水曜日の栗東坂路1番時計ストリートハンター
早いもので来週から2歳戦が始まります。2歳馬の調教もだんだん熱を帯びてきました。今週水曜日の栗東坂路1番時計は角居勝彦厩舎のストリートハンター。父 Street Sense の持ち込み馬で、馬主はサンデーレーシングです。
netkeiba の5代血統表が間違っているので(2代母の血統内容)、父母それぞれの血統表を示します。
http://www.pedigreequery.com/street+sense
http://www.pedigreequery.com/quick+little+miss
Street Sense の子、というと軽い驚きがあります。Street Sense は日本でいうところのウオッカ世代で、ついこの前まで走っていたような気がします。同馬は史上初めてブリーダーズCジュヴェナイルとケンタッキーダービーをダブルで制した馬です。
ケンタッキーダービーは楽勝。その勝ちっぷりと堂々たるクラシック血統を見て、思わず旅行代理店に電話を掛けました。そして、ニューヨーク行きのチケットとホテルを押さえました。三冠の最終関門ベルモントSを観戦するためです。Street Sense は三冠を達成するだろう、Affirmed 以来久々の米三冠馬誕生の瞬間はぜひライブで見なければ、というわけです。
ところが、二冠目のプリークネスSでアッサリと2着に敗れ、三冠目のベルモントSは回避。豪快にハシゴを外されました。ベルモントSは仕方なく観に行きましたが、出発前にあれほどテンションが下がった旅は後にも先にもありません。
今年の2歳馬が初年度産駒です。2歳の早い時期に短いところでバリバリ走るような血統ではないので、1番時計はそのまま素質の高さと見ていいと思います。母クイックリトルミスはハリウッドスターレットS(G1・ダート8.5f)の2着馬。構成している血は Freud(Giant's Causeway の全弟)、Unbridled、General Assembly ですからパワー型です。
ストリートハンター自身には Beautillion≒Bramalea 6×6がありますが、それよりもおもしろいのが Shamardal(仏ダービー、仏2000ギニー、セントジェームズパレスS、デューハーストS)と配合構成が酷似していること。
http://www.pedigreequery.com/shamardal
┌ Street Cry(=Helsinki)
┌○┘
ストリートハンター ―┤ ┌ Freud(=Giant's Causeway)
└○┘
┌ Giant's Causeway(=Freud)
Shamardal ――――――┤
└ Helsinki(=Street Cry)
デビュー戦はダート1200mを予定しています。目標は全日本2歳優駿でしょうか。芝で緩急のきくタイプではありませんが、自分のペースで走れれば相当な破壊力がありそうです。
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血 統 屋 http://www.miesque.com/
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記事をいつも面白く拝見させていただいております。
Netkeibaの血統表とPedigreequeryでQUICK LITTLE MISSの血統が違うようです。Netkeiba通りだと吉田善助氏が輸入したDevoniaの子孫がアメリカに逆輸出され、その仔が重賞を勝ち、お孫さんの吉田勝己氏に購入されたという小説のような話になるのですが…
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106122/
http://www.pedigreequery.com/quick+little+miss
投稿: Concern | 2011年6月11日 (土) 07:25
これはウッカリ気が付きませんでした。netkeiba の血統表が間違っていますね~。間違った血統表は引っ込めて、父母それぞれのものを代わりに掲載します。ご指摘ありがとうございました。
投稿: 栗山求 | 2011年6月11日 (土) 13:12
こんにちは。
ストリートハンターは馬力十分でスケールを感じられる
配合から競馬王のPOG本でも取り上げたのですが、
栗山さんから見た配合の印象はどうでしたか?
セントジェームスと言えばFrankelに注目が集まって
います。ちなみに同じ牝系でNatalmaを3本持っている
のは昨年のキングジョージを圧勝したHarbingerや
エリザベス女王杯を制したSnow Fairyと同じです。
何だか調べれば調べるほど、Frankelの強さの理由が
わかってきます・・・。グランプリボスには善戦以上を
期待したいのですが。
投稿: 片野 治雄 | 2011年6月11日 (土) 15:20
こんばんは。私事で恐縮ですがセントジェームズパレスSの展望については競馬総合チャンネルに書かせていただきました。グランプリボスは能力的に通用しておかしくないと思いますが、心配なのは馬場状態です。ロンドンでは5日から6日にかけて40ミリを超える強い雨が降り、11日に開催が行われた同じロンドン近郊のサンダウン競馬場では、ラウンドコースが Good to soft、スプリントコースは Soft という馬場状態でした。まだ水を含んでいます。土曜日は晴れたのですが、日曜日と月曜日は雨の予報。雨量にもよりますがレースが行われる火曜日までに馬場が乾くという感じではありませんね。ぜひ良馬場で走らせてあげたいのですが……。
投稿: 栗山求 | 2011年6月12日 (日) 01:13