わからないときは血統を見ろ!? 菊花賞分析

 こんばんは、ヒデです。いよいよ明日は牡馬三歳クラシック戦線の最終章、菊花賞が行われます。今年は42年ぶりの仁川での開催、阪神大賞典と同じ阪神芝3000mで行われるほとんど参考レースの無い中での施行になります。どのようなレースになるのか、今回はいつもと少し趣を変えて阪神3000mになることで狙える馬を分析していきたいと思います。それでは本日もよろしくお願いいたします。


前哨戦の回顧はこちら

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< 目次 >

1.今年の菊花賞=(例年の菊花賞+阪神大賞典)÷2?

2.使い込んでいる馬は危険!?

3.欧州血統が勝負には必要!?

4.該当馬


1.今年の菊花賞=(例年の菊花賞+阪神大賞典)÷2?

 阪神競馬場の内回りコースは先週ほどではないにしろやや時計のかかる馬場に。外回りこそ上り33秒台が出ていたものの、9レースの兵庫特別ではレースの上りが35秒になるなど先週とさほど変わらない傾向が持続しています。18年のフィエールマンが勝利したレースは異例の33秒台決着でしたが、それ以外の菊花賞はそこまで早い上りが出るレースではないので、35秒台の上りに収束している場合が多いです。阪神に舞台が変わる今年はその例年のレースよりも少し時計のかかる馬場であると考えても大丈夫ではないでしょうか。イメージとしては阪神大賞典と例年の菊花賞を足して2で割るのがいいと思います。

 例年の阪神大賞典は差し有利になるのですが、それはスタミナを全頭持っているからこそ上りが重要になっていくと『スタミナは関係ない!?阪神大賞典分析』でもそれはすこし触れました。この差し有利の傾向というのは今回も同じではないでしょうか。ただ菊花賞に近いというのは「全頭未経験」であるというところ。全頭未経験であるためにペースが今回も落ち着くのではないでしょうか。そうなると自ずと上りが重要になってくると考えられます。



2.使い込んでいる馬は危険!?

 この菊花賞は『競馬王10月号』でキムラヨウヘイさんとTAROさんが壮絶な舌戦を繰り広げた菊花賞の「間隔」、データ的にはどこが有利なのでしょうか。まず完全に好走ゾーンからずれてしまっているのが「中3週以内」という条件。この条件は過去5年で【0- 0- 0- 10/10】でまったく成績を残せていません。この条件で臨んでくる馬は大体が前走「条件戦」です。条件戦はまったく馬券にならないというわけではないのですが、間隔を詰めすぎた馬には注意が必要です。

 一方買える条件の一つとして「ノーザンファーム生産×同クラス」という条件があります。これは【3- 3- 2- 19/27】で複勝率は29%を記録しています。やはりこの長距離でもノーザンファーム生産馬は強いですね。特に近年はワールドプレミアやフィエールマンなど、ディープインパクト産駒×ノーザンファーム生産馬で絞ってみると【3- 1- 2- 5/11】で複勝率54%超え。単複の回収率は200%を超えている相当強い傾向が出ていますので、この条件に合致している馬は積極的に狙っていきたいですね。



3.欧州血統が勝負には必要!?

 やはり長距離戦ということで、やはり血統にどれだけ欧州血統が入っているかということを考える必要はありそうですね。阪神大賞典でも今年の勝ち馬は母父キングヘイローのディープボンドが勝利。やはり欧州の血はこの長距離で覚醒することも多いので無視することはできません。あの重馬場の凱旋門賞もサドラーズウェルズ系のクロスの入ったトルカータータッソが勝利するなど長距離の適性が求められた成績であると考えるとやはり長距離ではサドラーズウェルズ系の血が特に重要になってくるでしょう。

 そしてもう一つ無視できないのはディープインパクト系の血です。長距離はディープインパクト(系)と言うほど菊花賞では強い血で、不良馬場で行われた17年を除いた過去5年はすべてディープインパクト産駒が菊花賞では勝利しています。特に昨年は2着に肉薄したアリストテレスは母父ディープインパクトということで改めて母父に入ってもディープインパクトの血は重要であるということがわかりました。ただニックスである母父ストームキャット系は微妙で、天皇賞春ではカレンブーケドールが、15年にはリアルスティールがそれぞれ長距離で成績は残してはいるのですが、展開が嵌るか先行しているかという展開に注文が付くので抑え程度にしておくのが良いかもしれません。

4.該当馬

 それでは菊花賞の該当馬を見ていきましょう。

5.レッドジェネシス

上り〇 スタミナ〇? 間隔〇 血統〇

 前走神戸新聞杯では不良馬場ながら2着。ディープインパクト×ストームキャット系としては異例の走りとも言えました。ただそれは母系の血が騒いだ結果と言え、この馬の祖母Luckyは愛G3覇者で曽祖母Zummeruddの産駒キングオブキングス(Luckyの全きょうだい)は英2000ギニーを勝利しているなど欧州でも実績のある牝系なのでスタミナという観点から見ても活躍はできそうですね。今回も期待です。

7.ディープモンスター

上り〇 スタミナ〇 間隔〇 血統〇

 ディープインパクト×ダンジグは菊花賞でもサトノダイヤモンドと似た血統構成になっています。母母父ノーザンダンサー系ということでスタミナにより向いていると言えるでしょう。その中でもすみれSは上り最速で1着になるなど上りも見せているので、菊花賞はついに機は熟した感があります。持続展開になれば注目ですね。

14.ステラヴェローチェ

上り〇 スタミナ〇 間隔〇 血統〇

 神戸新聞杯では不良馬場をモノともせずに上り最速の1着。改めてバゴ産駒の底力を見せつけられました。バゴは言わずと知れた凱旋門賞馬で日本でも菊花賞馬を輩出しているどちらかというとスタミナよりの産駒。今回は上りもある程度かかりそうなのでこの馬にとってはまさに最適な条件になっているかもしれません。注目です。

15.ヴァイスメテオール

上り〇 スタミナ〇? 間隔〇 血統〇

 キングカメハメハ産駒ですが、ラジオNIKKEI賞を買って臨んで来るのは18年のフィエールマンと同じローテーションに。その差し脚も似たものがあるので「いい位置を取れれば」という条件付きにはなりますが、注目でしょう。母父キングヘイローということでスタミナは大丈夫でしょう。


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やっぱりディープインパクトなのでしょうか。果たして。

それでは!

ヒデ