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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年2月28日 (月)

中山記念はヴィクトワールピサ

日曜日の中山競馬場は春でした。昼食を食べたあとボーッと馬場を眺めていると睡魔が襲ってきて困りました。そんな競馬日和のなか行われた中山記念(G2・芝1800m)。素晴らしいレースでしたね~。目の保養になりました。
http://www.youtube.com/watch?v=yjfvsdYBWcM

大外をマクった◎ヴィクトワールピサ(1番人気)が直線で先頭に立つと、軽いどよめきが起こりました。「うわっ、強いな~!」という声も。それなりの強豪が集まる古馬G2で、他馬を子供扱いにして楽勝するのですから、一言でいって能力が違います。予想は◎△で馬単810円的中。『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想文を転載します。

「◎ヴィクトワールピサは『ネオユニヴァース×マキアヴェリアン』」という組み合わせで、スウィフトカレント(小倉記念、天皇賞・秋-2着)の4分の3弟、アサクサデンエン(安田記念)の半弟にあたる。中山コースでは3戦全勝(有馬記念、皐月賞、弥生賞)。前走、2500mの有馬記念でブエナビスタを倒したが、本質的には2000m前後を得意とする中距離馬なので、距離短縮はプラスだろう。能力は抜けており、他馬との比較で58キロはむしろ有利。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102923/

着順掲示板に表示された上がり4ハロン「45秒9」という数字にビックリしました。中山内回りコースの終盤は、3コーナー→4コーナー→急坂、というレイアウト。カーブと坂が大半なので速い上がりは出ません。上がり4ハロンは序盤どんなにスローでも46秒台が精一杯。それが、45秒台突入。「TARGET frontier JV」で調べてみたところ、これは中山内回りコースの新記録でした。

コース史上最も速い上がりを記録したレースで、後方から大外を回って突き抜けたヴィクトワールピサの脚力は、ちょっと形容しがたいものがあります。有馬記念でブエナビスタを封じたロングスパートはやはり並ではなかったということです。今回のマクリは一瞬ディープインパクトの姿がダブりました。

これで中山コースは4戦全勝。もちろん、中山は得意ですが、中山専用馬ではないという点には注意したいところです。レースを見ても明らかなように、コース巧者である以前に能力が違います。直線の長いコースでも大きな能力減はなくそれなりの走りはするでしょう。次走予定のドバイワールドC(3月26日・メイダン競馬場・AW2000m)はまさにそうしたコースレイアウト。世界のトップクラスとブエナビスタを相手にどれだけやれるのか興味が尽きません。

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中山記念はヴィクトワールピサを参照しているブログ:

コメント

こんにちは、初めてコメントさせて頂きます。

ヴィクトワールピサの中山記念ですが、久々に豪快な力技を目の当たりにすることができたような気がします。まさに“春競馬到来”を告げるレース内容で、ドバイでの1戦が楽しみになりました。

個人的な意見で恐縮ですが、ネオユニヴァース産駒はどこか燃え尽きやすいイメージを持っていましたので、ヴィクトワールピサの一時のスランプは、もしかすると欧州遠征によって脱却することができたのではないか…とみています。今春のドバイ遠征を経て、更なる進化を遂げるかもしれません…いろんな意味で注目の1戦となりそうです!

こんにちは、こちらこそ初めまして。

サラブレッドは感情豊かな生き物ですから、人間と同じように喜怒哀楽があります。成績のいい厩舎ほど精神面のケアに細やかな気遣いがあるような……。角居厩舎に所属したウオッカやカネヒキリは高齢まで旺盛な競走意欲を維持しました。ヴィクトワールピサにも同様の活躍を期待したいですね。ドバイ遠征は本当に楽しみです。

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