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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年3月22日 (火)

フィリーズレビューはフレンチカクタス

日曜日の夕方から路面が濡れ始め、月曜日の昼過ぎあたりまでパラパラと雨が落ちていました。発表は稍重でしたが、ダートが不良であるように、力のいる馬場だったと思います。

そんなコンディションで前半3ハロンが34秒1。00年以降では3番目に速いペースですから、先行勢にとってはかなりつらかったですね。因果関係は不明ですが逃げてラップを刻んだモアグレイスはレース後に急性心不全で死亡しました。掲示板の5頭はすべて4コーナーで中団以下に控えていた馬たちです。
http://www.youtube.com/watch?v=-ZvCvq2zJ_M

勝った△フレンチカクタス(3番人気)は、昨年暮れのひいらぎ賞(500万下)でデルマドゥルガー(ジュニアC)相手に強い勝ち方をし、赤松賞(500万下)ではダンスファンタジア(フェアリーS)の2着、クイーンC(G3)でも差のない4着と、トップクラス相手に互角のレースを繰り返してきた実力馬。大柄な馬格から繰り出すフットワークは迫力があります。全兄ダイワフラッグは大柄なダート馬で、血統的にもダートのほうが……という感がなきにしもあらずですが、同じ血統でも、牡馬に比べて牝馬のほうが素軽く出てくることが多いので、芝にも適応しているのでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008100801/

母ブラッシュウィズテキーラは Ribot 5×4。これが底力の源です。父タイキシャトルは線の細さがある血統なので、母方に重厚な血を入れるのがコツ。セントウルS(G3)を2連覇したゴールデンキャストは、母リターンバンダムが Ribot 4×4。ちょっと配合が似ています。1400mという距離、力の要る馬場状態への適性が高く、ペースも向いたということでしょう。本番の桜花賞でレーヴディソールを脅かすほどの力はないと思います。

◎クリアンサス(9番人気)は9着。この馬場コンディションなら一発があっても不思議はないと思ったのですが、ペースが速すぎました。

                *

名古屋競馬場で行われた名古屋大賞典(G3・芝1900m)はエスポワールシチー(1番人気)がレコード勝ち。道中抑えきれない手応えで先頭に立ち、そのまま押し切りました。2着はワンダーアキュート(2番人気)。全盛時のコンディションにはまだまだ遠いのですが、それでこの勝ちっぷりですからモノが違うというしかありません。
http://www.youtube.com/watch?v=2tfVbpcrB3c

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コメント

お久しぶりです。牝馬クラシック戦線はTRも一通り終わって、いよいよ本番も近づいてきましたね。前評判はレーヴディソール一強ムードですが、個人的にも能力的には一枚も二枚も抜けてると思っています。暮れのG1からチューリップ賞までの期間で驚くほど強くなってますね。ゴーサインに対する反応、走りの安定感(重心がブレない)、ストライドの大きさと全ての面で進化してます。2歳時から強かった馬ですけど、今は次元の違う馬になってますね。福永騎手もツイッターで、「これほどの走りをするとは」と乗っている騎手自身が驚いています。ダービーも出走してほしいですが、それよりも凱旋門賞に行ってほしいですね。個人的にアドマイヤムーンと同じで洋芝も苦にしないタイプとみてます。気が早い話ですが、栗山さんはレーヴディソールの洋芝適性はどうお考えですか?血統的側面も含めて教えてください。

どうもお久しぶりです。レーヴディソールの強さは一貫していますが、強さの質は一定ではなく、どんどん迫力を増している感があります。そこが凄いですね。

わたしも洋芝は苦にしないと考えます。母の父 Highest Honor は本質的にパワー型で重の鬼。2代母の父バイアモンは粘っこく、3代母の父 Green Dancer は重厚なタイプ。洋芝は問題なくこなすと思います。これほどの才能のきらめきを持った馬は海外にもそうはいないと思います。

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