Black Caviar 無傷の10連勝
現在、オーストラリア競馬の主役は Black Caviar という快速牝馬。2月19日にライトニングS(豪G1・芝1000m)を勝ち、デビュー以来の連勝記録を「9」に伸ばしました。同国の無敗の連勝記録としては歴代トップタイにあたる数字です。
そして、新記録をかけて臨んだ3月12日のニューマーケットH(豪G1・芝1200m)。序盤から先頭をうかがう位置でレースを進め、残り400mを切ってから追い出されると後続を突き放し圧勝。最後の50mは流していたにもかかわらず3馬身差をつけました。差がつきづらい短距離でこの勝ちっぷりは凄いとしかいいようがありません。しかも牝馬ながら58キロの重ハンデを背負い、勝ちタイムは1分07秒36のステークスレコード。最後の600mは32秒69です。
http://www.youtube.com/watch?v=NBw3WMi7kJQ
周知のとおりオーストラリアは芝短距離王国で、このカテゴリーのレベルはおそらく世界一。そのトップクラスが集まるG1でこれだけの力差を見せつけるわけですから別次元です。
配合については以下のエントリーをご参照ください。
★オーストラリアのスピードクイーン Black Caviar(前)
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/02/black-caviar-e5d8.html
★オーストラリアのスピードクイーン Black Caviar(後)
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/02/black-caviar-1b91.html
ちなみに、今回の2着馬 Crystal Lily(ハンデ50キロなので勝ち馬とは8キロの斤量差がありました)も、Black Cavier と同じく Vain クロスを持ち、Snippets を持っています。Snippets はスニッツェルにも含まれています。
http://www.pedigreequery.com/crystal+lily2
http://www.pedigreequery.com/snippets
Black Caviar を負かす馬はオーストラリアにはいないでしょう。昨年暮れの香港スプリント(G1・芝1200m)の上位3頭、J J the Jet Plane(南アフリカ)、Rocket Man(シンガポール)、Sacred Kingdom(香港)とは未対決で、これらが一堂に会するドリームレースはぜひ実現してほしいのですが、ピーター・ムーディー調教師のコメントを見るかぎり国外遠征に打って出る可能性は低そうです。
改めて見て、化物ですね(笑)。
いやぁ、新潟アイビスサマーダッシュで見てみたいですね。
とにかく状況がどうなるかわかりませんから、開催云々は未確定ですが、私自身では、なぜ開催せねばならないのか、という問いへの理論武装をきちんとせねば、と考えています。
投稿: ダンディさっさん | 2011年3月14日 (月) 19:36
アイビスサマーダッシュに出てきたら何馬身ちぎるんでしょう? 追い出してからの伸びはちょっとケタ違いですね。全盛期の Overdose とどっちが強いのか……個人的には Black Caviar かなと。
投稿: 栗山求 | 2011年3月14日 (月) 20:16
こんな時で不謹慎かも知れませんが、
いろんな競馬情報ありがとうございます。
ハンデ差8kgでこの競馬ですから、
海外遠征して欲しい気はしますよね。
スニッツェル産駒の日本国内での動向も、
これからの短距離界の勢力図が面白そうです。
過去の結果から言っても通用しそうな、
血統的裏付けもありそうですし。
これからも楽しみにしています。
投稿: bloodman | 2011年3月14日 (月) 20:59
短距離におけるサンデー系は、フジキセキ産駒以外ほとんどトップクラスに食い込めていないので、どんな血統が出てくるかわからないおもしろさがあります。国際レースの成績から判断すると、日本の短距離路線はそれほどレベルが高くないので、短距離向きの良駒をオーストラリアで集中的に買い付けるような方が現れれば、ひょっとしたらこの分野を押さえられるかもしれませんね。オーストラリアの馬は安い馬はホントに安く、Black Caviar の父 Bel Esprit は約55万円でした。
投稿: 栗山求 | 2011年3月14日 (月) 22:06