2011年12月

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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2010年1月

2010年1月31日 (日)

はこべら賞はバーディバーディ

中京10Rのはこべら賞(3歳500万下・ダ1700m)はバーディバーディ(父ブライアンズタイム)がパルラメンターレとの一騎打ちを制して快勝。予想は○◎で的中でした。堅かったですね。勝ちタイムの1分45秒8はなかなか速いと思います。

バーディバーディは、母ホームスイートホームが Pleasant Home(ブリーダーズCディスタフ)の全姉にあたる良血で、父はダート界屈指の名種牡馬ブライアンズタイム。ブライアンズタイムとMr.Prospector 系は相性がよく、フリオーソやトーセンブライトをはじめ多くの活躍馬が出ています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007100567/
また、父がブライアンズタイムで Graustark=His Majesty の全兄弟クロスを持つといえば、東海S(G2)やマーチS(G3)を制したアンドゥオールと同じ。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1999106769/
このクロスは Ribot 系なので、やや鈍重なところがあり、芝よりもダートに向いています。アンドゥオールの母は Bold Ruler 3×4、バーディバーディの母は Mr.Prospector 2×4。これらは鈍重さの緩和に役立っています。バーディバーディとアンドゥオールは配合構造が似ていると思います。

1月5日に京都の3歳500万下(ダ1400m)を圧勝したマカニビスティーは、母サクセスウイッチがブライアンズタイムとプレザントコロニーの組み合わせを持ち、Graustark=His Majesty 3×4。そして、自身は父方に Mr.Prospector を持っているので、これもバーディバーディと似ています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007106231/
バーディバーディは成長力を秘めており、今後どんどん強くなる可能性があります。過去の戦績にとらわれずに1戦ごとに力量を見極めていきたいと思います。

2010年1月30日 (土)

つばき賞はミッキードリーム

京都9Rのつばき賞(500万下・芝1800m)はミッキードリーム(父キングカメハメハ)が快勝。予想は▲◎で的中でした。

今年の3歳世代は「キングカメハメハ×サンデーサイレンス」が目立ちます。ローズキングダム、アドマイヤテンクウ、ソリタリーキング、そしてこのミッキードリームと、すでに4頭が2勝以上を挙げています。初年度産駒はゴールデンチケットとナサニエルが目立つ程度で、失敗例も少なくなかったのですが、2年目は評判馬が順当に出世しています。

「TARGET frontier JV」で調べると、キングカメハメハ産駒は内回りよりも外回りのほうがいい、という明確な特長を持っていることが分かります。「キンカメ×サンデー」ではその傾向がさらに強まります。ミッキードリームは、2代母の父がトニービンなので、前走の内回りから外回りに替わったことがなおさらプラスに働いたのでしょう。長くいい脚を使いました。

昨年12月21日のエントリーで触れたように、キングカメハメハは、「母の父サンデーサイレンス」の産駒成績が、産駒全体の成績に比べて落ちるという稀な傾向を持っています。ただ、このところ猛烈に巻き返しているので、やがてこの傾向は解消されるかもしれません。

土曜日は『web競馬王』に提供した新馬戦予想が好調。中京、京都、東京、いずれも馬連を的中させました。とくに京都は△◎で馬連40160円、△◎○で3連複32670円をクリーンヒット。13番人気で勝った△カネトシマイコサン(単勝146.3倍!)はクロフネ産駒。昨年12月15日のエントリーで書いたように、京都ダ1200mのクロフネ産駒は人気薄でも無視できません。△を打っておいて正解でした。

2010年1月29日 (金)

夫婦善哉

日曜東京2R新馬戦(ダ1400m)に出走する馬たちの血統を、「TARGET frontier JV」で調べていたところ、ベルモントルーナの兄弟に目が釘付けになりました。母リバーガーネットの産駒データは以下のとおり。

ベルモントルーナ  牝3 父アジュディケーティング
ベルモントダイヤ  牝4 父アジュディケーティング
ベルモントアダマス 牝7 父アジュディケーティング
ベルモントボージー 牡8 父アジュディケーティング
ベルモントグレイス 牝14 父アジュディケーティング
グリーンジョージ  牡16 父アジュディケーティング
ジュディフロウ   牝17 父アジュディケーティング

思わずニヤリ^^

2010年1月28日 (木)

「血統SQUARE」を復刻掲載

『栗山求 Official Website』(http://www.miesque.com/)の「Works」が長らく準備中だったのですが、ようやく公開の運びとなりました。

同サイトの「Profile」にあるとおり、1989年に競馬通信社の門を叩き、翌90年秋から同社発行の『週刊競馬通信』誌上に「血統SQUARE」を書き始めました。古今東西の血統を俎上にのせたコラムの連載は計257回。97年に退社するまで続けました。そのうちのいくつかを、これから順次「Works」に復刻掲載していきたいと思います。「血統SQUARE」では、その当時のアップデイトな話題も採り上げていますが、さすがに十数年が経過すると色褪せた感が否めませんので、いま読んでも違和感が小さい歴史物が中心になると思います。

第1弾は、「黎明期の血統」と「ドイツ・ダービー馬の父系」です。前者はテキストデータの一部を紛失してしまったため、当時の誌面をコピーし、そのまま掲載しました。印字が薄く読みづらい箇所もありますが、何卒ご容赦ください。後者は読みやすいようにあらためて編集し直しました。

「黎明期の血統」(1992年2月~5月)で紹介した18~19世紀の血統は、われわれが目にしている現代の血統とはまったく異なるものです。だから研究しても意味がない、とは思いません。時代が異なるがゆえに、配合というものの構造的エッセンスをかえってとらえやすい、という利点があります。全きょうだいクロスや、4分の3同血クロスや、影響力の強い牝馬のクロスや、ニックスや、強い凝縮を入れてそれを強化する、といった配合手法は現代とそう変わらないことが実感できます。

「ドイツ・ダービー馬の父系」(1993年8月~10月)は、このところ存在感を増しているドイツ血統について解説したものです。なぜ現代においてドイツ血統が有効なのかといえば、そこに主流血統とはまったく異なる血の凝縮があるからです。連載の冒頭と末尾に登場する Lando は、その2年後にジャパンCを勝ちました。現在、ドイツ最高の種牡馬として国際的な名声を獲得している Monsun については、当時まだ種牡馬入りしていなかったため触れていません。

2010年1月27日 (水)

Dayjur が種牡馬引退

これまでに行われたブリーダーズCのなかで、最も強く印象に残っているのは、ニューヨーク州のベルモントパークで行われた90年の開催です。ディスタフにおける Go for Wand の骨折事故、マイルにおけるレスター・ピゴット騎手の復活劇、そしてスプリントにおける Dayjur のジャンプ事件などがありました。

直線で逃げ粘る Safely Kept を、Dayjur が外からとらえ、誰もが勝利を確信した瞬間、ゴール前に伸びたスタンド影に驚いてジャンプしたシーンは、20年経ったいまも語りぐさとなっています。YouTube でも視聴可能です。
http://www.youtube.com/watch?v=orsV78dt1WY

思わぬアクシデントで2着に敗れてしまったわけですが、私個人は過去四半世紀で最強のスプリンターだと思っています。父 Danzig、母の父 Mr.Prospector ですから速くて当然です。脚の回転速度が尋常ではありませんでした。
http://ahonoora.web.fc2.com/dayjur.html

