風とペースで穴馬を拾う!? 函館2歳S分析

 こんばんは、ヒデです。今週は久しぶりに土曜日に重賞が施行されます。その土曜日の重賞は2歳重賞の第一戦ということになります。そんな函館2歳S、どんな馬が有利になるのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いします。




<目次>

1.前傾ラップになりやすいレース

2.基本的には函館デビューが定石も、今年の開催変更でどう変わる?

3.「持続力」に特化した馬を探すことに勝機あり!?

4.該当馬


1.前傾ラップになりやすいレース

 過去5年の平均ペースを見るとすべてのレースで「ハイペース」の判定になっています。過去5年の平均を3Fに分けてみると33.8-35.7で前半が2秒程度早いペースであることがわかります。この要因の一つとして函館競馬場の「立地」というものが挙げられます。函館競馬場の中継を見ると映るのが綺麗な海。向こう正面すぐに海があるといった立地。風というのは気圧の低いほうから高いほうへと流れる傾向にありますので、日中は冷たい海→暖かい陸地という流れになります。これを函館競馬場に当てはめると東南東の風、すなわち「向こう正面追い風、正面向かい風」の構図ができあがるようです。

 この「向こう正面追い風、正面向かい風」の構図は先行有利に働きます。確かに脚質別で見てみると先行馬は【2-4-3-11】で複勝率40%でトップでした。しかし逃げ馬で馬券になった馬は19年のビアンフェのみとそこまで信頼度は高くありません。風を適度によけられる先行が一番有利なバイアスになっていると考えることができます。基本的に馬券は「先行2頭差し追込み1頭」の組み合わせで決まっているのも特徴です。差し追込み馬は勝ち切れていませんが、それは前走上り1位だった馬の成績【1-4-2-24】にも露実に出ていますので、差し込み馬は基本的に着狙いが精一杯になりそうです。



2.基本的には函館デビューが定石も、今年の開催変更でどう変わる?

 基本的に前走函館というのが定石でしたが、今年は札幌デビューや中京デビューなど、過去5年間では一度も出走経験のない馬が多く出走していることも特徴です。それらのジャッジをどうするべきでしょうか。そこは馬場を見るのが良さそうです。

 今年の北海道開催は五輪を避ける形で「札幌3週→函館6週→札幌3週」の組み合わせになりました。そのため本来6週目であるはずの函館2歳Sも今年は函館3週目に行われることになります。『競馬王7月号』の特集内では馬場さんが「北海道の芝が重くなるのは連続開催で芝レースを多く施行するから」(要約)と書かれているように、今年の函館芝は非常に綺麗な状態が続いています。

 それは馬場い傾向をみても明らかで、ここ2週間の函館競馬場芝コースは内枠有利。さらには中団までにはつけていないと好走確率が一気に下がる状態です。タイムも比較的に早く、芝の状態は「そこまで悪くない」ということができそうです。そうなればハイペースのスプリント戦を制した馬には同じ洋芝でチャンスはありそうです。新馬戦はペースが上がりにくいにも関わらず「ハイペース」となったレースを制しているのは相当な強さの持ち主といえるでしょう。函館=札幌ではないにしろ、同じようなペースを先行抜け出せている馬の期待値は上がりますね!



3.「持続力」に特化した馬を探すことに勝機あり!?

血統的にみると函館競馬場に移ってからは「北海道らしい」血統(ロベルトやハービンジャーなど)が活躍しています。先週行われた土日のレースでも新馬戦以外ではすべての馬券圏内馬に欧州系が入っていました。かなり持続力を問われる馬場であることは間違いありません。

 1でも話が出てきた「風」がこの傾向を強く出していると考えられます。函館芝1200mでは「全頭がバテて結局先行馬が粘り切る」先行抜け出しというのが一番よく見られるパターンです。そのため、他の競馬場よりも「持続力」を特に求められやすいコースであるということができるでしょう。そのため欧州系の血が重要になってくるようです。

 しかし、昨年はこのバイアスから大きくそれて1着2着は米国系でした。基本的に夏の新馬戦は「米国系」の血を持っている馬が有利です。これはアメリカは早くから馬をデビューさせて数を使うことが多かったことによる特色。今年は活躍しているドレフォンやマクフィといった産駒も登場しているため、欧州べた買いではなく「欧州+米国」のバランス買いが求められそうです。そのためには1や2と組み合わせながら馬券を組んでみてはいかがでしょうか。

 まとめると血統的には基本は持続できる「欧州系」。しかし、早熟であり1や2の傾向に合致している場合は「米国系」の馬を選ぶのがよさそうですね。



4.該当馬

それでは該当馬を見ていきましょう。本日は馬番発表前のため、50音順になっています。

カワキタラブリー

先行〇 上り〇 前走ペース〇 血統〇

 いきなりのドレフォン産駒です。ドレフォン産駒はいち早く活躍を始めている産駒の一つで、やはり短距離向き。もうすでに4頭が勝ち上がるなど、素質を見せつけています。この馬も新馬戦で3番手追走から上り2番手で最後差し切り1着。ルメール騎手騎乗の1人気パスポートチェックを差し切っていました。この仕上がりの早さはドレフォン産駒初の重賞馬の期待に直結しますね。

ナムラコリス

先行〇 上り〇 前走ペース〇 血統〇

 この函館芝1200mで出走種牡馬中一番の相性を見せているのがこの馬です。加えて前走はハイペースの函館未勝利戦を2番手追走から上り最速で抜け出して勝ち上がるなど、函館競馬場への適性の高さを見せつけました。同じジョーカプチーノ産駒としてはジョーマンデリンが同距離のUHB賞を先行で抜け出しているなど、産駒の成績も良好。サンデーサイレンス3×3の馬が函館で暴れるか、注目です。


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函館の向こう正面に見える海を見るたび海に行きたくなりますが、北海道にはいったことがありません。函館でないにしろ北海道に行く機会も今後はあるのでしょうか。取材などでいければよいのですが。

いつか行きたい場所の一つがはるばる来たぞ函館ですね。

それでは!

ヒデ