スワンSはマルカフェニックス
勝ったマルカフェニックス(3番人気)は1400mのスペシャリスト。これまでで一番強い勝ちっぷりでした。ダンスインザダーク産駒は先週のダノンヨーヨー(富士S)に続いて2週連続重賞制覇です。
10月24日のエントリー「ダンスインザダークの配合的核心」で述べたように、ダンスインザダークは Raise a Native との相性が良好です。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/10/post-599e.html
マルカフェニックスはザッツザプレンティ(菊花賞)と同じく「ダンスインザダーク×Miswaki」の組み合わせ。Miswaki の父は Mr.Prospector で、その父が Raise a Native です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2004102206/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2000101398/
そして、この組み合わせにはもうひとつのミソがあります。Flaming Page≒Buckpasser 4×4です。
http://www.pedigreequery.com/flaming+page
http://www.pedigreequery.com/buckpasser
┌ Bull Dog
┌○┘
┌○┤ ┌ Blue Larkspur
Flaming Page ―┤ └○┘
│ ┌ Menow
└○┤
└○┐ ┌ Man o'War
└○┘
┌ Menow
┌○┤ ┌ Bull Dog
│ └○┘
Buckpasser ――┤ ┌ Man o'War
│ ┌○┘
└○┤ ┌ Blue Larkspur
└○┘
Flaming Page は Nijinsky の母。「Nijinsky×Buckpasser」の組み合わせからマルゼンスキー、ヤマニンスキー、ラシアンルーブルと成功種牡馬が現れたのは、この関係に負うところが大きいのではないかと思います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a0003bd/
「Nijinsky×Buckpasser」については、じつはもう少し詳細に掘り下げなければいけない部分もあるのですが、長くなるので別の機会に譲りたいと思います。
少ないサンプルから2頭も大物を出しているのですから、「ダンスインザダーク×Miswaki」はニックスといっていいでしょう。それを成立させたのは、Miswaki が内包する Raise a Native と Buckpasser ではないかと私は考えます。
ところで、スワンSを見ていて驚いたのはジョーカプチーノ(10番人気)の好走。1年5ヵ月ぶりの実戦ながら3着に粘りました。馬体重は38キロ増(!)。やはり強いですね。伊達にG1を勝っていません。
86年以降、平地重賞で3着以内に入った馬のなかで、前走比の馬体重増が大きかった順に並べてみます。
1位 87年京成杯2着 マイネルダビテ(46キロ増)
2位 02年札幌記念1着 テイエムオーシャン(38キロ増)
〃 10年スワンS3着 マルカフェニックス(38キロ増)
今回のジョーカプチーノは、テイエムオーシャンと並ぶ2番目の数字ですね。
日曜日の天皇賞・秋。土曜日は朝からしっかり雨が降りました。ただ、私の住む東京某所では、午後7時台には雨が上がり、日曜日の午前2時時点ではすでにアスファルトの路面は乾いた状態。日曜日の東京競馬は、メインレースのころには稍重ぐらいになる可能性もあると思います。道悪適性に神経質になる必要はなさそうです。