物言う上り!?求められるのは「スピード持続」 新潟記念分析

 おはようございます、ヒデです。本日は朝の更新になってしまい申し訳ございません。本日、日曜日は3歳馬にとって最終試験とも言える未勝利戦の最終週です。使い込んでいる馬も多く難解ではありますが、こちらも楽しみです。最後と言えばサマー2000シリーズも本日が最終戦。その新潟記念を分析していきたいと思います。それでは本日もよろしくお願いいたします。




<目次>

1.物言う上り!?

2.場所と人気で期待値が変化する!

3.マストなのは主流血統

4.該当馬


1.物言う上り!?

 新潟記念が行われる芝2000mは日本の芝2000mコースでは唯一の1ターンコース。直線は658mと東京競馬場のそれより130mあまり長いのが特徴です。そのため、じわじわと伸びる直線勝負になりやすい傾向があり「上り」が勝負のカギになります。過去5年で一番成績の良い上り順位はやはり上り1位で【3-0-1-3】と圧倒的。近年でもユーキャンスマイルとカデナが上り最速タイを記録した19年、共に馬券内という成績を残しています。

 上りが重要なだけあって差し追い込みが有利になっています。差しは【2‐1‐1‐35】複勝率17%追込み【2‐2‐3‐16】で複勝率30.4%で驚くことに複勝回収率が100%を超えています。特に2018年は追込み馬が馬券内を独占していることからも、後ろ有利の展開になっていることが伺えます。毎年基本的にはスローペースで進んでいるにも関わらず、差しが決まるのは新潟の直線の長さが影響しているのでしょう。

 先行馬は17年1着のタツゴウゲキや20年2着のジナンボーなど、内枠で粘り切ることができるかという勝負になっていることが多いです。外枠の先行馬は毎年苦しい展開にあります。17年4着ウインガナドルは17番枠で逃げ粘りを見せたものの1/2馬身差及ばずの4着に終わりなど、相当力が抜けていない限り厳しいというのが実情でしょう。土曜日に残った逃げ馬も9番枠より内でしたので、前に行く馬は基本的に内枠でなければ厳しいでしょう。



2.場所と人気で期待値が変化する!

 前走競馬場に関してはコース×人気の組み合わせでかなり変わっています。例えば前走東京競馬場の場合【1-2-1-17】で単勝回収率は8%、複勝回収率も46%と低水準になっています。これを1~5人気に限定すると【1-1-1-5】にまで数値が良化します。特に1勝は2018年のブラストワンピース(1人気・前走G1東京優駿5着)、2着も17年のアストラエンブレム(1人気・前走エプソムカップ2着)となっているように、重賞で好走して人気している馬は信頼できるということです。逆に前走好走→今走人気薄のパターンや前走不振→今走不人気のパターンはあまり好走していません。昨年を見るだけで20年12着のアイスストーム(13人気・前走エプソムカップ14着)が該当するなど、こちらも信頼できるデータかもしれません。

 一方で面白いのが小倉競馬場経由の馬が穴を開けやすいという傾向です。小倉記念組の過去5年の傾向を見ると【1-0-2-10】と成績はそこまでよくも悪くもないのですが、当日5人気いかに限ってみると【1‐0‐2‐8】で馬券内すべての馬が人気薄で好走していることがわかります。最近では19年にカデナが小倉記念2着→新潟記念3着と好走するなど相性は良い様子。小倉記念から来る馬は人気薄が多いようですね。

 そのほか気になるのは北海道場所から連戦してくる馬はそこまで多くないのですが、平均人気4.5にも関わらず【0-0-0-2】で過信は禁物の様です。



3.マストなのは主流血統

 1では主に上りの話をしましたが、そうなればやはり馬券になりやすい種牡馬といえば「主流血統」に属するディープインパクト産駒とキングカメハメハ産駒。それぞれ過去5年でディープインパクト産駒【1-3‐1‐19】、キングカメハメハ産駒【2-0-0-3】と好走しています。土曜日の馬場傾向でも触れましたが、今の新潟の馬場は完全に主流血統なしには好走できない馬場になっています。かなりスピードが要求されるようですね。土曜日に行われた赤倉特別でも1着~3着まで父サンデーサイレンス系、2・3着はディープインパクト産駒とその傾向を強く出していることがわかります。

