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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年6月23日 (木)

サクラバクシンオーのニックス配合、コスモメガトロン

日曜函館5Rの新馬戦(芝1200m)は、○コスモメガトロン(3番人気)が2番手追走から先頭に立ち、後続に3馬身半差をつけました。
http://www.youtube.com/watch?v=njpzQxRY_2k

1分09秒7という時計は、函館の新馬戦としては相当優秀なのですが、同日の最終レース(1000万特別)に1分08秒0というレコードタイムが出ています。開幕週特有の速い馬場でした。

サクラバクシンオーは Nijinsky とニックスの関係にあります。シーイズトウショウ、ショウナンカンプ、サンダルフォン、メジロマイヤー、ブルーショットガン、スプリングソング、エイシンツルギザン、デンシャミチなど多くの重賞勝ち馬が出ています。

本馬の母の父はマルゼンスキー(その父 Nijinsky)なのでこのパターンに当てはまります。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009101873/

先週は、出石特別(阪神芝1400m)のエーシンダックマン、基坂特別(函館芝1200m)のシシャモチャンと、この配合パターンの馬が2頭特別を勝ちました。サクラバクシンオー産駒はもともと函館競馬場で強いのですが、母方に Nijinsky を持つ馬はこの傾向がさらに強まり、芝連対率は32.2%。手が付けられない強さです。

2代母ダイアナソロンは桜花賞馬。ただし、2代母の父パーソロンはサクラバクシンオーとの相性がイマイチです。サクラバクシンオーが好むのは、Nijinsky のような雄大な馬格を伝えるやや硬めのアメリカ血統か、Hyperion の影響を強く受けた重厚なヨーロッパ血統です。素軽くて柔らかいパーソロンはもうひとつフィットしません。

母方にパーソロンが入ったサクラバクシンオー産駒で最も出世したのは京王杯2歳S(G2)を制したデンシャミチ。デンシャミチは母の父がマルゼンスキーなのでコスモメガトロンと配合構成がそっくりです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2003109318/

          ┌ サクラバクシンオー
コスモメガトロン ―┤ ┌ マルゼンスキー
          └○┤ ┌ パーソロン
            └○┘

          ┌ サクラバクシンオー
デンシャミチ ―――┤ ┌ マルゼンスキー
          └○┤
            └○┐ ┌ パーソロン
              └○┘

サクラバクシンオーとパーソロンの関係を通して配合を眺めると、マルゼンスキーのような血を入れることで足りないものを補っていることが分かります。これまで母ダイアナチェリーはサクラバクシンオーとの間に2頭の牝馬を産み、どちらも成績は振るいませんでした。コスモメガトロンは三度目の正直といったところでしょう。

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      血 統 屋 http://www.miesque.com/
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