、ベタな良血が走るという点で、セリ向きと言えそうですね。
例えば、1億円ホースというと、たいへんな高額馬のような気がしますが、重賞に勝てなくても、大きな故障なく準オープンあたりで6歳くらいまでコツコツ走ってくれれば、充分に元が取れる金額です。
ディープ産駒の確実性は、セリの参加者に安心感を与えますし、その上で出来がよければ大きいところも狙えるのですから、ついつい財布のひもが緩むのかもしれませんね。
落札馬の中では、エアグルーヴ2010は別格とすると、マジックストーム2011が気になります。
サンデー系との相性がそれほどでもないBMSストームキャットがどうなのかも気になりますし、当歳馬としては滅多にお目にかかれない研ぎ澄まされた馬体も、今の時期にここまで好馬体であることがいいのかどうかという気もします。また、落札者の里見オーナーが、アドバイザーとして池江元調教師を同伴し、池江氏の強い勧めで落札したという点も注目されます(息子の池江厩舎へということなら、これも里見氏としては初ですね)。いろんな意味で、将来どうなるのかが気になる馬ですね。
あと、個人的な注目馬として、1歳馬は、旧メジロ牧場のクライウィズジョイ2010、当歳馬は、データの2011とアドアード2011です。

この調子でディープインパクト産駒がコンスタントに活躍すれば、今後10年は社台グループの屋台骨が揺らぐことはなさそうです。

1億3000万円の値がついたマジックストームの2011は、筋肉質のしっかりとした馬体に Storm Cat の影響を感じました。ご存知のとおりサンデーサイレンスと Storm Cat の相性はイマイチでしたが、スペシャルウィークやマンハッタンカフェなどはむしろ好相性です。

ディープインパクトの場合、まだサンプルが少ないので何ともいえません。Storm Cat の父 Storm Bird は、ディープインパクトと相性がいい The Minstrel と相似な血の関係にあるので、期待は持てるだろうとは思います。もし仮に、デインヒル、Sadler's Wells、Storm Cat などと好相性だった場合、ディープインパクト産駒の海外における活躍も現実味を帯びてきます。そうなればセレクトセールは海外勢の参戦が増えて一層盛り上がりそうです。

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