自分の競馬を貫くのも大変なんだなぁのお話。
こんばんは、ヒデです。今日は分析もしたので、名古屋大賞典をリアルタイムで見ていたのですが、クリンチャー強いんだなと。みんな自分の競馬してないですもんね。そこで改めて思ったのは自分の競馬を貫くのも勇気なんだなというお話。
とにかく本命だったクリンチャーはなんと単勝1.3倍。もう誰も逆らわないぞというような感じでした。そりゃ佐賀記念ではいくら低レベルメンバーとはいえ直線で堂々抜け出し。単走にも関わらずレコードタイムに肉薄しているんですからとにかく逆らえない、そんな悲鳴も聞こえてくるようなオッズでした。
レースが始まるとクリンチャーを抑え込もうとルメール騎手騎乗のロードブレスが被せていきました。バリバリ前というよりは先団4番手くらいに控える競馬が板についていた馬を大慌てで逃げさせようとするのですからロードブレスも結果自分の競馬をすることが出来なかったということです。それでもレースはポルタディーニ・宮下騎手が気合一発逃げを打ちました。これも2週目の向こう正面で失速、殿負けとなるのですが、クリンチャーに挑む気迫がすごかったですよね。天晴。しかし、これに迷惑被ったのは1番のジンギ。園田姫路では敵なしの3連勝。しかもその内容はともに3馬身以上の大勝でした。このジンギはポルタディーニに被せられる形で控え、最後まで抵抗したものの4着。逃げていればというレースではありました。
昨日の分析で書いた通り、このレースクリンチャーはハナから逃げる気はなかったように感じます。是が非でも逃げたいのであればロードブレスに被せられても押して出ていくでしょうし、激しい競馬になったと思います。そこは川田騎手急がず焦らず。3コーナーあたりからお待たせと言わんばかりにスパートして一気に抜け出しました。その強さは横綱級です。どんな展開にも対応する力を身に着けたのだとしたら夏の帝王賞も楽しみになります。
そんななか自分の競馬をしたのが12番のイチオシ馬、バンクオブクラウズです。ロードブレスにも、ポルタディーニの先行策にも動じず前走と同じとにかく前へ行くという自分の競馬を徹しました。それが見事功を奏し2着に粘ることができたのです。変にクリンチャーを意識しないことが2着につながったといえるでしょう。
近年の自分の競馬しかできない不器用馬といえばマルターズアポジーが浮かびますが、あのように自分にあった競馬を貫くのも一つの美学かなと思います。どんな競馬でも差し切るディープインパクトのようにキャラクターが強いと応援したくなりますよね。マルターズアポジーも逃げ馬ファンからの絶大な人気があったように。