姪に Sky Beauty(エクリプス賞古牝馬チャンピオン)がいるなど母系も優秀。しかし、種牡馬としてはイマイチでした。このスピードでこの良血ですから、どれだけ素晴らしい子を出すのだろうと期待していたのですが……。結局、北米とヨーロッパではG1馬を1頭しか出せませんでした(Hayil=英G1ミドルパークS)。

同じ Danzig 産駒のデインヒルは、Dayjur よりも1歳年上で、競走馬としての能力を比較すれば、Dayjur よりも明らかに下でした。しかし、歴史に名を残す大種牡馬となったのはデインヒルのほう。これほどの差がどうして生じたのか、いろいろ推理はできても、はっきりとした答えを見つけるのは難しいですね。

2010年1月26日 (火)

ウオッカはアイルランドのギルタウンスタッドへ

今朝の『サンケイスポーツ』によれば、今年春からウオッカはアイルランドのギルタウンスタッドで繁殖生活を送るそうです。ここはアガ・カーン四世殿下が所有する名門牧場。数年間滞在し、産駒は日本で走らせるとのこと。

無責任な外野の意見を述べれば、日本のクラシックを狙うならサンデー系に優る種牡馬はいないでしょうし、ヨーロッパで種付けをするならヨーロッパで走らせたほうがいいような気もします。ただ、そうした短期的視点ではなく長期的視点でとらえれば、海外の超一流血統を取り込む意義は大きいと思います。また、サンデー系とブライアンズタイム系の相性は、芝で走らせる分には現状やや微妙なものがあるので、1代ヨーロッパの血を入れて、そのあとサンデー系を持ってくる、という選択も悪くないかもしれません。

ウオッカはこの現代にあって、Northern Dancer も Mr.Prospector もサンデーサイレンスも含んでいない貴重な血統です。それらの血を新たな活力として導入できるわけですから、何を付けても走ってしまう可能性すらあります。

日本の超一流牝馬が海外に渡った例といえば、ハギノトップレディ、タレンティドガール、マックスビューティ、ビリーヴなどが頭に浮かびます。海外での種牡馬選びは、どうしてもネームバリューに頼りがちになり、種牡馬の評価は変動が激しいので、なかなか難しいものがあります。ハギノトップレディがグランディを付けたら、その後グランディが輸入され、タレンティドガールがダンシングブレーヴを付けたら、その後ダンシングブレーヴが輸入されたことを思い出します。ビリーヴがキングマンボとの間にファリダットを出したのは稀な成功例です。

以前、ウオッカとダイワスカーレットの組み合わせ血統表を作ってみたところ、その配合のすばらしさに思わず笑ってしまったことがありました。どちらかが牡馬だったら……と残念に思ったものです。

ウオッカの母タニノシスターは、娘がダービーを勝った春にタニノギムレットと交配しました。翌08年に生まれたのは牝馬、つまりウオッカの全妹です。同年のセレクトセールでダーレーが1億500万円で落札し、今年の夏にデビュー予定です。

08年は不受胎、そして09年はまたもタニノギムレットと交配し、今度は受胎しました。もうじき生まれる子馬は牡か、牝か? もし牡なら将来種牡馬となってダイワスカーレットと交配してほしいものです。遠い未来の妄想ですが……。

2010年1月25日 (月)

サンテミリオンに漂う大物感

日曜日の若竹賞(3歳500万下・中山芝1800m)を勝ったサンテミリオンはちょっとした器ですね。新馬戦を勝ったばかりの牝馬なので▲しか打てなかったのですが、勝ちっぷりの鮮やかさにびっくりしました。G1でも勝ち負けになると思います。

それにしてもゼンノロブロイの牝馬は走りますね。1月5日の新馬戦を勝ち上がった際に『web競馬王』に掲載した文章を転載します。

「母モテックはフロール賞(仏G3・芝2100m)の勝ち馬。2代母シュダカはクレオパトル賞(仏G3・芝2100m)の勝ち馬。父ゼンノロブロイは、ヨーロッパのスタミナ血統+ノーザンダンサーという血を持つ繁殖牝馬と好相性を示している。本馬はこのパターンにあてはまる。また、その一方で、母の父マイニングの母でラトロンヌの影響を受けたアイパスが強く主張している感があり、これと近似血脈の関係にあるセックスアピール、プレイメイト、マジックを含んだ繁殖牝馬とも相性がいい。本馬はこのパターンにもあてはまる。デビュー戦を使ってから良くなるタイプかと思われたが、いきなり走ったということは器が大きいということだろう。最終コーナーを逆手前で回るなど若さが目についたので、まだ良化の余地がある。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102958/

ゼンノロブロイは、もうひとつ高級感に欠けるアメリカ血統で母系を固めているのですが、結果的にこれが吉と出ているようです。個体として高いレベルにあるにもかかわらず、Northern Dancer、Ribot、Prince Rose といった現代のメジャーラインを持たないため、これらを新たな活力として活用できる利点が大きいですね。

母モテックは Mill Reef 3×3で、Mill Reef の母の父は Princequillo(その父 Prince Rose)。母には Prince Rose のラインが計5本入っています。ちなみに、ゼンノロブロイはトニービンとも相性がいいのですが、トニービンの父カンパラは Prince Rose 4×4です。Prince Rose-Princequillo のラインとは相性がよさそうな気がします。

Mill Reef の父 Never Bend もゼンノロブロイとフィットする血で構成されているので、Mill Reef とゼンノロブロイの関係は今後も注目したいところです。Mill Reef の近似血脈である Riverman も監視対象です。

1月2日、1月12日のエントリーでもゼンノロブロイについて触れていますので、そちらも併せてご覧いただければと思います。

サンテミリオンは、初戦も2戦目もゆるいペースの競馬だったので、厳しい流れになったときにどう対応するかが今後の課題です。

2010年1月24日 (日)

アグネスタキオン×ホワイトマズル

1月21日のエントリーで採り上げたヴィクトリーマーチは、日曜京都6Rの新馬戦(芝1600m)を勝ち上がりました。着差はクビ。もう少し弾けても……という感じでしたが、池添騎手は「余裕を持ちすぎて内から来た馬に一瞬ヒヤッとしましたが、すぐに伸びてくれました」(ラジオNIKKEI)と語っており、まだ余力を残していたようです。

同じアグネスタキオン産駒で配合的に注目したいのは、日曜中山6Rの新馬戦(ダ1200m)を勝ち上がったハッピーダイアリーです。「アグネスタキオン×ホワイトマズル」は配合的におもしろいところがあります。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102864/

まず、Halo≒Drone 3×5という定番のニックスが生じます。サンデー系とダンシングブレーヴ系の相性のよさはここに秘密があります。
http://www.pedigreequery.com/halo
http://www.pedigreequery.com/drone

ホワイトマズルは、父がダンシングブレーヴで、母の父 Ela-Mana-Mou はピットカーンの息子。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1990109700/

これは、リトルアマポーラ(エリザベス女王杯)の母リトルハーモニーとよく似ています。リトルハーモニーの父はダンシングブレーヴの息子コマンダーインチーフ、母の父はピットカーンの全弟ヴァリィフォージュです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1995101613/

両者の血統を簡略化すると以下のようになります。構成がよく似ています。

        ┌ダンシングブレーヴ ┌ Petingo
ホワイトマズル―┤   ┌ピットカーン┤
        │ ┌○┘      └ Border Bounty
        └○┘ 

