イメージをブッこわーす!? フェブラリーS分析

 おはようございます、ヒデです。さて、JRAのG1戦線の幕開けは雨上がりの空の下行われそうです。冷たい雨が降る東京でしたが、フェブラリーステークスが重馬場で行われるとすれば2016年以来6年ぶりになります。その年のような傾向になるのでしょうか、それとも大波乱なのか・・・早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いします!




< 目次 >

1.勝ち馬は満遍なく。でも?

2.基本はG1連戦馬狙いも重要なのは!?

3.過去5年3勝の米国ミスプロ系、その勢いは今年も!?

4.該当馬


1.勝ち馬は満遍なく。でも?

 まずは脚質から見ていきたいのですが、逃げ馬ならばインティ(19年1着)、先行馬ならカフェファラオ(21年1着)、差し馬ならモズアスコット(20年1着)、追込みならノンコノユメ(18年1着)と過去4年全く違う脚質の馬が勝っています。一見難解に見えますが、実は簡単なところに答えはありました。それは内枠(1〜3枠)先行馬の数です。極端な逃げ馬が勝った18年と追込み馬が勝った19年の同条件を比較してみると18年は3頭(1.ニシケンモノノフ、2.ケイティブレイブ、3.ノボバカラ)に対して19年は1頭(2.ユラノト)。詳しい話はこちらで話していますが、今見ると恥ずかしいものです(笑)。要点だけ見てあげてください。

 そんなバイアスがある中、今年はと言うと、2.ダイワキャグニー、3.インティ、4.アルクトスの3頭います。ただでさえ馬場が渋って軽いことを踏まえると今年もペースは早くなりそうです。そのような展開になると差し馬が上位を占める結果になりやすいのが特徴です。脚質と枠順をまとめると中枠以降の差し馬に有利な展開になりそうと言えるでしょう。



2.基本はG1連戦馬狙いも重要なのは!?

 前走ローテは多種多様です。前哨戦の根岸、東海Sを使って来る馬、地方交流から来る馬、オープン競走から出走して来る馬と本当に様々です。ただレース毎に相性がかなり分かれています。出走頭数が多く、その中で勝率、複勝率が共に高いのはチャンピオンズカップ組。過去5年の成績では【2- 2- 0- 6/10】で複勝率40%。勝ち馬は17年のゴールドドリームと21年のカフェファラオですがどちらも東京マイルの実績がある馬でした。距離短縮で復活していますね。そのほか東京大賞典組も勝ちこそありませんが、18年にインカンテーションが6人気ながら3着に入るなど好調です。

 ここまで書いてきましたが共通点が浮かび上がってきました。それは「東京ダートマイル」適性です。東京ダート1600mは日本で唯一の芝コースからスタート、ワンターンのマイルコースです(ワンターンのマイル自体は盛岡競馬場も同様)。この特殊なコースに対応できるかがポイントになってきます。前述のインカンテーションは武蔵野Sを勝利していますし、昨年8人気3着のワンダーリーデルも同様です。地方のイメージが強いケイティブレイブでさえ2歳時のプラタナス賞で3着になるなど苦手にはしていませんでした。すこし状況は違いますが、前哨戦の成績を見ても東京への適性が大事なのはよくわかります。東海Sから出走してきた馬は【1- 0- 0- 8/9】でインティ以外は活躍していません。一方で根岸S組は【2- 1- 3- 24/30】で20年モズアスコットと18年ノンコノユメ(は実績ありました)が連勝しています。人気になりやすいものの堅実なのは東京のダートマイルコースにも適性があるから。根岸Sや過去のダートマイルコースの実績から狙っていくのも重要でしょう。



3.過去5年3勝の米国ミスプロ系、その勢いは今年も!?

