道悪ダービーのキーポイントは位置取りと馬体重
ロジユニヴァースが勝った2年前の日本ダービーは、レースが終わったあと、某騎手が「こんなもん競馬じゃねぇ」とつぶやいたほどの酷い馬場でした。
現在の東京競馬場は、まだそれほどの量は降っていませんが、予報によれば土曜日は終日雨で、日曜日も雨。時間が経つにつれ雨量が増えていくようなので、2年前と同じく不良馬場になるものと思われます。
不良馬場といっても程度がありますし、内が伸びるのか外が伸びるのか、レース直前にならないと分かりません。力関係がある程度反映されるような馬場であればまだいいのですが、それがまったく関係なくなる極悪馬場になってしまうと手に負えません。何が突っ込んでくるのか神のみぞ知る、です。今週のWIN5は相当な大穴が出そうな予感がします。
ロジユニヴァースが勝ったダービーから得られる教訓は、“前に行った馬が有利”ということです。最初の5ハロンは59秒9。ジョーカプチーノが飛び出したので2番手以下は61秒ぐらいと考えても、2分33秒7という走破時計からすれば遅いペースではありません。しかし、結果は3番手追走のロジユニヴァースが勝ち、2番手追走のリーチザクラウンが2着、5番手追走のアントニオバローズが3着。前につけた馬同士の決着となりました。中団以下につけた馬はナカヤマフェスタの4着が最高着順です。あれだけ馬場が悪化すると、前が止まらないというよりも後ろから差してこれなくなります。
http://www.youtube.com/watch?v=y37b0nD1Sr4
1~3着馬にはもうひとつ共通点があります。いずれも“500キロを超える大型馬であること”です。1着ロジユニヴァースは506キロ。2着リーチザクラウンは516キロ。3着アントニオバローズは512キロ。極悪馬場をこなすには恵まれた馬格から繰り出すパワーが必要ということでしょう。
結論は『前に行ける500キロ以上の大型馬を狙え!』。切れる脚など必要ありません。求められるのは粘り強さです。フットワークがピッチ走法ならなおいいでしょう。前に行くか行かないかは騎手の心理傾向を読む必要があります。これまで中団から競馬をしていた馬でも、騎手のひらめきによって思い切った戦法をとることも考えられます。この点は注意が必要です。
ウマニティ編集長・岡田大さんのコラム「予想のメキキ」のダービー編に、栗山求を取り上げていただきました。よろしければご覧くださいませ。
http://umanity.jp/racedata/columndet_view.php?cid=2004
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日本ダービー
近20年
関東馬2勝 関西馬18勝
こんなの競馬じゃねえ?
投稿: 富士さん | 2011年5月29日 (日) 07:31
ご無沙汰してます。グランプリボスのNHKマイルC優勝でほっと一息つけました。しかし春競馬の大一番が完全な道悪となり、自信を持てなくなりましたね。
こういう時は"見" が良いと思いますが、私も関係者同様この日の為に競馬をやってきました(笑)ので、やめられません。
二年前の教訓も参考にしますが、現地で見て評価してた馬達で勝負=応援します!
ちなみに橋口調教師から道悪不安が言われている出走馬は父母の実績からは不安がないように思っています。
投稿: うまポーロ | 2011年5月29日 (日) 13:30
>富士さん様
ほかのレースでは関東勢の盛り返しも見えてきたような気がするので、何年か経てばこの格差は是正されてくるかも? 関東の若手調教師は有能な方が多いと思います。
投稿: 栗山求 | 2011年5月29日 (日) 22:58
>うまポーロ様
ご無沙汰しております。クラシックレース、とくにダービーだけは、雨が降ろうが槍が降ろうがわたしもガッツリ買います。今回のダービーは自分のなかでは自信があったのですがやられました。ハァ……(溜息)。まだまだ修行が足りません。この悔しさをバネにまた1年間頑張りたいと思います。
投稿: 栗山求 | 2011年5月29日 (日) 23:05