          ┌ダンシングブレーヴ
        ┌○┘         ┌ Petingo
リトルハーモニー┤ ┌ヴァリィフォージュ┤
        └○┘         └ Border Bounty

アグネスタキオンとリトルハーモニーの間にリトルアマポーラが誕生したのなら、リトルハーモニーとよく似た血統構成のホワイトマズルもアグネスタキオンと好相性を示すのでは? と想像することができます。

アグネスタキオンとリトルハーモニーの組み合わせが成功した理由のひとつは、前者に含まれるリマンドと、後者に含まれるヴァリィフォージュの関係にあるのではないかと思います。両者とも3代以内に Alycidon、Fair Trial、Chanteur を持っており、血統的にきわめて近い関係にあります。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a0002ae/ リマンド
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a0004e5/ ヴァリィフォージュ

           ┌ Alycidon
         ┌○┘
リマンド―――――┤   ┌ Fair Trial
         │ ┌○┘
         └○┤ ┌ Chanteur
           └○┘

             ┌ Fair Trial
           ┌○┘
         ┌○┤ ┌ Alycidon
ヴァリィフォージュ┤ └○┘
(=ピットカーン)└○┐ ┌ Chanteur
           └○┘

前述のとおり、ホワイトマズルにはヴァリィフォージュの全兄ピットカーンが含まれています。したがって、リマンドとヴァリィフォージュの組み合わせでリトルアマポーラが誕生したように、リマンドとピットカーンの組み合わせが生じる「アグネスタキオン×ホワイトマズル」にも期待できるわけです。

もうひとつ、アグネスタキオンの母の父ロイヤルスキーと、ホワイトマズルの2代母 Autocratic が似ていることも見逃せません。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a0003c6/ ロイヤルスキー
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a00977d/ Autocratic

          ┌ Bold Ruler
        ┌○┤ ┌ My Babu
ロイヤルスキー―┤ └○┘
        │ ┌○┐
        └○┘ └○┐
              └ Lea Lark

          ┌ Bold Ruler
        ┌○┤ ┌ My Babu
Autocratic―――┤ └○┘
        └○┐
          └○┐
            └ Lea Lark

つまり、「アグネスタキオン×ホワイトマズル」の組み合わせには、Halo≒Drone 3×5、リマンド≒ピットカーン4×5、ロイヤルスキー≒Autocratic 3×4という鍵が潜んでいるわけです。過去にこの配合馬は2頭しかデビューしていません。そのうちの1頭、エミーズスマイルはアネモネS(OP)を勝ちました。もう1頭、シュガーヴァインはフィリーズレビュー(G2)6着、クイーンC(G3)6着という成績を残したほか、準OPまで出世しました。ニックスと呼んでも違和感のない成績ではないでしょうか。

今回、新馬戦を勝ち上がったハッピーダイアリーは、「アグネスタキオン×ホワイトマズル」の組み合わせから誕生した3頭目の競走馬です。血統的にはダート短距離馬という雰囲気はありませんが、「フットワークが硬い」(横山典弘騎手)とのことでダートにも適性があるようです。『web競馬王』に出した予想ではもちろん◎を打ちました。◎▲で馬単8970円的中です。

2010年1月23日 (土)

若駒Sはヒルノダムール快勝

若駒Sは毎年のように切れ味勝負となるのですが、ラスト2ハロンの11秒1-11秒0は歴代でみてもズバ抜けて速いラップです。ここで馬群から抜け出した1、2着馬は完全に力が上でした。2分02秒0の勝ちタイムは05年の2分00秒8(ディープインパクト)、91年の2分01秒4(トウカイテイオー)に次ぐレース史上3番目の好時計です。

『web競馬王』に出した予想は、◎ヒルノダムール、○ルーラーシップ、▲エクセルサスで完全的中。予想文を転載します。

「◎ヒルノダムールは『マンハッタンカフェ×ラムタラ』という組み合わせ。母系にブラッシンググルームを持つマンハッタンカフェ産駒は成功しており、サンディエゴシチー、メイショウレガーロ、メイショウクオリア、ココナッツパンチ、オリエンタルロック、ベストメンバーなど多数の活躍馬が出ている。母が持つニジンスキー≒ザミンストレル2×3という4分の3同血クロスは、これらの血がブラッシンググルームとニックスの関係にあるので、マンハッタンカフェとブラッシンググルームの関係を強化するものとして好感が持てる。母の父ラムタラは、ノーザンダンサー2×4、フレーミングページ≒スプリングラン2×4など、現代の主流血統が色濃く流れているので、父マンハッタンカフェが母系に抱える異系の血とフィットするだろう。配合レベルは高い。ちなみに、先日のシンザン記念(G3)を勝ったガルボ(父マンハッタンカフェ)は、母系にニジンスキー≒ファーノース(ザミンストレルの全兄)3×3を持っているので、ヒルノダムールと血統構成の骨格がきわめてよく似ている。こうした点からもヒルノダムールの配合レベルの高さは裏付けられる。前走のラジオNIKKEI杯2歳S(G3)は、ハイレベルなメンバー構成のなかで差しづらい展開を差して4着。新馬戦を勝ったばかりの馬よりも信頼できる。」

http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007100727/

ヒルノダムールとガルボの配合の共通性については、1月11日のエントリーで触れたとおりです。今回はスタートでミスをしなかったこと、少頭数で馬群がさばきやすかったことが勝因です。皐月賞トライアルや本番では今回のような少頭数は望めません。後ろから行く以上、展開頼みになるのは避けられませんし、外を回せばラジオNIKKEI杯2歳Sのようなレースになる危険性があります。そこをどうやって切り抜けるか、藤田騎手の腕が問われるところです。能力自体は世代トップと遜色ないレベルだと思います。

ルーラーシップは直線で進路を立て直す不利が痛かったですね。ただ、それ以前に馬に力みがあり、勝負どころでモタつくシーンもありました。一言でいえば経験不足です。負けるべくして負けたといえるでしょう。こうした点はキャリアを重ねるうちに解消してくるはずです。追い出されてからの豪快なフットワークはさすがといえるもので、やはり並の馬ではありません。馬が完成したときの到達点は高いと思います。コーナーの加速がイマイチなので、広くて直線の長いコースが合っているのではないでしょうか。問題は今後のローテーションです。まだ1勝馬だけにしっかり賞金を積み重ねていかないと皐月賞挑戦に黄信号が灯ります。

2010年1月22日 (金)

各国別のサイアーランキングを見て

『週刊競馬ブック』(1/24号)の「海外競馬ニュース」に、昨年の各種統計が掲載されています。種牡馬、馬主、調教師、騎手などの各国別ランキングがコンパクトにまとまっており、何時間眺めていても飽きません。

丸々1ページを割いて「各国・過去のリーディングサイアー」という表も掲載されています。「英愛」の「総合」を見ると、Northern Dancer 系が20連覇中。Sadler's Wells(1990)→Caerleon(1991)→Sadler's Wells(1992~2004)→デインヒル(2005~2007)→Galileo(2008)→Danehill Dancer(2009)とたすきが渡って途切れていません。

昨年の英愛総合サイアーランキングの上位10頭中、第10位の Hawk Wing(父 Woodman)を除く9頭が Northern Dancer 系でした。イギリスとアイルランドでは相変わらず Northern Dancer 系が圧倒的な勢力を誇っており、この系統による支配は当分覆りそうにありません。

