ブレイクランアウト種牡馬入り
先日の富士S(G3・芝1600m)で故障を発症したブレイクランアウトの種牡馬入りが決定しました。配合的に高く評価していた馬なので、どうなるのか気を揉んでいたのですが、血を残せることになってよかったと思います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006110007/
父 Smart Strike はアメリカにおける Mr.Prospector 系の代表格。リーディングサイアーの経験もあります。Curlin(米年度代表馬)、English Channel(BCターフを含めて芝G1を6勝)、Lookin At Lucky(プリークネスS)、Fleetstreet Dancer(ジャパンCダート)などを送り出し、芝・ダートを問わず成功しています。
ブレイクランアウトは「Smart Strike×フレンチデピュティ」という組み合わせ。母の父が Deputy Minister 系、という配合は前出の Curlin と同じです。
http://www.pedigreequery.com/curlin
母キューが芝12ハロンのロングアイランドH(米G2)の勝ち馬なので、芝向きの軽いフットワークが備わっていたのでしょう。 Mitterand≒Peroxide Princess 2×2(近い世代で Bold Ruler、Prince John、Eight Thirty、Folle Nuit が共通し、このうち Prince John と Eight Thirty がニックス)というユニークな配合をしています。
http://www.pedigreequery.com/queue2
父母どちらかにおもしろい凝縮のある馬は、種牡馬でも繁殖牝馬でも私の好みです。たとえば、名馬 Native Dancer を産んだ Geisha などがそうですね。その母 Miyako には多重クロスが見られます。
http://www.pedigreequery.com/geisha
70年代末から80年代前半にかけて、地方競馬ではタガワ四兄弟(タガワエース、タガワキング、タガワテツオー、タガワリュウオー)が大活躍しましたが、その母コーホールも同パターンです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1955101937/
笠雄二郎さんの「4分の1異系配合」という考え方は、視点を変えれば、こうした配合パターンをもカバーできうるものではないかと思います。詳しくは以下のサイトをご覧ください。
http://www.tescogabby.com/index.htm
能力は高そうなので良かったですね。
サンデー牝馬なんて斬れそうですけど。
投稿: キスラー | 2010年11月 7日 (日) 00:28
サンデー牝馬は間違いなくいいでしょうね。非サンデーであれだけ切れる脚があった馬ですから期待したいです。
投稿: 栗山求 | 2010年11月 7日 (日) 12:51