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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年7月 9日 (土)

ハットトリック好発進

現役時代にマイルCS(G1)と香港マイル(G1)を制したハットトリック(父サンデーサイレンス)は、引退後、アメリカへ渡って種牡馬となりました。現在はケンタッキーとアルゼンチンを往復するシャトル種牡馬となっています。

その初年度産駒は今年2歳を迎え、世界各地でデビューしています。現在、5頭出走して4頭勝ち上がっているようです。
http://sidfernando.wordpress.com/2011/06/29/first-crop-sunday-silence-horse-hat-trick-has-4-winners/

出世頭の Dabirsim はフランスでデビューし、現在2戦2勝。6月8日のデビュー戦(芝1200m)を10馬身差で勝ったときは小さいながらもニュースになりました。パリ地区ではなく、フランス南西部のボルドーに近いラテストドビューシュという競馬場でのこと。相手も弱かったと思いますが、2戦目も快勝しているので、順調ならいずれパリ地区やドーヴィルあたりに出てくるでしょう。そこでどの程度やれるか注目です。
http://www.turf-fr.com/fiche-cheval/DABIRSIM.html

母方には Rainbow Quest などしっかりとしたヨーロッパ血統が入っています。母がハットトリックの種を受胎した状態でフランスに渡り、誕生しました。血統的にアメリカのダート競馬には向いていないので、フランスで走るのは正解でしょう。
http://www.pedigreequery.com/dabirsim

勝ち上がった残りの3頭のうち、2頭はロシア(Hinoki、Mata Hari)、1頭はメキシコ(Suspicious Jack)です。相手関係や勝ちっぷりは分かりませんが、こちらはあまり高いレベルではないと思います。
http://www.pedigreequery.com/hinoki
http://www.pedigreequery.com/mata+hari13
http://www.pedigreequery.com/suspicious+jack

ハットトリックは受胎率が高くなく、今年のアメリカにおける種付け料は6000ドル(受胎確認後)と、08年の種付け初年度に比べて9000ドルも値下がりしています。初年度産駒が活躍すれば持ち直してくると思うので、Dabirsim の動向には今後も注目したいところです。
http://www.bloodhorse.com/stallion-register/sr_sire_page.asp?refno=7186975&origin=singlesearch&StallionName=hat%20trick&SRYear=2011

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コメント

いつも楽しく読ませて頂いてます。

ハットトリックの血統解説お願いできますか?

母は馬力型のスピードタイプで、War Relic=Speed Boat=Anchors Ahead 6×6・5という凝った配合。これに父サンデーの瞬発力が加わって脚の回転の速いマイラーになったものと思われます。

嬉しいニュースですね。リンク先を辿って繋養先Walmac Farmがアップしたハットトリックの宣伝用動画をyoutubeで見ることかできました。アルゼンチン向けらしく何を言っているかわかりませんが、ハットトリックの現在の姿を見られます。

コメントでリンクを貼っていいものかわからないので動画のタイトルを貼っておきます。
Hat Trick by Sunday Silence - Haras El Mallin

フレールジャックの記事でコメントさせていただいていますが、ハットトリックもかつての出資馬です。

ハットトリックは2歳5月の大怪我でクラシックを棒に振ってしまい、3歳5月の東京の未勝利戦でデビューしましたが、(デビューから3戦の時期と出走レースはフレールジャックとよく似てます)当時のラジオたんぱ賞惨敗後の栗東角居厩舎への転厩が競走馬としてのターニングポイントとなったようで、GⅠ2勝を含む重賞4勝をあげてくれました。

ただ香港マイル優勝後はスランプが続き、同期のハーツクライ、ダイワメジャー、1歳上のネオユニヴァース、ゼンノロブロイ、1歳下のディープインパクトなど、種牡馬候補がゾロゾロいた時期だったため種牡馬入りできるか心配していましたが、海外のG1香港マイルを勝てたことが大きかったのか、運良く海外の牧場に買い取ってもらうことができました。

ハットトリックにとっては国内での種牡馬入りより良かったのかもしれません。ただし海外の競馬関係者にとっては無名の種牡馬に等しい存在だと思いますし、日本以上に厳しい戦いになるかもしれません。産駒たちの活躍に期待したいですね。

余談?ですが、このハットトリックと、一口馬主を始めて初めて出資したソウシュンという馬がいなかったら、今でもこんなに一口馬主を楽しめていなかったと思います。
自分にとってこの2頭は感謝してもしきれないくらいの存在です。

>wunderblume 様

これはいい動画ですね~。思わず見入ってしまいました。ありがとうございます。Lost Code の現役時代の映像が見られるとは思いませんでした。丁寧な作りです。

>こばしゅん様

キャロットの当たりをビシバシ引き当てていらっしゃいますね^^ 結果的に競走成績が尻すぼみだったので、日本国内で種牡馬になったとしてもあまり注目を集めることはなかったかもしれませんね。おっしゃるとおり海外に出たことが吉と出るような気がします。

ソウシュンは長く丈夫に走ったので、関東のファンにとっては馴染み深い馬ではないでしょうか。いつも最終レースあたりで走っているイメージで、何度か馬券で助けられた記憶があります。いつだったか銀座場外でソウシュンの馬券を取ってそのまま友人たちと食事に行った記憶が……。馬券で儲けたので店の格が2ランクぐらい上がりました(笑)。

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