翻って日本では、昨年の総合サイアーランキングの上位10頭中、Northern Dancer 系はクロフネ1頭だけ。昨年の日本ダービーは28年ぶりに Northern Dancer 系の出走馬がゼロでした。

交通機関の発達や情報伝達の即時性によって、各国の血統から独自性が失われ、均質化が進んできているという意見があります。たしかにそれは正しいと思います。しかし、こうした対比をみると、それは一面的な事実に過ぎないような気もします。その国にどのような血統が根付くかということは、馬場やコース形態によって違いが出てくるわけですが、その違いを乗り越えるのは簡単そうに見えてじつは簡単ではない、ということでしょう。

2010年1月21日 (木)

注目の新馬、ヴィクトリーマーチ

今週の新馬戦で注目したいのは、日曜京都6R(芝1600m)に出走予定のヴィクトリーマーチ。父アグネスタキオン、母ヴィクトリークライ、母の父 Caerleon という血統です。

http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102649/

母ヴィクトリークライはヴィシー大賞典(仏G3・芝2000m)の勝ち馬で、その全妹に Volga(EPテイラーS-加G1)、半妹に Vallee Enchantee(香港ヴァーズ-香港G1)と2頭のG1馬がいます。これらを産んだ Verveine はオペラ賞(仏G2・芝1850m)の勝ち馬です。

Verveine は個人的に思い出深い馬で、血統表を見ていただければ分かるように、Lt.Stevens=Thong 3×4という全兄妹クロスを持っています。

http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a010382/

Verveine が走った90年代初頭は、Nureyev がすでに大種牡馬の地位を確立し、その4分の3同血の Sadler's Wells が日の出の勢いで駆け上ってきてヨーロッパを支配下に置いた時期です。両馬を生み出した Rough Shod の牝系は注目され、これをクロスさせる試みが実を結び始めていました。その端緒が Verveine であり、その翌年に登場した Fatherland(愛ナショナルS-愛G1)でした。Rough Shod 牝系の多重クロス馬として名高いエルコンドルパサーは、この流れの先に出現した名馬といえるでしょう。

Verveine の配合に惚れ、その動向をチェックしていたのですが、G1ではやや足りず(仏オークス3着、サンタラリ賞3着など)、結局、勝った重賞はオペラ賞(G2)とカルヴァドス賞(G3)だけでした。しかし、繁殖牝馬としては大成功し、前述のとおり Vallee Enchantee、Volga、ヴィクトリークライの母となりました。

日曜日の新馬戦に出走するヴィクトリーマーチは Verveine の孫です。おそらく孫世代にもその活力は伝わっていることでしょう。「アグネスタキオン×Caerleon」ですからアドマイヤオーラのような芝中距離で切れるタイプだと思います。やや薄いながら Cosmic Bomb≒Blinking Owl 5×6を持つのも好感が持てます。もちろん、『競馬王のPOG本』の「栗山ノート」でも推奨しています。初陣を飾ってほしいものです。

2010年1月20日 (水)

リーチザクラウンがフェブラリーSへ

G1でいきなり勝負になるかどうかは別として、リーチザクラウンが一度ダートを試してみるのは賛成です。母クラウンピースは「Seattle Slew×Mr.Prospector」というパワー型のスピード血統。間違いなくダートは巧いでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006102923/

全兄クラウニングスターは芝でデビューして11着→6着。そのあとダートに転じると、いきなり9馬身差で逃げ切りました。リーチザクラウン自身、切れる脚がなく、稽古では抜群に動くので、ダートに替わって楽しみが大きいと思います。

スペシャルウィーク産駒のダート実績をみると、1000万条件から下のクラスではよく走っており、とくに新馬戦では連対率30.1%と抜群の成績です。しかし、準OP以上では勝ち星がありません。これは奇異な光景です。同じサンデー系で芝向きと評価されるアグネスタキオンやステイゴールドでさえ、産駒はダート重賞を勝った実績があります。ダートは上手なのにトップクラスの馬が出ないところはクロフネに似ています。懸念があるとすればこの部分です。

シルクメビウスの回避により、フェブラリーSはエスポワールシチーでどうしようもないといったムードだったので、リーチザクラウンの参戦は大きな意味があります。外枠でも引いてすんなりとしたレース運びができれば、スピードが活きるコースでもあり無様な競馬はしないでしょう。

2010年1月19日 (火)

2009年の米年度代表馬に Rachel Alexandra

日本時間の本日昼に発表された2009年の米年度代表馬は、Rachel Alexandra に決定しました。希代の女傑2頭、Rachel Alexandra と Zenyatta は、どちらがタイトルを獲得してもおかしくありませんでした。

★Rachel Alexandra(牝・2006年生)
   09年8戦8勝(G1-5勝)
   牡馬相手のG1勝利……プリークネスS
              ウッドワードS
              ハスケル招待H

★Zenyatta(牝・2004年生)
   09年5戦5勝(G1-4勝)
   牡馬相手のG1勝利……ブリーダーズCクラシック

総投票数は232で、Rachel Alexandra は130票、Zenyatta は99票。個人的な予想では Zenyatta がやや有利かな、と思っていました。ブリーダーズCクラシックのタイトルとしての重みに加え、昨年暮れにAP通信が発表した「2009年の最優秀女性選手」の投票でセリーナ・ウィリアムズ(テニス)に次ぐ第2位に選ばれていたからです(Rachel Alexandra は第7位)。

とはいえ、Rachel Alexandra が選出されたことに異議を唱えるつもりはありません。こちらはこちらで選ばれて当然といえる成績でした。

Zenyatta は一昨日、引退を撤回して現役続行を宣言しました。これを“Rachel Alexandra 陣営に対する直接対決の催促”と捉えるのはうがちすぎかもしれませんが、今年のアメリカ競馬はこの2頭の進路が交わるのかどうかが最大の焦点となりそうです。

2010年1月18日 (月)

京都芝1400mはダート血統OK

『web競馬王』に提供した紅梅S(3歳牝OP・京都芝1400m)の予想は、◎ワイルドラズベリー(1番人気)-△アイアムルビー(7番人気)-△ジュエルオブナイル(4番人気)で的中。馬単2910円、3連単30580円でした。

1着ワイルドラズベリーに関しては、新馬戦(1着)→白菊S(2着)と強い競馬をしており、配合的にも評価を下げるポイントが見当たらないので、勝ち負けになるのは当然でしょう。

2着アイアムルビーはダート専用馬と見なされて人気がありませんでした。

http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007110004/

前走の中山戦は、JRAの2歳ダ1200mレコードを33年ぶりに更新する快走。当ブログでは昨年12月7日のエントリーで触れています。

芝1400mは緩急のない一本調子のレースになりやすく、瞬発力に富むサンデー系が苦戦しています。以下は京都競馬場の距離別連対率です(2000年以降)。

           芝1400  芝1600
サンデーサイレンス  21.1%  25.5%
アグネスタキオン   18.1%  28.9%
マンハッタンカフェ  20.0%  22.4%
フジキセキ      21.0%  15.5%
スペシャルウィーク  11.0%  17.2%
ネオユニヴァース    6.7%  19.4%

主だった種牡馬のなかで、芝1400mの連対率が芝1600mのそれを上回っているのはフジキセキだけです。芝1400mは追って味のない一本調子の馬が勝ち負けになるコースです。したがって、ダート血統であっても無視できません。中山芝1200mと似ていますね。

