先行抜け出しが王道パターン? ユニコーンS分析

 こんばんは、ヒデです。土曜日の競馬は東京阪神で雨ということでわかりにくいレースが続きましたね。東京競馬場のある府中市はこのあと日をまたぐ辺りから明け方まで本降りのようです。そんな東京競馬場で行われる3歳のダート重賞、ユニコーンSを本日は分析していきたいと思います。馬場想定は重から不良で分析を行います。それでは本日もよろしくお願いいたします。


<目次>

1.差し有利になりやすい東京競馬場ダート1600m、でも?

2.早くなりやすいだけに延長に厳しいようです。

3.スピード系から買うのが吉!?土曜はスピード系優位の馬場に

4.該当馬


1.差し有利になりやすい東京競馬場ダート1600m、でも?

 東京競馬場のダートは長い直線を有しているため、クラスが上がると脚質が差し有利になりがちです。「コースバイアスに翻弄されるフェブラリーステークス」の記事でも書きましたが、先行有利のダートを勝ち上がってくる馬が集まるダート重賞はペースが上り、差しが台頭しやすいという特性を持っています(詳しくはリンク先のブログをご覧いただければ幸いです)。そのため、東京競馬ダート1600mの重不良馬場+特別戦に限定してデータを出してみると上り1位の馬が複勝率75%弱を記録しています。このように先行や差しに回った馬が展開やコースバイアスによって有利になりやすいのが東京ダート1600mの特徴です。

 それではユニコーンステークスはどうなのでしょうか。過去5年のユニコーンステークスを見てみると、やはり着内は先行、差し馬の順に続いています。特に先行馬の好走が顕著で、勝率14.3、複勝率21.4%は共に母数の多い先行差し追込みのなかでは一つ抜け出した数値になっています。人気が好走しやすいレースだけに回収率は低くなっていますが、レース全体で単回収率24%複回収率54%ですので、比較的に堅いレースということができます。

 ユニコーンSでは「先行×上り」というピースが必要なようです。

※参考
過去10年東京ダート1600m・重不良馬場における脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
逃げ 5- 0- 4- 33/ 42 11.9% 11.9% 21.4% 176 76
先行 15- 15- 12-112/154 9.7% 19.5% 27.3% 75 88
差し 16- 21- 19-182/238 6.7% 15.5% 23.5% 56 80
追込 6- 6- 8-166/186 3.2% 6.5% 10.8% 43 52

過去5年ユニコーンSにおける脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値

逃げ 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 132 56
先行 3- 1- 1-16/21 14.3% 19.0% 23.8% 34 40
差し 1- 3- 2-22/28 3.6% 14.3% 21.4% 17 76
追込 0- 1- 2-20/23 0.0% 4.3% 13.0% 0 38


2.早くなりやすいだけに延長に厳しいようです
 前走について競馬王チャンネルで発表中の「伊吹雅也のトリプルフッキング/ユニコーンS」では【Hook B】にて(引用)「2014年以降の3着以内馬21頭中19頭は、前走の距離が1600m以上。今回より短い距離のレースを経由してきた馬は強調できません。」(引用ここまで)と書かれいます。実際に過去5年で絞ってみても今回延長で馬券になったのは18年のエングローサーのみ。エングローサーは差し馬であったこともあり、距離が伸びたこともプラスに働いた可能性もありますが、基本的には軽視するのが良さそうです。

 同じような前走の注意点としては前走東京コース以外の1勝クラス馬は3着1回とただでさえ3着2回しかない昇級戦でかなりの低数値を示してしまっているので、軽視するのが良いでしょう。

 馬券内という観点で考えれば前走は先行馬で上りが使えている馬が一番好成績を残しています。

※参考

前走の距離別成績(2014年以降)
1600m未満 【0-1-1-29】(3着内率6.5%)
1600m以上 【7-6-6-59】(3着内率24.4%)


3.スピード系から買うのが吉!?土曜はスピード系優位の馬場に

 先週から私が執筆している「土曜日の馬場傾向」。本日の傾向はかなりスピード優位の馬場でした。明日までの雨でこの傾向が大きく変わるとは考えにくいため、継続的にスピード優位の米国短距離系やHalo系が活躍の幅を広げやすい馬場になっています。そのため、1800mなどで上りをつかいながら先行で上りを使える米国短距離系が良さそうです。

 過去5年間で重馬場開催となったのは18年と19年の2回共に先行馬が勝利し、米国短距離・中距離系が血統的には目立ちました。今年もその傾向が現れるのであれば、米国系から狙っていくのが良いでしょう。


4.該当馬

 それでは本日の該当馬を紹介して終わりたいと思います。


1.ゲンパチフォルツァ。
先行〇 同距離〇 前走〇 血統〇

 ヘニーヒューズ産駒はこの東京マイルコースでの安定感はピカイチです。前走も伏流ステークスを先行して直線抜け出し競馬。人気にはなりそうですが、東京コースでの実績、オープンクラスでの実績を考えるとこの馬は十分ではないでしょうか。母父ヌレイエフ系で持続にも裏付けはありです。

9.ブラックアーメット
差し〇 同距離〇 前走〇 血統〇

 1勝クラス突破後は堅実にダートのオープンクラスを走っていた馬で、前走の清流Sでは差して3着と好走。上りも毎回速いので、ここも期待できそうです。ブラックタイド産駒はローカルで存在感を示す産駒ので、多少のずぶ差はありますが、ケイムホームが母父にいることは瞬発力の裏付けにもなりそうです。引き続き期待です。

16.ルーチェドーロ

差し〇 延長× 前走〇 血統〇

 前走は阪神競馬のオープン競走、端午Sを差し切り勝ち。もともとこの馬は全日本2歳優駿で3着と成績を残しており、マイルでの競馬もOK。マクフィと母父クロフネという配合もダートのために行われた感じもしますので、ここをパスして次のステップへと進んでほしいところです。


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