マーメイドSはフミノイマージン
マーメイドSが毎年荒れるのは、抜けた馬がいないメンバー構成のハンデ戦だからです。しかし、終わってみれば、▲フミノイマージン(2番人気)の力が抜けていましたね。想像以上に馬が強くなっていました。
http://www.youtube.com/watch?v=vm7EIvMtrBM
3歳時からオークスに出走するなど、それなりの素質を垣間見せてはいましたが、骨折による長期休養があり出世が遅れていました。5歳を迎えてのこの上昇ぶりは母の父 Dixieland Band の影響だと思います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006105593/
現役時代の Dixieland Band はアメリカでG2を勝った程度で、当初は種牡馬としてもそれほど期待された存在ではありませんでしたが、アスコットゴールドC(英G1・芝20f)2連覇のドラムタップスを皮切りにコンスタントに活躍馬を送り出し、やがて名種牡馬と評価されるに至りました。
http://www.pedigreequery.com/dixieland+band
母 Mississippi Mud は Alibhai 3×4、その父 Hyperion 4×4・5。Hyperion は底力、成長力、スタミナといった要素を伝えます。こうした血を受けた Dixieland Band は重厚さが前面に出ています。
こうしたタイプが母の父として成功する伝統がアメリカにはあります。スピードタイプの種牡馬が多いので、「スピード×スタミナ」という成功パターンを量産できるからでしょう。Princequillo とその系統、Ribot とその系統が典型例です。
http://www.pedigreequery.com/mississippi+mud
傾向どおり Dixieland Band は母の父としてきわめて優秀です。04年には米リーディングブルードメアサイアー(母の父ランキング首位)に輝いています。6月11日のエントリーで取り上げた Street Sense も母の父が Dixieland Band でした。日本ではデルタブルース、アメリカンボス、アクシオン、ブラックバースピン、サブジェクトなどがこのパターンで、レッドデイヴィス(シンザン記念、毎日杯)は2代母の父にこの血を持っています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2001103389/
フミノイマージンの配合については、4月24日のエントリー「福島牝馬Sはフミノイマージン」で解説しています。よろしかったらご参照ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/04/post-dcbe.html
WIN5は4レース的中でハズレ。難易度はこれまでの回に比べて格段に低かったと思いますが、それでもあと一歩届かないのが難しいところですね~。ただ、頭数がそろわない夏のローカルで、一度ぐらいは当てられそうな予感はしました。
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血 統 屋 http://www.miesque.com/
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