俗にいう“芝血統”と“ダート血統”は、走法の違いはもちろんですが、レースの緩急に対応できるかどうか、という要素で差別化される部分も大きいと思います。瞬発力に富むサンデー系は、緩急がいらない芝1400mよりも、切れ味が活きる芝1600mを総じて得意としています。

昨年秋、当コースで行われたスワンSは、16番人気のアーリーロブストが2着に突っ込んできて大穴となりました。同馬の父バブルガムフェローは、サンデー系のなかではやや異端で、ダート向きとしてカテゴライズされている種牡馬です(芝連対率13.3%、ダート連対率16.6%)。アーリーロブストは、母の父が Phone Trick 系の Mazel Trick、2代母の父がディアブロというパワー型の血統。こうした馬でも好走できるのが京都芝1400mというわけです。

アイアムルビーは、本質的にはダート向きだと思いますが、そうしたタイプが好走しやすい京都芝1400mでは無視できる存在ではありませんでした。まして、33年ぶりにJRAレコードを更新した実力馬であるなら尚更です。しかし、次走、芝1600m戦に出てきたら軽く扱おうと思います。

2010年1月17日 (日)

京成杯はエイシンフラッシュ

アドマイヤテンクウの逃げは想定外でした。行く馬がいないことを見越した安藤勝己騎手の好プレーです。前半3ハロン37秒2という超スローペースだったので、上がり2ハロンは11秒4-11秒4。中団から差を詰めて3着に終わったレッドスパークルにとっては残念な流れでした。2着に粘ったアドマイヤテンクウはキングカメハメハ産駒らしい立ち回りの上手さを見せました。

『web競馬王』の予想は◎○で本線的中。ウマニティに提供した予想はエイシンフラッシュの単勝一本で的中。『web競馬王』の予想を転載します。展開の読みは完全に外れましたが結果オーライです。

「◎エイシンフラッシュは『キングズベスト×プラティニ』という組み合わせ。母ムーンレディは牝馬ながら独セントレジャー(G2・芝2800m)を勝った。本馬の父キングズベストは英2000ギニー(G1)の勝ち馬で、歴史的名牝アーバンシーの半弟にあたる。本馬は父母双方にドイツ血統が色濃く流れる異色の血統。高速馬場で俊敏に切れるというタイプではないが、やや時計のかかる馬場で持続力を問うようなレースになると強い。切れ味を必要としない京成杯向きの血統といえるだろう。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102951/

京成杯は例年それほど骨っぽいメンバーが出てきません。クラシック出走権を確実にモノにしたい実力馬にとっては穴場的なレースです。エイシンフラッシュはこれで皐月賞、ダービーの出走権を確保。これから余裕をもったローテーションを組むことができます。皐月賞トライアル、そして本番で勝ち負けに持ち込むにはもうひと回り成長したいところですね。

2010年1月16日 (土)

桑島孝春騎手、地方競馬初の通算40000回騎乗達成

1月15日の船橋競馬第1Rで、アルバーノに騎乗した桑島孝春騎手は、地方競馬初の通算40000回騎乗を達成しました。71年にデビューし、騎手生活は今年で40年目。年平均1000回騎乗してきたことになります。ちなみに、JRAの現役騎手で最多騎乗記録を持つ武豊騎手は15890回、引退した岡部騎手は18646回です(いずれもJRAのみ集計)。

桑島騎手は現在54歳(あと半月で55歳)。ロッキータイガーやホクトライデンなど数々の名馬にまたがり、79、82~86年には南関東のリーディングジョッキーに輝いています。通算勝利数は4700勝。これは佐々木竹見騎手(7151勝=引退)、石崎隆之騎手(6057勝)、的場文男騎手(5907勝)に次ぐ第4位です。

以前、南関東専門紙のあるベテラン記者にうかがったのですが、桑島騎手は義理人情を重んじる方で、勝てそうな馬を依頼されても、もとから乗っている馬がいるときは、そちらを優先するのだそうです。桑島騎手の高潔な人柄がしのばれるエピソードはあちこちで耳にします。

石崎騎手の通算騎乗数は33838回、的場騎手は30507回。引退した佐々木竹見騎手は39060回なので、桑島騎手は地方競馬初の40000回騎乗を達成したことになります。

2010年1月15日 (金)

ノーザンファームとシンボリ牧場がアメリカで繁殖牝馬を購買

『Blood-Horse.com』によれば、ノーザンファームが Point Ashley(牝・2004年生・父 Point Given)を100万ドルで購買したとのことです。現役時代にデルマーデビュタントS(米G1・ダ7f)を勝ち、現在は Ghostzapper を受胎しています。
http://www.pedigreequery.com/point+ashley
シンボリ牧場は Spoken Fur(牝・2000年生・父 Notebook)を50万ドルで購買。NY牝馬三冠のうちのマザーグースS(米G1・ダ9f)とCCAオークス(米G1・ダ12f)を制しています。こちらも Ghostzapper を受胎しています。
http://www.pedigreequery.com/spoken+fur
どちらもコテコテのアメリカ血統ですね。ダート1800mというイメージです。日本に持ってきて何を付けるかは分かりませんが、やはり無難にサンデー系でしょうか。サンデー系なら芝もOKという産駒を出せるかもしれません。シンボリクリスエスあたりになるとダートオンリーという感じですね。

2010年1月14日 (木)

船橋記念はスリーセブンスピン

昨日行われた船橋記念(ダ1000m)は、2番人気のスリーセブンスピンが4コーナー先頭で押し切りました。2着フジノウェーブで高橋三郎厩舎のワン・ツー。

スリーセブンスピンは、昨年の秋までJRAで走り、最後は準OPで頭打ちといった状況でした。昨年暮れの転入初戦で3着と好走し、ここに臨んでいました。父は Mr.Prospector 系の Carson City、母の父は Storm Cat。身も蓋もないアメリカのダート血統です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2003110113/
平坦小回りコースの地方競馬は、砂質はともかくコース形態はアメリカ競馬とよく似ているので、そこで育まれた血統と相性がいいのは当然です。2着フジノウェーブも Mr.Prospector 系でした。

2010年1月13日 (水)

サクラバクシンオー×サンデーサイレンス

先週は京都の未勝利戦で「サクラバクシンオー×サンデーサイレンス」の組み合わせが2頭勝ち上がりました。土曜1R(ダ1200m)のメイショウナナボシと、月曜4R(芝1600m)のタバルナです。

昨年12月19日、中山芝1600mの新馬戦を「バクシンオー×サンデー」のボンジュールメロンが勝ち上がったとき、『web競馬王』に以下の文章を掲載しました。

「『バクシンオー×サンデー』は、バクシンオー産駒全体の成績に比べて、芝の連対率が大幅に上昇する(19.1%→26.6%)。ダートは大きな変化はない。今年は10月あたりからこの配合がまるで目覚めたように大活躍している。10月以降の芝連対率は45.0%と素晴らしい」

勢いはその後も継続しています。昨年10月から先週までの間、芝連対率は44.8%、ダート連対率は40.0%です。右を見ても左を見ても「バクシンオー×サンデー」が走りまくっています。理由はよくわかりません。現時点の数字を整理しておきます。

