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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2009年12月

2009年12月28日 (月)

阪神最終週は角居祭

【土曜日】
ラジオNIKKEI杯2歳S……ヴィクトワールピサ

【日曜日】
2歳500万下……テイラーバートン
新馬戦……ルーラーシップ

角居勝彦厩舎の期待馬が、阪神最終週にそろって勝ち上がりました。ヴィクトワールピサについてはすでに当ブログで触れました。テイラーバートン、ルーラーシップも来年が楽しみな逸材です。

テイラーバートンは阪神ジュベナイルフィリーズにもし出てきたら◎を打つ予定だったのですが、右前肢の軽い不安で回避し、ここに臨んできました。以下は新馬戦を勝ったあとに『web競馬王』に書いた記事です。

「ジャングルポケット×ノーザンテースト」という組み合わせ。全兄タスカータソルテ(札幌記念、京都新聞杯、中京記念)、半姉ジェミードレス(府中牝馬S-2着、エプソムC-3着)という良血。ジェミードレスの父はトニービンなので、本馬&タスカータソルテとは4分の3きょうだいの関係にある。母ブリリアントカットはすでに競馬場に10頭の産駒を送り出しているが、ヒット作はすべてトニービン系。トニービンは、ノーザンテーストの肌馬から3頭のG1馬(エアグルーヴ、サクラチトセオー、テレグノシス)を送り出した。基本的にトニービンとノーザンテーストは相性がいい。ノーザンテーストはハイペリオン4×3なのでハイペリオンの影響を強く受けている。トニービンは、ハイペリオンの強い血と、アメリカ血統を入れるのがセオリー。ブリリアントカットとトニービン系種牡馬との間に誕生した産駒は、これをしっかり守っている。芝向きの中距離タイプ」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102903/

気性的にいろいろ難しいところもあるようですが、血統本来の持ち味からいえば2000mぐらいがよく、2400mでも問題ないタイプでしょう。桜花賞よりはオークス向きですね。順調に育てばウオッカの後継になれるかも?

ルーラーシップは「父キンカメ、母エアグルーヴ」という超良血。そして勝ちっぷりも大物感満点。血統解説等は『web競馬王』の「先週の新馬戦回顧」に掲載する予定です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102903/

テイラーバートンとルーラーシップの血統表を並べると、トニービン、ノーザンテースト、Nureyev が共通していることがわかります。いずれも Hyperion の影響を強く受けた血です。底力は問題ないでしょう。ただ、いずれもサンデーサイレンスと無縁なので、高いレベルでの切れ味勝負となったときにどうかという懸念はあります。そのあたりをテーマに春競馬を見守っていきたいですね。

有馬雑感

ドリームジャーニーの勝因は自分の競馬に徹することができたことでしょう。これしかできないんだからこれしかやらない。その潔さ。腹を括った池添騎手の手綱さばきは絶品でした。
マツリダゴッホが3コーナーでマクっていったときは心を揺さぶられました。玉砕覚悟で自分の競馬を貫くその姿は、マツリダ絡みの馬券を1円も買わなかった自分を思わず恥じてしまうほど美しいものでした。
ブエナビスタは1頭別格の競馬をしたと思います。じつはブエナビスタ絡みの馬券もまったく買ってなかったのですが(笑)、不明を恥じるばかりです。ドバイ遠征がいまから楽しみです。
アンライバルドはデムーロ騎手の表現どおり「ディフィカルトホース」でしたね。パドックの気配ももうひとつでした。

2009年12月27日 (日)

『馬券師倶楽部2』の再放送

MONDO21『馬券師倶楽部2』栗山求(後編)が再放送されます。放送日時は12月27日(日)22時00分~22時30分です。

http://www.mondo21.net/bakenshi2_bn3-

番組の収録はたしか2008年のオークス前日だったような。

望田潤さんのブログ

http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/
以前、競馬通信社という小さな会社に勤めていたころ、同僚として一緒に働いていたのが望田潤さん。現在は netkeiba などでご活躍中です。10年ほど前に、別冊宝島375『競馬名馬&名人読本』(宝島社)で血統対談をしたのですが、これはいま読み返しても配合入門書としてなかなかの出来映えだと思います。amazon の中古商品では1円から出品されています。

