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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年6月24日 (金)

女王陛下の Carlton House(前)

宝塚記念の当日夜、アイルランドのカラ競馬場では愛ダービー(G1・芝12f)が行われます。

1番人気に推されているのはエリザベス女王の所有馬 Carlton House(父 Street Cry)。ブックメーカー各社の単勝オッズは2.5倍前後です。周知のとおり、アイルランドとイギリスとの間には、長年にわたる政治的な問題が横たわっているのですが、先月、エリザベス女王はイギリスの君主として100年ぶりにアイルランドを訪問しました。その雪解けムードを加速させる遠征となりそうです。ただし、テロには十分気を付けてほしいものです。

前走の英ダービーは、直前になって左前肢に不安が出たことと、レース中の落鉄が響きました。個人的にはいちばん応援していた馬なので3着という結果は残念でした。
http://www.pedigreequery.com/carlton+house2

とにかく配合が綺麗ですね。母 Talented は「Bustino×Mill Reef」。これだけで惚れてしまいます。Busted(Bustino の父)と Mill Reef は、70~80年代にイギリスで繋養された最高クラスの種牡馬です。相性も悪くなかったため、この組み合わせはしばしば目にします。英ダービーを勝った Reference Point(84年生)と Shaamit(93年生)は、配合構成がきわめてよく似ているのですが、その中核を成しているのが Busted と Mill Reef です。
http://www.pedigreequery.com/reference+point
http://www.pedigreequery.com/shaamit

        ┌ Mill Reef
Reference Point ┤ ┌ Habitat
        └○┤ ┌ Busted
          └○┘

          ┌ Busted
        ┌○┘
Shaamit ――――┤ ┌ Habitat
        └○┤ ┌ Mill Reef
          └○┘

このほか、Talented と逆配合の「Mill Reef×Bustino」には、サンタラリ賞(仏G1)を勝ち凱旋門賞(G1)でも2着となった名牝 Behera がいます。同馬は昨年のパリ大賞典(仏G1)の勝ち馬 Behkabad の2代母となりました。(続く)
http://www.pedigreequery.com/behkabad

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女王陛下の Carlton House(前)を参照しているブログ:

コメント

Carlton Houseはダービー前に栗山さんに教えてもらったのでブログで配合をほめたんですが、これ種馬になったらサドラー牝馬ともデインヒル牝馬ともイチャイチャできるから成功するでしょうなあ~(・∀・)

サドラー、デインヒルだらけのヨーロッパで、Northern Dancer が入っていない血統は大きな武器ですなぁ~。間違いなくアガ・カーンは好きでしょう。うまくいけば21世紀の Darshaan になれるかも? あんまり推すとフラグが立っちゃうのでこのへんで(笑)。

>21世紀の Darshaan

相変わらずうまいこと言いますね~
ちなみにCarlton House×Frankelで仮想血統表つくってみたら、もう一目でいい配合なんですけど(^ ^;)

なんだか2020年ごろの欧州血統シーンが一瞬幻視できました(笑)。エイダン・オブライエン厩舎に所属してダービートライアルSから英ダービー勝ちそうな配合ですな~。

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