■バクシンオー産駒全体
全連対率 18.2%
芝連対率 19.1%
ダ連対率 17.1%

■バクシンオー×サンデー
全連対率 24.9%
芝連対率 27.2%
ダ連対率 18.3%

■バクシンオー×サンデー(昨年10月以降)
全連対率 43.6%
芝連対率 44.8%
ダ連対率 40.0%

母系にサンデーが入ると、芝連対率がグンと上昇します(19.1%→27.2%)。しかし、意外なことに「バクシンオー×サンデー」は過去1頭も重賞勝ち馬を送り出したことがないのです。素軽さは増すものの大物感は増しません。

バクシンオーは、Nijinsky またはチャイナロックとニックスの関係にあります。馬体に図太い芯を注入するような、重厚かつ硬質な血とフィットします。なぜかというとバクシンオーにそうした要素が希薄だからです。サンデーは図抜けて優秀な血ですが、「重厚かつ硬質な血」ではありません。「柔軟で瞬発力を与える血」です。このあたりが“連対率は高いものの大物が出ない”原因ではないでしょうか。

1月9日(土)の京都1R(ダ1200m)を勝ったメイショウナナボシは、バクシンオー産駒のニックス血脈として挙げた Nijinsky とチャイナロックを母系に併せ持っています。この組み合わせを持つバクシンオー産駒は、過去JRAでわずか十数頭しか出走していないにもかかわらず、ショウナンカンプ(高松宮記念など重賞3勝)、シーイズトウショウ(CBC賞など重賞5勝)、サンダルフォン(北九州記念)、ラッシュライフ(ファンタジーS-2着)、トウショウブリッツ(準OP)、リッカバクシンオ(準OP)といったそうそうたる活躍馬を出しています。メイショウナナボシはラッシュライフと血統構成の4分の3が同一です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007103037/

1月11日(土)の京都4R(芝1600m)を勝ったタバルナは、母がヘヴンリーロマンス(天皇賞・秋、札幌記念、阪神牝馬S)の全妹で、2代母は「Sadler's Wells×Ribot」という重厚な血統です。これもサクラバクシンオーの弱点を補っているといえるでしょう。まだまだ頼りないところはありますが、マイル戦で長くいい脚を使ったところは見どころ十分です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007104787/

2010年1月12日 (火)

ゼンノロブロイ産駒、重賞初制覇

『web競馬王』に出したフェアリーSの予想は◎アプリコットフィズ、○テイラーバートン。両馬とも不利な外枠に入ってしまったので、なんとなく気持ちが悪くて自信が持てませんでした。しかし、まさかコスモネモシンにやられるとは……。

ゼンノロブロイはいいですね。正直なところ、シーズン開幕前はやや懐疑的な見方をしていました。牝駒はコスモネモシンのほかにアニメイトバイオ、ギンザボナンザ、アグネスワルツ(骨折休養中)。牡駒はマカニビスティー、ペルーサ。どれもいい馬です。うまく行けばスペシャルウィークやフジキセキ級の活躍も望めるでしょう。

コスモネモシンの母の父は Sadler's Wells 系の Singspiel。イギリスを拠点にジャパンC、ドバイワールドC、コロネーションC、英インターナショナルSといった大レースを勝ちました。こうしたヨーロピアンタイプの血はゼンノロブロイに合うと思います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007101171/
詳しくは1月2日のエントリーをご参照ください。

月曜日は中山4Rの落馬事故を見てから競馬を楽しむ気分になりませんでした。あんな酷いアクシデントを見たのは初めてです。全員命に別状がなかったのは奇跡です。

2010年1月11日 (月)

マンハッタンカフェの栗山法則

シンザン記念を勝ったガルボは、デビューから6戦、すべて違う騎手が跨っています。ちょっと珍しいですね。前半4ハロン47秒3は、昨年の47秒2とほぼ同じ。前が残ったのも昨年と同じで、勝ち馬の父がマンハッタンカフェなのも昨年と同じです。勝ちタイムの1分34秒3はレースレコード。馬場コンディションがいいとはいえ、昨年より1秒速いわけですから、ガルボの走りは評価できると思います。逃げ馬の直後につけ、11秒5-11秒5で上がられては後ろの馬は手も足も出ません。

ガルボの母系には Nijinsky があります。マンハッタンカフェと Nijinsky は相性がよく、この組み合わせからレッドディザイア、ジョーカプチーノ、マンハッタンスカイ、イコピコ、サンディエゴシチー、レッドアゲート、メイショウレガーロ、マッハヴェロシティなどが出ています。

ただ、母系に Nijinsky があれば何でもいいというわけではなく、(a)Nijinsky と Mr.Prospector を併せ持つもの。(b)Caerleon を持つもの。このふたつのパターンに分類できます。

(a)のパターンは、マンハッタンスカイ、イコピコ、サンディエゴシチー、メイショウレガーロ、レッドアゲートなど。
(b)のパターンは、レッドディザイア、ジョーカプチーノ、レッドアゲート(Caerleon の全妹 Video を持つ)、マッハヴェロシティなど。

つまり、Nijinsky が母系にある場合、基本的には Mr.Prospector を併せ持たなければならず、もし Mr.Prospector がない場合、Nijinsky は Caerleon を経由したものでなければならない、というわけです。これを「マンハッタンカフェの栗山法則」と名付けることにします(笑)。現在までのところ、マンハッタンカフェ産駒の重賞連対馬はすべてこの法則に当てはまっています。

ガルボは母の父がジェネラスで、その父が Caerleon。法則どおりです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007101163/

母ヤマトダマシイは、Nijinsky≒Far North 3×3という4分の3同血クロスを持っています。ちなみに、昨年暮れのラジオNIKKEI杯2歳Sで4着となったヒルノダムール(父マンハッタンカフェ)は、その母シェアエレガンスが Nijinsky≒The Minstrel 2×3。Far North は The Minstrel の全兄なので、ガルボとヒルノダムールの配合構成はきわめてよく似ています。ガルボが重賞を勝ったとなれば、ヒルノダムールも怖いですね。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007100727/

ヒルノダムールは母系に Blushing Groom を持ちます。マンハッタンカフェと Blushing Groom の関係は明確なニックスなのですが、これについては別の機会に触れることもあるでしょう。

2010年1月10日 (日)

レーヴドリアン完勝――福寿草特別

馬体の白さは半兄ナイアガラに似ていますが、レーヴドリアンは兄と違って前肢をたぐるピッチ走法ではなく、サンデー系らしい伸びやかなフットワークが持ち味です。ラスト2ハロン、11.5-11.6の流れをスパッと差したのですから脚力は重賞レベル。勝ちタイムの2分01秒1は福寿草特別のレースレコードでした。

配合はなかなかレベルが高いと思います。昨年の春、『赤本』の「私のオススメ10頭」でこの馬を第1位に指名しました。『競馬王のPOG本』の「栗山ノート」でも、スペシャルウィーク産駒のトップに推しています。

配合のポイントはいくつかありますが、いちいち説明すると長大なものになってしまうので、論証を省いて要点だけを書きます。

★兄姉が走っている。

★父スペシャルウィークと相性のいい Sir Gaylord を母レーヴドスカーが4×4で持っている。

★母レーヴドスカーが内包する Nijinsky と Red God のニックスを父スペシャルウィークが継続している。

★父スペシャルウィークは Harina とプリメロの同血クロスを、母レーヴドスカーは Avena と Harina の同血クロスを持っているので、レーヴドリアン自身は Harina=プリメロ=Avena というトリプルの同血クロスを持つことになる。