佐々木梨絵さんのブログ

グリーンチャンネル「データでVAN VAN!」は、有馬記念の回がラストでした。放送終了後、出演者とスタップが集まって記念撮影を。その画像は佐々木梨絵さんのブログで見ることができます。
http://sasakirie.cocolog-nifty.com/
佐々木さんは画面から伝わるイメージどおり明るく爽やかな方で、収録のたびに楽しく会話をさせていただきました。番組が終わっても競馬は続けます!とのことです。

2009年12月26日 (土)

ラジオNIKKEI杯2歳Sはヴィクトワールピサが完勝

ラスト3ハロンが11.6 - 11.4 - 11.8なので前に行った馬に有利な流れ。それを中団追走から豪快に差し切りました。落鉄していたという情報もありますし、この展開だけに4コーナーで外に振られたロスも大きかったはずです。着差以上に強い内容だったと思います。稽古がイマイチなような気がして若干懸念もあったのですが、杞憂に終わりました。

『web競馬王』に出した予想も難なく当たりました。一部を引用します。「父ネオユニヴァースは鈍重なタイプなので、母系にミスタープロスペクターが入るのは歓迎。母ホワイトウォーターアフェアはマキアヴェリアンとロレンザッチオを併せ持つのでロジユニヴァース(日本ダービーなど重賞4勝)と配合構成がよく似ている」。

じつはこの馬、『赤本』の「私のオススメ10頭」で今年指名した馬でもあります。『競馬王のPOG本』の「栗山ノート」でも採り上げています。配合的にはケチのつけようがありません。順調なら来年のクラシックでも結果を出せるでしょう。

『赤本』のPOGランキングでは現在第3位ぐらいだったと思います。この調子なら来年は首位も……と普通なら思うところですが、現在トップの競馬総合チャンネル編集部がすでに2億2000万円余りの賞金を獲得しており、どうがんばっても勝てそうにありません。ローズキングダム、リディル、リルダヴァル、ステラリード、テイラーバートンというラインナップは驚異的というか、ちょっと信じられないくらい凄いですね。

2009年12月24日 (木)

グリーンチャンネルに出演します

「データでVAN VAN!」の有馬記念スペシャルです。

12/25(金)22:30~23:30
12/26(土)24:30~25:30(再放送)

今回は生放送です。

2009年12月23日 (水)

栗山求 Official Website

http://www.miesque.com/

「芸能人気取りかよ!」と突っ込みが入りそうなサイトのタイトルですが(笑)、諸般の事情でこうなってしまったものなので何卒お許しくださいませ。

ドメインにある「Miesque」とは、1980年代の世界最強マイラーの1頭で、Kingmambo や East of the Moon といった名馬の母でもあります。

2009年12月22日 (火)

暮れの未勝利戦はハイレベル

毎年この時期の未勝利戦はハイレベルです。ハイレベルな秋の新馬戦で勝ち損ねた馬が出走してくるから当然でしょう。先週はとくに粒ぞろいで、豊かな将来性を感じさせる馬が勝ち上がりました。

芝ではダイワファルコン、レーヴドリアン。ダートではマカニビスティー、マジェスティバイオ、パルラメンターレなど。

★ダイワファルコン(父ジャングルポケット)
http://premium.netkeiba.com/db/horse/ped/2007102829/
……ダイワメジャー、ダイワスカーレットの近親。成功例の多い「ジャンポケ×サンデー」。
★レーヴドリアン(父スペシャルウィーク)
http://premium.netkeiba.com/db/horse/ped/2007103392/
……ナイアガラ、レーヴダムール、アプレザンレーヴの下。Nijisnky と Red God のニックスを持つほか、母には父スペシャルウィークと相性のいい Sir Gaylord のクロスがある。
★マカニビスティー(父ゼンノロブロイ)
http://premium.netkeiba.com/db/horse/ped/2007106231/
……サクセスブロッケンの近親で、配合構成もそっくり。
★マジェスティバイオ(父オペラハウス)
http://premium.netkeiba.com/db/horse/ped/2007106305/
……ラトロワンヌだらけの母系でパワー満点。
★パルラメンターレ(父 Empire Maker)
http://premium.netkeiba.com/db/horse/ped/2007110023/
……半兄エストレーノ、インオラリオをはじめ兄姉はいずれもダート巧者。

このなかに第二のタニノギムレットがいるかも?

