ハイセイコー記念はセルサス
10日、大井競馬場で行われた2歳重賞のハイセイコー記念(ダ1600m)は、単勝1.9倍の1番人気に推されたセルサス(父タイムパラドックス)が5馬身差で圧勝しました。2着と3着はさらに4馬身離れているので強かったですね。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008106137/
デビュー戦で2着と敗れてから3連勝。しかも、いずれも5馬身差で勝っており後続を寄せ付けていません。
父はタイムパラドックスはダートG1を5勝した名馬で、ブライアンズタイムのダートにおける代表産駒の1頭。これにブレイヴェストローマンですから、その走りが示すとおりダートは鬼でしょう。
ブライアンズタイムとブレイヴェストローマンの組み合わせは成功しており、ナイキアースワークとドラゴンファイヤーの兄弟や、エスポワールシチーの母、スリーロールスの母など、多くの活躍馬の血統に見られます。
ブライアンズタイムは Admiral Drake≒Roman 5×4。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a000082/
http://www.pedigreequery.com/admiral+drake
http://www.pedigreequery.com/roman
┌ Sunstar
┌○┤
Admiral Drake ┤ └ Maid of the Mist
└ Plucky Liege
┌○┐
Roman ――――┤ └ Plucky Liege
│ ┌ Sunstar
│ ┌○┤
└○┘ └○┐
└ Maid of the Mist
これはディープインパクトやゼンノロブロイにも見られる相似な血のクロスです。ブレイヴェストローマンは母の父が Roman ですから、ブライアンズタイムと組み合わせると上記のクロスを継続することになります。ブライアンズタイムとブレイヴェストローマンの好相性の秘密はここにあるのではないでしょうか。
セルサスの父タイムパラドックスは、すでに Admiral Drake≒Roman を継続しています(6・5×5)。ですから、そこにブレイヴェストローマン(Roman)が加わると余計に効果が大きいのかもしれません。
ちなみに、ゼンノロブロイと Riverman の相性の良さは、Riverman の2代母の父が Roman だからでしょう。今年のPOGで指名したレッドセインツ(父ディープインパクト/新潟2歳S-3着)は母方に Riverman を持ちます。この馬を狙ったのは、Admiral Drake≒Roman の継続に期待したことも理由のひとつです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103154/
タイムパラドックス産駒は、今年の2歳世代がファーストクロップで、これまで中央では9頭出走して1勝。あまり芳しくありません。セルサスのように、ブレイヴェストローマンを入れて Admiral Drake≒Roman を継続する、というのは配合の方向性として間違っていないと思うので、今後、タイムパラドックスの配合方針として活かせるのでは、と思います。
来年が楽しみな1頭になりそうですね。
最近のハイセイコー記念の覇者は、後に活躍出来ない馬の方が多いですから、セルサスにはジンクスを破ってもらいたいです。
投稿: キングトップラン | 2010年11月12日 (金) 11:15
青雲賞時代のゴールドヘッド以来の勝ちっぷりですかね。配合的にもおもしろいと思うので期待できるのではないかと思います。
投稿: 栗山求 | 2010年11月12日 (金) 19:14