片野治雄のファミリーテーブル予想
<有馬記念・展望>
先週の朝日杯FSは京王杯2歳Sの勝ち馬グランプリボス[8-c]が優勝し、昨年の有馬記念以降、中山のG1レースは全て8号族が勝ったことになります。8号族はややスピード色が弱く、高速馬場やトラックバイアスなど「馬場の恩恵」を受けて好走するタイプが多いだけに、今の馬場はシンボリクリスエス[8-h]が有馬記念連覇を果たした02~03年に近いのかもしれません。
ちなみに今年の出走馬は8号族が多く迷うところですが(ドリームジャーニー・ヴィクトワールピサ・エイシンフラッシュ・ルーラーシップ・フォゲッタブルの5頭)、シーズンオフの競馬である事を考えれば、前向きな気性を持つ「米国型の分枝記号馬(b.d.e.f.n.s)」を優先したいのでヴィクトワールピサ[8-d]を最上位に評価したいと思います。他に注目したいのは昨年ステイヤーズS(1着)という強行軍に加え大外枠というビハインドを背負いながら4着に健闘したフォゲッタブル[8-f]。さすがに昨年の勢いこそありませんが、復帰早々G1勝ちを決めた名手とのコンビ結成で、レースを盛り上げる走りを見せてほしいところです。
休養明けになるダノンシャンティ[12-c]の出走には驚かされましたが、先週の朝日杯で好騎乗を見せたF・ベリー騎手への乗り替わりと98-99年に有馬記念を連覇したグラスワンダーと同系という血統背景を考えれば「無謀な挑戦」と片付けるには惜しい存在です。が、グラス自身は骨折休養後、毎日王冠→アルゼンチン共和国杯というローテを組み、距離への対応をテストしての参戦だっただけに、直行というローテを選択したダノンにはやはり厳しいと言わざるを得ません。