新時代の扉を開けるカギは前にあり!? 朝日杯FS分析

こんばんは、ヒデです。本日は19日に行わる朝日杯フューチュリティステークスを分析していきたいと思います。ホープフルSがG1に昇格した2017年以降、香港マイルで実績を残しているアドマイヤマーズやサリオスを出すなど来年のマイル王者を占う一戦となりつつあります。今年もそのような傾向が続くのかどうか、過去5年のデータを分析していきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.例年は圧倒的前有利、今年は!?



2.できれば重賞経験のある馬がいい!?



3.やはり騒ぐマイルの血!?



4.該当馬


1.例年は圧倒的前有利、今年は!?

 過去5年の成績を見てみると圧倒的に前が有利な傾向になっています。先行馬は過去5年で【4‐ 1- 1- 13/19】で過去最多の4勝しているます。次点の差しは【1- 3- 2- 27/33】でこの二つの脚質で馬券圏内を独占していることがわかります。差しで最後に勝ったのは16年のサトノアレスで、近4年は先行馬が必ず勝利しています。昨年のグレナディアガーズも3‐2で通過してそのまま粘り勝ち。今年もその傾向が持続されると考えるのがセオリーです。18日土曜日の阪神競馬場では人気馬の豪快な差し込みは決まる傾向がありましたが、人気薄は基本的に先行馬が有利のバイアスが出ていたので、そこまで差し込みに警戒する必要はないかもしれません。ただ、先行有利だからといって差しの人気馬を軽視することができあないのも厄介な所です。それは3の血統を見ることにしましょう。(詳しい馬場傾向は『土曜馬場傾向』をご参照ください。)

 後方から差してくる馬に関してはほぼマストで「前走上り1位」が必要になっているという所に最低限注意したいところです。過去5年上り2位以内で馬券圏内に入ってきた馬の6割超が前走上り1位でした。上り1位かつ今回も上り上位である馬に関しては全頭が掲示板内でしたので、やはり差しもこのレースでは有効であると考えられます。



2.できれば重賞経験のある馬がいい!?

 やはり牡馬にとっては世代初のG1戦ということもあり、前走重賞レースであることが一番のようです。オープン競走から出走してきた馬は【0- 0- 0- 10/10】と苦戦を強いられているところからオープンクラスならば重賞を経験している馬をというのがポイントかもしれません。未勝利戦から臨んだ馬の馬券圏内は昨年1着のグレナディアガーズ(7人気)と19年のグランレイ(14人気)の2例だけですが、ここ2年は連続して馬券圏内に入ってきていることを考えると警戒が必要かもしれません。この2頭には共通点があり、それは「関西主場の芝1400mを先行&上り最速で勝利している」ということです。この条件をクリアした前走未勝利戦馬はこの2頭のみで信頼できるデータかもしれません。

 前走重賞出走馬で見てみると条件は一変。関西圏、特に現在開催中の阪神競馬場重賞からこのレースに臨んできた馬は昨年のレッドベルオーブしか馬券圏内に入っていないという以外な結果になっています。一番好調なのは前走東京競馬場重賞に出走した組で、特に好調だったサウジアラビアRC組が今年は出走していないのは少し痛手(17年以降連対馬が出走しないのは初)ですが、それでも京王杯2歳Sを連対してきた馬を今年は信頼してもよいのではないでしょうか。次点で評価できそうなのはデイリー杯2歳Sで、こちらも昨年のレッドベルオーブの3着など1勝3着2回の実績があります。このレースに出走した馬は先行しているのがポイントのようです。

 長くなったのでまとめると、前走未勝利戦組は「関西主場芝1400m×前走先行上り最速の1着」が条件で、それ以外の重賞組は「京王杯2歳S組」、「デイリー杯2歳S先行掲示板組」

このあたりの期待値が高くなっていると言えます。



3.やはり騒ぐマイルの血!?

 マイルG1ということだけあって、普段からマイルで強い産駒が順当に強いというような結果が血統的には出ています。一番馬券になっているのは安定のディープインパクト産駒で過去5年サトノアレスとダノンプレミアムで2勝、次いでアドマイヤマーズで1勝したダイワメジャー産駒と続きます。馬券圏内に入った馬を見ても基本的にはマイルでも実績を残している馬が父系は中心といった形。それでもここ5年はキングカメハメハ産駒は一頭も馬券圏内に入っておらず、ロードカナロア産駒も2人気に推されたステルヴィオしか馬券圏内に入っていないことを考えるとキンカメ系とは相性のよくないレースであるといえるかもしれません。ロードカナロア産駒は母系が重要になっているので、特に注意が必要になるでしょう。

 母父系を見てみるとそこまでの傾向はないように見えます。あるとするならば、馬場傾向でも再三書きましたが「パワー」が父または母父で補えることが絶対条件になっていると考えられます。バランスが重要で、スピードのディープインパクト産駒は母父として芝実績もある米国系が多い印象です。パワー系かつ芝でも活躍BMSである馬の組み合わせがこのレースでは一番実績を残せている傾向にあるのではないでしょうか。

 この傾向は今年こそ強く出そうです。冬ということもあり、もとからパワーが必要になっていることに加えて今年は10月の始めから異例の超ロング開催ということもあり、例年以上にパワーが必要になっているからです。そうなると欧州系のタフさが必要になる可能性もあるので、力のあるサンデー×米国系と先行できている欧州色の強い馬という組み合わせで馬券を組み立てていくのも私は面白いと考えています。



4.該当馬

 それでは朝日杯FSの該当馬を見ていきましょう。

1.カジュフェイス

逃げ△ 前走△ 血統〇

 血統的に穴馬として狙いたいのがカジュフェイスです。エイシンヒカリ産駒は延長×逃げで強さを発揮する馬で、今年のローズS2着で穴を開けたエイシンヒテンも1勝クラス白菊賞を勝った時は400m延長で逃げて2馬身半差の勝利、忘れな草賞で2着に残ったときも800mの延長だったことからも延長の破壊力が伺えます。この馬も未勝利勝ちは1200m→1400mの延長ローテであることを考えると昨年のグレナディアガーズの再来も期待できます。狙いどころかもしれません。

4.セリフォス

先行〇 前走△ 血統〇

 ダイワメジャー産駒、2歳重賞の中内田厩舎ということで人気になっているのも致し方ない組み合わせではあります。かなり使っている点だけは心配ですが、馬券に入れておくくらいはしたい一頭になっていますね。血統面からはかなり推したい馬ではあります。

7.ダノンスコーピオン

先行〇 前走△ 上り1位〇 血統〇

 ロードカナロア産駒は『血統登録過去最高!POG注目のロードカナロア産駒!』こちらの記事でも書いた通り、「母系の実績を求める」種牡馬です。ダノンスコーピオンの母レキシールーは現役時代、3歳11月に行われたハリウッドダービー(G1)で1着になるなどの実績を持っている馬で母系としては十分すぎる結果を持っています。今年出走するロードカナロア産駒の中ではこちらが期待できそうです。

12.トウシンマカオ

先行〇 前走〇 上り△ 血統〇

 いまだに成績を残せていないビッグアーサー産駒、芝での勝利はともに新馬戦だけという物足りなさはありますが、ビッグアーサー自身は生涯唯一の延長となった阪神カップで3着と実績を残しているように延長がこなせないということではありません。今回は外枠に入ったのもこの馬にとってはラッキーと言えるでしょう。外目で闘争心を絶やさずに走れれば自ずとチャンスは巡ってきます。


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朝日杯は痛い目を見ることが多いですが、今年は有馬前の大勝負と行きたいところ。楽しみです。

それでは!!

ヒデ