 それでは相手には誰が向いているのかといえば持続系が中心になりそうです。その持続系の中心になりそうなのが「ロベルト系」。ロベルト系と言えば持続の鬼なのですが、瞬発力という面では劣ります。その瞬発力を主流血統の血で補うと「スピード持続」に特化した産駒が増えてくるという印象です。最たる例がエピファネイア産駒でしょう。サンデーサイレンス系のクロスが入った産駒は活躍する傾向にあります(デアリングタクトもサンデーサイレンスの3×4でした)。

 「スピード持続」というところがカギになりそうです。



4.該当馬

 それでは該当馬を見ていきましょう。

2.ザダル

差し〇 前走×人気〇 血統◎

 エプソムカップの勝ち馬でディープインパクトの孫産駒に当たります。この馬は渋った馬場や荒場馬の上り勝負に強い印象です。メンバーレベル的にも人気を維持していることから上位にあると判断できますが、今回は内枠。揉まれるのを好まないトーセンラー産駒ですので、少しそのあたりが心配です。馬をうまく出して追走できるかがポイントになってきそうな印象ですね。

3.ショウナンバルディ

内枠先行〇 前走×人気〇 血統△

 今回唯一の小倉記念組です。小倉記念組は「人気薄」であることが一つの条件になっているので、現状9人気のこの馬には期待せずにはいられません。ただ、血統的に見ると少し心配な面もあります。持続に寄りすぎという懸念です。幸いにもこの馬は先行なので、内枠から好位につけて先行できれば粘り込みも十分に可能ですね。

13.クラヴェル

差し〇 前走×人気△ 血統◎

 デアリングタクトと父、母父、母母父が同じでサンデーサイレンスの3×4が入っているという血統構成で叔父にドレットノータスがいるという血統構成に私はこの娘がデビュー時からほれぼれしています。それはさておき、このコースの「スピード持続」というタイプに完全に合致している本馬は新潟記念でも十分勝負になりそう。また、エピファネイア産駒は延長が得意。この馬も延長で1勝クラスを突破しているように、延長の今回は大注目です。そして、ここのところ上り最速を記録し続けているところから見てもこのレースには合いそうですね。スピードを活かして外から伸びて来られるか。注目です。


競馬王10月号【絶賛予約受付中!!】

10_2

10月号の特集テーマは「プロが実践する回収率爆上がりローテ&ステップ」です。アーモンドアイの登場以降、顕著になってきたローテーションの在り方。馬はレースを使う際、間隔を空けた方が良いのか、詰めた方が良いのか。ステップレースは踏まない方が良いのか、踏んだ方が良いのか。豪華執筆陣が自身の考えや実践術をレクチャーします!

[巻頭企画]

Road to JBC
豪華2大インタビュー 吉原寛人×古谷剛彦 仲野光馬×山崎エリカ
JBC過去データから占う攻略ポイント

ご予約はこちらから!→ https://www.amazon.co.jp/dp/B09DMP9LX8


コース別馬券攻略 鉄板軸&ヒモ穴が簡単に見つかる本(好評発売中!)

81mf0owrzxs

【大人気シリーズの「軸」&「穴」が一冊にまとまってパワーアップ!】

現在JRAで施行されている主要コース(障害と京都コースを除く)に対応し、簡単に狙い馬を見つけられる「軸」・「穴」シリーズの第四弾が発売! 最新刊となる今回は、「軸」と「穴」の両データを一冊に収録し、「鉄板」となりうる軸馬の抽出と、「ヒモ」として面白そうな穴馬の抽出を同時に行えるようになりました!

予約はこちら!


無料メルマガ配信中!

最新刊情報から先週の的中報告、競馬王チャンネルコンテンツの無料公開も!?

毎週お得な情報が届くメルマガは毎週金曜日(20時~21時頃)に配信しております。こちらに空メールを送るか、こちらから受信希望のメールアドレスをご登録してください。


クラヴェル愛があふれる記事になってしまったことを反省します。怖くなって過去の記事を見返しましたらマーメイドSで該当馬になっていました。そこではあまり出していなくて安心。そんなクラヴェルですが、今回結構多くの予想家さんが推してくれているのでうれしく思っています。新馬未勝利を方がれるのも奇跡のようなのに、重賞で人気してくれている、本当にうれしいことです。関係者の皆様本当にありがとうございます。

話は変わりまして本日はサマーシリーズの重賞当番でもあります。新潟記念の予想はそちらで公開中。詳しくはこちらをご覧ください。

それでは!

ヒデ