波乱の方程式とは!? 函館記念分析

 こんばんは、ヒデです。本日は日曜日に函館で行われます、函館記念を分析します。昨年は13人気のアドマイヤジャスタが勝利するなど、一筋縄ではいかないハンディキャップ重賞。はたしてデータはどのような傾向を示しているのでしょうか?早速見ていきましょう。本日もよろしくお願いします。




<目次>


1.基本的には平均ペースの重賞です。


2.内枠×斤量減が穴を導く!?


3.北海道=洋芝血統。過信しても大丈夫!?

4.該当馬


1.基本的には平均ペースの重賞です。

 過去5年の当該レースを見てみると、前半5Fと後半5Fのペースはほとんど違いが見られません。前半は59.9秒、後半は60秒。ほとんど同じラップタイムで刻まれるだけに、後ろで脚を溜める馬には不利なレースになっています。それは脚質にも現れており、ハイペースで流れた昨年こそ差し馬が台頭したものの、それ以外の年はどんなに後ろに位置しても捲るなどして上がっています。昨年を除くと馬券圏内馬の4角通過最低順位は8と瞬発力で上がってくる馬には厳しい流れになっています。

 ではなぜ昨年はハイペースとなったのでしょうか。その答えの一つにマイル実績馬が前に行ったことが上げられるでしょう。昨年逃げたのは先週七夕賞を勝利したトーラスジェミニ。2000mを制しましたが、それまでは1600mで3勝クラスを勝ち上がるなど「マイルでの実績」が光る一頭でした。そのほかにも2番手を争ったのは同じく中山マイルで3勝クラスを突破したレッドサイオン、ダービー卿CT3着馬レイエンダとマイルで実績のある馬がハイペースで逃げたということができます。そのためハイペースとなったのでした。

 それでは今年はどうでしょうか。今年は単純にマイルで好成績を上げている馬は見当たらず、そこまでペースが早くならないような格好になっています。このメンバーから考えるに「昨年は度外視」で良さそうです。ならば函館記念の例年のペースである「平均ペース」の先行有利な展開になると考えるのがよいでしょう。



2.内枠×斤量減が穴を導く!?

 斤量という観点で見ると一番活躍しているのは「53.5kg~55kg」でした。単複の回収率は100%を超えるなど【3-1-4-26】と一番複勝回数も多くなっています。一方で厳しいのは57.5㎏以上。複勝率は33%と高くないものの、19年のエアスピネルやスズカデヴィアスなど、実績のある馬でも簡単に馬券外になってしまっています。一方でこの条件で馬券圏内に飛び込んできたのは19年のステイフーリッシュと18年のサクラアンプルールのみ。両馬の共通点は前走重賞で2000m以上の重賞で3着以内に入っていたこと。勢いのある高ハンデ馬には注意が必要でしょう。

 また、基本的には前走比斤量減の馬が好調です。昨年のアドマイヤジャスタ56→54をはじめ、過去5年間全勝。斤量減と斤量増を比べると斤量減が【4-4-4-34】斤量増が【0-1-1-6】と斤量原画圧倒的有利。そのなかでも堅実に走っているのが1~1.5kg減で【2-1-3-15】、穴を開けているのが2キロ減以上となっていますので、馬券検討の際にはそのあたりも参考に考えたいところです。

 そして昨日の『風とペースで穴馬を拾う!? 函館2歳S分析』でも触れましたが、今の函館競馬場は内枠天国とも言える状態になっています。先週は中距離(1800m以上)で外枠が届いたのは6番人気以内でした。特に土曜日は8枠が馬券圏内ゼロなどはっきりと外枠不利が出ています。ここまでの情報を基にすると「内枠×斤量減の先行馬」が穴を開けるための条件のようですね。



3.北海道=洋芝血統。過信しても大丈夫!?

 函館競馬場はとにかく欧州系の血を持っている馬の楽園ともいうべき数字になっています。欧州系の馬の特徴として「スピードはないものの持続とスタミナに長けている」産駒が多いことが上げられます。平均ペースで流れるこの函館記念にも合致するでしょう。そんな長く脚の使える産駒が活躍するのがこのレースです。

 血統を詳細に見てみると、欧州系ノーザンダンサーとロベルト系の活躍は先ほどのバイアスに合致するためわかりますが、そのほかで活躍しているのが「ステイゴールド系」です。本家ステイゴールドも【1-1-2-8】で複勝回収率が100%を超えている他、オルフェーヴル産駒も産駒初出走となった20年のバイオスパークが3着になるなど、ステイゴールド系の血が活躍傾向にあります。見かけたら検討してみるのも良いでしょう。

 基本的にはサンデー×欧州血統というのが定番のいつもの北海道馬場となっていますが、ステイゴールド系の種牡馬に注意というのが血統的特徴です。



4.該当馬

 それでは函館記念の該当馬を見ていきましょう。

2.ハナズレジェンド

差し△ 内枠〇 斤量2キロ減〇 血統〇

 血統的には豪州系が入っているわけですが、実質的には欧州系と同じようなタイプのため、欧州系として見ます。そうなれば芝で差し競馬しかできていないものの、それ以外の部分では非常においしい一頭になることは間違いないでしょう。『鉄板軸&ヒモ穴が簡単に見つかる本』も参考にしたところなんとヒモ穴に2個該当項目がありました。顔の傾向、ヒモ穴該当、血統と期待値を上げるだけ上げてくれています。期待でしょう。

6.ジェットモーション

差し△ 枠〇 斤量2キロ減〇 血統〇

 本来は先行馬でしたが、昇級戦ということもあり前走は差しに回りました。それでも上り3位を出していること、今回は斤量が減ること、そして積極性のある横山武史騎手に変わることなど、来る条件は整いつつあります。昇級2戦目、斤量が減っていることを考えると先行することも可能なはずです。先行することができれば血統的に見ても面白い一頭になりそうです。

14.マイネルファンロン

先行〇 枠△ 斤量減〇 血統〇

 堂々の本命候補はこの馬ですね。前走の巴賞は本来差しの決まりやすいレースです。その中で粘りこんでの2着。今回はその時よりも2キロ斤量が減りました。また、この馬は期待値の高いと3でお話した「ステイゴールド産駒」というのも強調材料です。今回は秋山稔樹騎手に乗替りとなりますが、初の重賞制覇も見えてくるのではないでしょうか。楽しみな一頭です。


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函館記念もなかなか難解ですね。今週末のNO.1サマー馬券師 決定戦!では編集部の予想を担当します。いまのところ編集部は0%なので、少し意地を見せたいところです。頑張ります!

それでは!

ヒデ