米国系に勝るものあらず!?エルムS分析

 こんばんは、ヒデでです。本日は函館競馬場で行われる今年最後の重賞、エルムSの分析を行いたいと思います。今週末の函館競馬場は雨は降らない様ですが、台風の影響は大丈夫でしょうか。心配ですが、良馬場想定で考えていきたいと思います。


<目次>

1.札幌との違いはズバリ!?


2.「米国系」に勝るものあらず

3.該当馬


1.札幌との違いはズバリ!?

 普段エルムSが行われる札幌競馬場と函館競馬場で一番違うのが「コースの形状」です。同じ北海道にあることで似たようなくくりにされる両競馬場ですが、両競馬場はかなり違いが見られます。それは大きく分けて2つ。コース設計と立地です。

 コースの設計ですが、コーナーの角度と高低差を見てもかなり違います。割と緩やかに作られている札幌競馬場に対して函館競馬場はコーナー角度はかなりきつめに設定されています。また、札幌競馬場は高低差がほとんどないものの、函館競馬場には3.5mの高低差があるなど、両競馬場の詳細は異なることがわかります。

 上り勝負となりやすい札幌競馬場とは異なり函館競馬場は「逃げ先行有利」になりやすい競馬場です。逃げから追込みに進むに連れて数値が下がっていく競馬場でもあります。過去5年、すべての函館ダート1700mで見ても単複の回収率が100%を超えているのは逃げ先行です。また、OP競走になると追込み馬は(0‐0‐0‐27)で馬券内はありません。差してくる馬は道中動いて直線までに5番手程度の位置を取る必要があるのです。

 さらに、函館競馬場は海に近い立地で向こう正面が向かい風・正面追い風の海風が吹くことの大井競馬場です。これに加えてきつい角度のコーナー、緩やかに続く上り坂などが相まって「先行有利」になりやすい傾向があります。それに加えてゴール板が他のコースよりも4コーナー寄りに設置されている影響で、4角からゴール板までの距離が260.3mとJRAの競馬場の中では一番短く大井競馬場の内回りコース直線(286m)とほぼ同じ長さとなっています。そのため、極端な直線一気などが決まりにくい状況にあるのです。

 基本的にはペースとの相談になりますが、よほど極端なハイペースにならないかぎり差し馬が上位を独占することはないようですね。なお、過去5年(16年から)のオープン競争の追込み馬は(0-0-0-27)とまったく奮っていませんので、追い込み馬の場合は大きく割り引く必要があるようです。



2.「米国系」に勝るものあらず

 このコース、血統的にみると非常に米国系が強い競馬場です。米国系というのは米国の競馬場が非常に狭くコーナーのきついダートコースが多いため、それに特化する形で「加速力」と「持続力」に長けている産駒が多いといわれています。その影響で先行から押し切るタイプが多かったりします(もちろん差し馬もいますが)。

 先週の日曜日に行われたレースでは4レース行われた1700m戦で欧州系が馬券内に届いたのはわずかに2回でそれ以外はすべて父系または母父系に米国系を含んでいました。それほど函館×米国系は合致しているのです。1でも紹介したコースバイアスを考えると、タフな展開になりやすいことから持続力を強く求められると言えます。パンパンの良馬場と言えた先週日曜日の午前中は米国中距離系のAPインディ系が馬券内を独占するなど、いかに「持続力」が重要かを示すケースも出ています。そのため、基本的には米国中距離系が中心になりそうです。



3.該当馬

 それではエルムSの該当馬を紹介していきたいと思います。

3.アメリカンシード

先行〇 米国系〇

 この馬に取ってここは「勝たなければならない一戦」です。マーチSで連勝が止まったものの、前走平安Sではオーヴェルニュの2着と復調気配。今回は自らペースを作り出すこともできそうですしAPインディ系ということも合って舞台は整っています。あとはしっかり調子よく走ることができるかどうかでしょう。

9.ヴェンジェンス

先行〇 米国系〇

 APインディ系持ちの2頭目がこの馬です。前走三宮Sでは捲って上り最速の1着。相手はあのクリンチャーでした。この馬はもともと重賞を勝っている実力馬。今回も人気になる可能性も高いですが、それでも実績も血統も上位です。今回は連勝で重賞2勝目が見えてくるでしょう。

13.オメガレインボー

先行〇 米国系〇

 前走マリーンCでは上り2位の2着。勝ったスワーヴアラミスとはハナ差、かなり実力をつけてきています。この馬の父アイルハヴアナザーはフォーティナイナー系ながら中距離が一番得意産駒が多い馬です。これはアイルハヴアナザーの母父がロベルト系であることが影響しているようで、一貫して同じペースで走るのが得意な産駒が多い様です。今回のような1700mは産駒的にピッタリでしょう。


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いよいよ函館ラストウィーク。また来年までの見納めです。勝っていいイメージで終わりたいですね。

それでは!!

ヒデ