阪神開催でも短縮におまかせ!? スワンS分析

 こんばんは、ヒデです。本日は土曜日に阪神競馬場で行われる1400m戦、スワンSを分析していこうと思います。今年はフィリーズレビューや阪急杯、阪神Cなどが行われる阪神競馬場の芝1400m戦が舞台となるこの競走、果たしてどのような競走になるのでしょうか!?早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。

※今回は2016年以降の阪神芝1400m戦の重賞を対象にデータを分析していきます。




< 目次 >

1.基本的には前が有利でも上りを出せる馬にはご用心。

2.今年は余計に短縮が決まる!?

3.Pサンデーを侮るなかれ。母父ではあの系統が暗躍!?

4.該当馬





1.基本的には前が有利でも上りを出せる馬にはご用心。

 阪神競馬場の芝1400mで考えてみると、内回りであること加えて直線に急坂があるため「タフなワンペース」になり前が基本的には有利です。特に逃げ馬の成績は爆発的で、データ集計期間中は【5- 0- 1- 13/19】と圧倒的。今年の阪急杯でも逃げの手を打ったレシステンシアが勝利しています。逃げは単複の回収率も100%を超えています。

 ただ「穴」という観点で見てみると、上りの出せる差し馬は侮れない存在となっているようです。差し単体で見ると【10- 9- 3- 110/132】で複勝率は16.7%上り3F1~3位で差しに回った馬は【6- 6- 1- 9/22】で複勝率は59.1%に跳ねあがります。19年の阪急杯で11人気のスマートオーディンが1着になったのもこのパターンでした。この上り3位以内×差しは単複の回収率が200%を超えるので注意が必要です。特に前走も上りを出せている馬は要警戒と言うことが言えるでしょう。

 それでも基本的に軸へ据えたいのは「逃げ・先行馬」です。現在阪神競馬場はロング開催のためか上りがかかりがち。先週の阪神9R北摂特別(3歳以上2勝クラス)でも結局前に行った馬が残っています。このことから考えても差し馬は穴馬の一頭として馬券に組み込むのが良いかもしれませんね。



2.今年は余計に短縮が決まる!?

 競馬王10月号の特集「ローテ&ステップ」重賞編。スワンSのポイントは「短縮」になりそうです。毎年短縮が決まりやすいスワンS、過去5年の成績は【 2- 2- 3-24/31 】で複勝率は22.6%となかなか堅実です。特に安田記念組はかなり調子が良いので、東京競馬場のマイルコースから出走してくる馬には注意が必要でしょう。ただヴィクトリアマイルからの参戦は昨年サウンドキアラが1人気を背負いながら敗れているためあまりいイメージはないですが、まだ母数が少ないのでなんとも言えません。今年は阪神ということもあるので、もう一度買ってみても良いかもしれませんね。

 やはり同距離だとあまり成績を残せていないのは確かで、前走同距離の馬は相応のパフォーマンスを残せていないと厳しそうです。過去5年のスワンSを見ても前走芝1400mで3着以内でない馬の好走は16年3着のえいシンスパルタンのみ。それ以外の馬は巻き返せずに惨敗しています。

 阪神競馬場の芝1400m重賞と考えてもやはり短縮が好調。【9- 11- 12- 83/115】で勝率7.7%、複勝率27.8%と圧巻の成績を残しています。これは勝率複勝率共に圧倒的な数字で、複勝率で比較すると同距離14.6%、延長9.8%で短縮が27.8%。今回は短縮を狙ってみるのが良さそうですね。



3.Pサンデーを侮るなかれ。母父ではあの系統が暗躍!?

 阪神競馬場の芝1400m重賞では全体的にスピードを武器とするPサンデー系が好調です。フジキセキ産駒の【1- 1- 0- 3/5】に始まりダイワメジャー産駒【2- 1- 2- 20/25】、キンシャサノキセキ産駒【1- 0- 1- 6/8】で複勝率20%以上、単複100%を超えるような数字を残しています。前述の阪急杯覇者のレシステンシアもダイワメジャー産駒でした。

 またディープインパクト産駒も活躍できる距離で【4- 1- 3- 18/26】というハイアベレージに。特に20年の阪急杯を6人気ながら制したベストアクターや16年の阪神Cえで5人気3着となったフィエロなど高齢での馬券内が多く見られます。これは今井雅宏さん著の『ウマゲノム版種牡馬時点2021-2022』でもディープインパクト産駒の欄に「5歳を超えると1400mが得意な傾向が加速する」と記載されています。高齢のディープインパクト産駒は見逃せないポイントになりそうです。

 そして面白いのが母父。春のロングラン開催時に行われた芝1400mの3重賞(京都牝馬S、阪急杯、フィリーズレビュー)では欧州ノーザンダンサー系が好調に。特にダンチヒ系とサドラーズウェルズ系の血が大活躍で、この3重賞に限ってみると【2- 2- 2- 1/7】という成績に。ダンチヒ系はスピードがある短距離パワー向きの系統が多く、サドラーズウェルズ系はスピード不足が顕著だった種牡馬で母父に回ると底力タイプになるのでパワーなどが求められていると考えていいでしょう。スピードよりもパワーで考える必要がありそうです。



4.該当馬

それではスワンSの該当馬を紹介したいと思います。今回は50音順になっています。




2.サウンドキアラ

脚質△ 短縮〇 血統〇 

 ここのところ不調が続いているサウンドキアラですが、今回は馬体重が増減なしかプラスであれば先行できそうなので面白い一頭になるでしょう。20年の阪神牝馬Sを制した時が一番で、先行して上りを出すという競馬が一番向いていますので、ここのリフレッシュがうまく決まるかがポイントになってきそうですね。

9.ダノンファンタジー

脚質〇 短縮〇 血統〇

 前走は好走からの競馬で差し切れなかったものの上りタイム33.0秒はグランアレグリアの32.6秒に次ぐ2位と確実なさ差し脚を持っています。枠に関係なく好走できる馬だけに、短縮ローテの今回は昨年の府中牝馬S→阪神カップの再来となれば期待値は上昇しますね。まずは馬体重が476キロになるのが理想でしょう。

11.フィアーノロマーノ

脚質△ 同距離△ 血統〇

 メンバー中唯一の父系または母父系にダンチヒ系の血を持っているのがこの馬です。19年の阪神C2着の実績があるように阪神芝1400mは苦手なコースではありません。今回は休み開けではありますが、過去の休み明けの成績【4- 1- 0- 4/9】とそこまで苦手な印象はありません。今回は先行できるようならば問題なく買いになりそうですね。位置取りを変えることで効果的であればよいのですが。

14.ステルヴィオ

脚質〇 短縮〇 血統〇

 前走の京成杯AHでは最重量半での58キロを背負いながらも勝ち馬と0.4秒差の7着とそこまで悲観する内容ではありませんでした。競馬王新聞を見ると当該のキムラ式レースレベルはB判定で、同レース8着のマルターズディオサが府中牝馬Sで3着になっているところ見るに今回も期待できそうですね。


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阪神芝1400mの中から一つG1ができても面白そうですよね。芝1400mのG1と芝1800mのG1、どちらかが生まれてほしいなと思っています。

それでは!

ヒデ