 過去5年複数出走している中で一番成績を残している系統は米国ミスプロ系。今年も出走する昨年の覇者カフェファラオ(父 American Pharaoh産駒、ファピアノ系)、19年のインティ(父ケイムホーム、ゴーンウェスト系)、18年ノンコノユメ(父トワイニング、フォーティナイナー系)と3勝しています。過去3年の重馬場不良成績を見てもトップはアイルハヴアナザー産駒が【3- 0- 2- 2/7】でトップ。やはり東京ダートコースはミスプロ系が強いのかもしれません。東京マイルの実績がある馬には注意が必要ですね。次点はサンデーサイレンス系の【1- 3- 1- 21/26】ですがこれはほとんどゴールドアリュール産駒によるもの。Dサンデー系以外はこのレースでは存在感薄めとなっています。そして意外なのは東京ダートコースで強いイメージのある米国ノーザンダンサー系はこのレースではさっぱり。過去5年で見ても【0- 0- 1-12/13】で昨年のワンダーリーデル以外は馬券圏内すらありません。米国系で一括りするのも危険そうです。

 一方母父で見ると「米国系」で一括りできる摩訶不思議。20年1着のモズアスコット(母父ヘネシー、ストームキャット系)を筆頭に米国ノーザンダンサー系は【2- 2- 0- 7/11】の好成績を残しています。こうしてみると米国系の血はこのレースを好走するために必要不可欠な要素ということができますね。基本的に血統を見るときは米国系に注目してみるのが良さそうです。



4.該当馬

 それではフェブラリーSの該当馬を見ていきましょう!

6.カフェファラオ

差し〇 ローテ〇 東京実績〇 血統〇

 やはり東京マイルコースの実績を考えるとこの馬を外すことはできません。それがわかっていて人気しやすいタイプなのだと思います。この馬はトビが大きいのでワンターンのミドルペースが理想の馬です。そのためどうしても活躍するスイートスポットが小さくなりがち。今回はこの馬にとってもプラスに働きそうな道悪ということもあって、連覇があってもおかしくありません。期待ですね。

8.サンライズノヴァ

差し〇 ローテ〇 東京実績〇 血統〇 

 もう8歳と敬遠されてのオッズだとは思いますが、今回はかなり条件が揃っています。ゴールドアリュール産駒で見た場合「重馬場得意」や「7歳以上〇」といった項目が挙げられますし、「競馬王新聞」に掲載されている今井雅宏さんのオプションを見ても適度(中5週程度)に間隔をあけた方好走する馬に付く「開」、短縮得意を意味する「短」がついており産駒としてもこの馬としても条件は絶好。再び馬券圏内へくることも十分にあり得ます。

15.テイエムサウスダン

先行△ ローテ〇 前走〇 東京実績△ 血統〇

 父ミスプロ系、フォーティナイナー系で地方では圧倒的な強さを誇っているサウスヴィグラス産駒がついに中央G1制覇のチャンスが巡ってきました(地方ではJpn1勝ちあり)。距離を心配していましたが、重馬場で多少の緩和になりそうです。前走のような差し競馬ができれば今回も引き続きチャンスはありそうです。ちなみにこの馬はサウスヴィグラス産駒のラスト2世代ですが、サンデーサイレンス産駒だとディープインパクトが生まれたのと同じ世代ということでオカルト面からも期待ですね。

16.エアスピネル

差し〇 ローテ〇 前走〇 東京実績〇 血統〇

 馬場が渋ればキングカメハメハ産駒は無視できません。前述の「過去3年の重馬場不良成績」で2位の着度数を持つ種牡馬なのです。ダート系の産駒だとホッコータルマエも大井不良馬場の帝王賞を勝っていることやこの馬自身の不良の富士Sを勝っていることからタイプはバッチリでこの人気は正直不思議です。昨年の武蔵野Sでも2着に来ており、やはり今回も期待できそうです。

地方馬を見る!

12.ミューチャリー

差し? ローテ〇 東京実績△ 血統〇

  •  ちょっと番外編です。今回は3年連続の参戦に加えて「JBCクラシックウィナー」として堂々の参戦です。JBCクラシックではチャンピオンズカップ覇者のテーオーケインズや川崎記念の覇者チュウワウィザードを破っての制覇ということで層の厚いJRA中距離馬に一泡吹かせたのは偉大です。今回は馬場が渋ったことに加えて伊吹雅也さんの『血統偏差値2021-2022』のマストバイデータ「東京ダート1600m×前走6着以内×460キロ以上」をクリアしそうなので期待できます。矢野義調教師も「終いを重点的に」と東京仕様の調教で臨んできますので、軽視は禁物です!

※マストバイデータ・・・一定の好走率、回収率を兼ね備えており、ベタ買いしてもプラスが見込める「丸乗りOK」のデータ。


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それでは!

ヒデ