レーヴドリアンの血統表
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007103392/

ただ、馬体を見ると繋ぎが立っていて、ちょっと怖いなと思わせる部分があったのも事実です。もともとこの一族は体質が丈夫とはいえません。半姉レーヴダムールは爪の故障で戦線離脱したあと復帰調整中に死亡。半兄アプレザンレーヴは頑健な四肢を伝えるシンボリクリスエスの子ながら屈腱炎で引退。もちろん、松田博資調教師はそうした事情について重々承知していることでしょう。このまま無事にクラシックに向かってほしいものです。

『web競馬王』に出した予想は、◎ブラックゼット、○レーヴドリアン。素質は認めてもやや過剰人気になっているような気がしたのと、今回はブラックゼット(2着)が狙い目だと思ったからです。馬券は本線で当たりましたが、悔しさが残る結果でした。

2010年1月 9日 (土)

不忍池競馬を見た最後の生き残り、物集高量

昨日のエントリーで採り上げた立川健治さんの本は、明治17年(1884)11月、上野不忍池競馬場で行われた初めての競馬開催の模様から書き起こされています。共同競馬会社が主催した不忍池競馬は、明治25年(1892)まで行われました。

この競馬を見た、という人物が昭和の末まで存命していたことはあまり知られていません。

その名は物集高量(もずめ・たかかず)。

明治12年(1879)に生まれ、昭和60年(1985)に106歳で亡くなりました。

100歳の誕生日(昭和54年4月3日)に刊行された『百歳は折り返し点』(日本出版社)という本に次のような記述があります。

「切通坂まで使いに行ったときには、不忍池で競馬を見物しました。不忍池の周囲が競馬場だったのを見た人も、現在はいないことと思います。」

明るく闊達なお爺さん、というキャラクターで親しまれ、私が子供のころ、たまにテレビでその姿を見かけたものです。『徹子の部屋』にも招かれたことがあったはずです。きんさんぎんさんよりはるか前に出現した元祖“100歳スター”でした。まさか物集さんが不忍池競馬を見ていたとはつい最近まで知りませんでした。まず間違いなく、共同競馬会社の不忍池競馬(1884~1892)を見た最後の生き残りだったはずです。

何冊か出ているエッセイは、物集さんが生粋の遊び人だっただけに、どれもおもしろく飽きさせません。エッセイの巻末に年表が載っており、昭和4年(1929)には「初めて横浜根岸の競馬場へ行く」「初めて中山競馬場へ行く」といった記述があります。100歳を迎えた昭和54年(1979)には「日本ダービー。カツラノハイセイコ優勝。予想的中」と。

物集さんのエピソードで好きなのは、106歳で亡くなる前日、若い看護婦のスカートに手を入れて婦長に叱られた、というもの。凄いの一語です。

2010年1月 8日 (金)

馬事文化賞

2009年のJRA賞馬事文化賞は、立川健治さんの『競馬の社会史1 文明開化に馬券は舞う―日本競馬の誕生』に決まりました。歴史を尊重することなく文化が成熟することはないと思うので、こうした仕事にしかるべき賞が与えられたのは喜ぶべきことです。750頁を超える大部ですが、記述が柔らかく図版も多いので読みやすいですね。

2010年1月 7日 (木)

千島俊司「ジョッキーの血」

久しぶりに『週刊Gallop』を買ってみたところ、「ジョッキーの血」という連載がありました。作者の千島俊司さんは、1970年代に道営競馬の天才ジョッキーとして名を馳せた故千島武司さんのご子息。

千島俊司さんは以前、父武司さんを題材とした作品で「Gallopエッセー大賞」を受賞されました。そのテーマをさらに深く掘り下げた作品のようです。

故千島武司さんは、道営競馬で年間130勝の新記録(当時)を樹立するなど、72年から77年までの6年間に5回リーディングジョッキーに輝きました。ミスダイリンとのコンビで大井競馬場の全日本アラブ大賞典をレコード勝ちした記録もあります。77年の暮れ、1歳馬の馴致調教中に馬に蹴られるアクシデントにより死去。25歳の若さでした。

7年前に『競馬最強の法則』で「埋もれた地方の天才たち」という文章を書いたとき、故千島武司さんについて触れたことがありました。ただ、当時の資料から再構成したものだったので、通り一遍の内容でしかありません。

千島俊司さんの作品は、まさに当事者の生々しい記録なので興味が尽きません。70~80年代の道営競馬の空気がありありと浮かんできます。連載11回目の今回は、最近読んだ競馬に関する文章のなかで群を抜いて素晴らしいと思いました。この続きを読むために来週も『週刊Gallop』を買うでしょう。

2010年1月 6日 (水)

ハンソデバンドがOP特別勝ち

中山のジュニアC(芝1600m)で1番人気に応えました。直線で窮屈になったとき、包まれて負けたデビュー戦が頭をよぎりましたが、前が開いてから一気に伸びました。

昨年の春、『競馬王のPOG本』で「渡邊隆オーナーインタビュー」をさせていただいた際、07年生まれのなかで「一番の期待馬」とおっしゃっていたのがこの馬でした。あらためて説明するまでもなく渡邊さんはエルコンドルパサーの生産者兼馬主です(海外では繁殖牝馬の所有者が生産者としてクレジットされます)。

記事から渡邊さんのコメントを引用します(126頁)。

「実際に馬が凄いらしいんですよ。北海道で馬を見た多田信尊君(グローブエクワインマネージメント代表)が、『どこか行くところ決まっているんですか?』と聞くから『尾形(充弘)さんに決めちゃったよ』と答えると、『はぁ、そうですか』残念そうだったね。古賀(慎明)調教師もたまたま行った先でこの馬を見て、『参考のために見せてもらいましたが凄いですね』と言ってました。まぁ、実際に走ってみないとわからないけどね。いまのところは順調です」

同誌に掲載した「栗山ノート」の、マンハッタンカフェ産駒ベスト5に採り上げた馬でもあります(151頁)。コメントは以下のとおり。

「父が柔らかいのでアフリートのような硬質のスピード血脈は好感が持てる。ミスプロとノーザンダンサーを併せ持つマンカフェ産駒の成功パターン。牝系の質も申し分ない」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102537/

同世代のトップクラスとはまだ差がありますが、成長の余地は十分あるので春が楽しみです。

2010年1月 5日 (火)

マカニビスティー快勝

2010年の中央競馬が始まりました。本日の勝負レースは京都3R(3歳500万下・ダ1400m)。マカニビスティーの単勝でした。

ウマニティに提供した予想を転載します(ウマニティのサイトの「プロ予想DX」をクリックし、「栗山求」を探してください)。

「◎マカニビスティーはサクセスブロッケンと同じくアワーミスレッグスの孫で、この2頭はいずれもサンデーサイレンスとロベルトを持っているので血統構成がきわめてよく似ている。母の父にブライアンズタイムを持つのは、エスポワールシチー、ブルーコンコルド、ヴァンクルタテヤマなどダートの鬼によく見られるパターンでもある。1勝クラスで停滞する器ではない」

マカニビスティー
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007106231/
サクセスブロッケン
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2005106204/

ナムラアトラクトが単勝1.9倍という断然人気に推されていたので、マカニビスティーの単勝は6.1倍もつきました。正直このオッズにはビックリしました。レースは4馬身差の圧勝。実力どおりの結果が出たと思います。