2009年12月21日 (月)

キングカメハメハが2年連続で2歳種牡馬チャンピオンに

アパパネが阪神ジュベナイルフィリーズを、ローズキングダムが朝日杯フューチュリティSを快勝し、キングカメハメハが2年連続で2歳種牡馬チャンンピオンの座につくことが確定しました。

同一年にこの2レースを制した種牡馬は史上初。2歳の収得賞金4億円超え、デビューから2年連続で2歳種牡馬チャンピオンとなったのは、いずれもサンデー以来となる快挙です。

今年のPOGでは、キングカメハメハ産駒の指名はイマイチ伸びませんでした。コンスタントに走るものの、大物感のある産駒が少なかったからです。勝ち上がり率が低いわりにホームラン級の産駒を出せるネオユニヴァースは、その反対に大人気でした。来年のPOGではキンカメ人気が復活しそうですね。

ただ、初年度の94年、2年目の95年と、2年連続で2歳リーディングサイアーとなったサンデーサイレンスは、3年目の96年に3位に転落しました。どんな種牡馬でもたいてい、3~4年目に繁殖牝馬のレベルが落ちるので、不振に陥ることがあります。アグネスタキオンもそうでした。今年の活躍だけでキングカメハメハに飛びつくのはやや危険かもしれません。

キングカメハメハは、「母の父サンデーサイレンス」の成績が、産駒全体の成績に比べて落ちるという稀な傾向を持っています。

■キンカメ産駒全体
全連対率 20.8%
芝連対率 19.4%
ダ連対率 23.5%

■キンカメ×サンデー
全連対率 18.1%
芝連対率 18.5%
ダ連対率 18.2%

つまり、母の父にサンデーを持たないほうが走っているということです。非サンデー系の主要種牡馬でこうした傾向を持っている馬は他にいません。シンボリクリスエス、クロフネ、ジャングルポケット、タニノギムレットなどは、いずれも母の父にサンデーが入ると成績が跳ね上がります。

ローズキングダムは、これまであまり走らない傾向があった「キンカメ×サンデー」。ただ、Mill Reef 5×4はフィフスペトルの Mill Reef≒Riverman 5×3を彷彿させますし、母にサンデーと Lyphard を併せ持つ配合はゴールデンチケットと同じです。父方のパワーと母方の柔らかさが融合した申し分のない配合です。

「キンカメ×サンデー」は、じつは1走あたりの収得賞金が高いので、走る産駒と走らない産駒の差が激しいことがうかがえます。ローズキングダムはいうまでもなく“当たり”。2歳にしてこれほどセンスのいい競走馬はあまり見たことがありません。ビワハヤヒデのようにどんな競走条件でも大崩れしないタイプでしょう。

競馬王 2011年11月号
『競馬王11月号』の特集は「この秋、WIN5を複数回当てる」。開始から既にWIN5を3回的中させている松代和也氏の「少点数に絞る極意」、Mr. WIN5の伊吹雅也氏が、気になる疑問を最強データとともに解析する「WIN5 今秋の狙い方」、穴馬選定に困った時のリーサルウェポン、棟広良隆氏&六本木一彦氏の「WIN5は『穴馬名鑑』に乗れ!」、オッズから勝ち馬を導き出す柏手重宝氏の「1億の波動(ワオ!)」、亀谷敬正氏&藤代三郎氏が上位人気の取捨を極める「迷い続ける馬券術」、夏競馬期間中WIN5を6戦3勝している秘訣を探る「赤木一騎の次なる作戦」など、この秋、一度ならず二度、三度とWIN5を的中させるための術が凝縮されています!! また「大穴の騎手心理」では、世界を股にかけるトップジョッキー・蛯名正義騎手をゲストにお迎えしました。その他、今井雅宏氏の「新指数・ハイラップ指数大解剖」や、久保和功氏の「京大式・推定3ハロン」など、盛り沢山の内容となっています!!