マカニビスティーについては昨年12月22日のエントリーでもちょっと触れました。母サクセスウイッチは Graustark=His Majesty 3×4の全兄弟クロスを持ち、これらは底力の塊のようなヨーロッパ血統なので、ゼンノロブロイをサポートする血統としては申し分ありません。ゼンノロブロイの配合の要点については1月2日のエントリーをご参照ください。

サクセスブロッケンと血統構成が似ていると書きましたが、カネヒキリやエスポワールシチーにも似ていますね。大物感があります。

2010年1月 4日 (月)

マイネルセレクト

昨日のエントリーを書いてからハッと気づいたのですが、マイネルセレクトのことを忘れていました。

2歳戦で4勝(すべてダート)という数字は、社台系の種牡馬に比べて繁殖牝馬の質に恵まれない状況では上々といえるものです。地方競馬のファーストシーズンサイアーランキングでは、収得賞金、勝利数、勝利頭数、いずれも第2位です。

種牡馬として成功するケースが多いフォーティナイナー系で、母系はいわゆる“華麗なる一族”。Nijinsky、サンシー、ヴェンチアと、内包する血も優れています。配合のアイディアがいろいろ湧いてくる種牡馬です。これで種付料は「受胎確認後20万円」ですから、かなりお得ではないでしょうか。

2010年1月 3日 (日)

ダート戦で馬券になる新種牡馬

成績的に新種牡馬御三家には及ばないものの、狙い方次第では馬券になる種牡馬もいます。アドマイヤドンとサンライズペガサスはパワーを伝えているのでダート戦では必ずチェックしたい種牡馬です。

アドマイヤドンはダート王に君臨した名馬。名牝ベガの子で、ダービー馬アドマイヤベガの半弟という良血です。ただ、ティンバーカントリー産駒ということもあり、サンデー系の名馬に比べると種牡馬人気はもうひとつ。産駒はやはりダートに強く、現在のところ芝連対率12.5%に対してダートは20.0%。暮れの中京最終週、樅の木賞(2歳500万下・ダ1700m)をブルーソックスが快勝しています。ダート新馬戦は連対率50.0%(6戦3連対)と強く、この条件は狙えます。このブルーソックスと、ダート新馬戦を勝ち上がったトーセンアレスは Mr.Prospector のクロスを持っています。

サンライズペガサスはサンデー産駒ですが、母ヒガシブライアンが「ブライアンズタイム×Alydar」なので、ダートへの適性があります。番組のなかでダート戦が増えてきた秋後半からちょこちょこ目立つようになりました。前出の樅の木賞で3着となったペガサスヒーローはサンライズペガサス産駒です。1月、2月のダート戦では引き続き注意したいですね。

2010年1月 2日 (土)

2009年のファーストシーズンサイアー

2009年のファーストシーズンサイアーランキング(JRA)のベスト3は以下のとおり。

1位ゼンノロブロイ
2位デュランダル
3位ロージズインメイ

このうち、首位のゼンノロブロイが「勝利回数」「賞金」の双方で突出した成績を挙げ、2位デュランダル、3位ロージズインメイが並んで追い上げるという形。4位以下はガクッと落ちます。

ゼンノロブロイ産駒は、本賞金1位のアニメイトバイオ、2位ギンザボナンザ、3位アグネスワルツ、4位ウイントランザムまで、いずれも母系にノーザンテーストを持っています。ゼンノロブロイは Northern Dancer の近似血脈である Icecapade を持ち、全体的にアメリカ血統が強すぎます。したがって、Northern Dancer 系で Lady Angela 3×2(Hyperion 4×3)という配合を持つノーザンテーストと相性がいいのでしょう。

ギンザボナンザとモンテエン(百日草特別3着)はトニービンを持っています。トニービンも、ヨーロッパ血統の王様である Hyperion の塊といえる血なので、ゼンノロブロイとは相性がよさそうです。昨年5月に刊行された『負けないPOG入門』(競馬王新書)のなかで、ゼンノロブロイ産駒の配合について「ノーザンダンサーやナスルーラの強い血を入れ、それがヨーロッパ血統ならベター」と書きましたが、おおむねそのとおりの傾向が出ていると思います。

ギンザボナンザの血統表
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007103127/

デュランダルはダートの成績が上がってこないので冬場は厳しそうですね。ロージズインメイは母系の血の影響を受けやすいタイプ。正直なところ、これほど芝で走るとは思っていませんでした。現在、芝連対率14.9%、ダートは7.4%です。

2010年1月 1日 (金)

あけましておめでとうございます

昨年末は新潟へプチ旅行に行ってきました。温泉に浸かりながら競馬界の行く末を憂い、血の趨勢について思いを馳せ……といった高尚なことは一切なく、ひたすら海の幸を堪能してきました。この時期の日本海側はやはり寒ブリですね。絶品でした。

へぎそばで知られる須坂屋に寄ったところ、壁に寺山修司の色紙が飾ってありました。1978年8月28日の日付で、「一日一愛」。あとで調べてみたところラッキーウエストが勝った新潟記念の翌日でした。おそらく競馬中継に出演するために新潟を訪れたのでしょう。

その下には井崎脩五郎さんと鈴木淑子さんの色紙が。日付は1983年8月28日。偶然にも寺山修司のサインのちょうど5年後です。こちらも調べてみたところ、岡部騎乗のアップセッターがレコード勝ちした新潟記念の当日でした。ちなみに寺山修司はその3ヵ月前に47歳で亡くなっています。

新潟競馬場は、生まれて初めて足を運んだ競馬場です。たしか1985年、高校2年の夏でした。競馬好きの友人と行ったのですが、学生ゆえに懐がさびしく、まず鈍行で上野から会津若松まで行き、駅舎で野宿。翌朝、磐越西線で新潟へ向かいました。競馬場はカンカン照りで陽炎が立っていました。そのとき光景が、雪の舞う新潟の街を眺めているうちにふとよみがえりました。

2010年がやってきたといっても、この年になると特に新年の感慨はないですね。抱負も目標もなし。肩肘張らずにダラダラとやっていきたいと思います。本年もよろしくお願いいたします。

競馬王 2011年11月号
『競馬王11月号』の特集は「この秋、WIN5を複数回当てる」。開始から既にWIN5を3回的中させている松代和也氏の「少点数に絞る極意」、Mr. WIN5の伊吹雅也氏が、気になる疑問を最強データとともに解析する「WIN5 今秋の狙い方」、穴馬選定に困った時のリーサルウェポン、棟広良隆氏&六本木一彦氏の「WIN5は『穴馬名鑑』に乗れ!」、オッズから勝ち馬を導き出す柏手重宝氏の「1億の波動(ワオ!)」、亀谷敬正氏&藤代三郎氏が上位人気の取捨を極める「迷い続ける馬券術」、夏競馬期間中WIN5を6戦3勝している秘訣を探る「赤木一騎の次なる作戦」など、この秋、一度ならず二度、三度とWIN5を的中させるための術が凝縮されています!! また「大穴の騎手心理」では、世界を股にかけるトップジョッキー・蛯名正義騎手をゲストにお迎えしました。その他、今井雅宏氏の「新指数・ハイラップ指数大解剖」や、久保和功氏の「京大式・推定3ハロン」など、盛り沢山の内容となっています!!