競馬王オフィシャルブログ

こんばんは、ヒデです。予定通りの新潟開催に変わり(2回というくくりになります）、新潟名物の直線競走所謂「千直」の攻略法を分析していきたいと思います。競馬ファンならば一度は生で見に行きたいといわれている千直はなんとなく外枠有利。で終わってませんか？
外枠だけじゃない攻略法を見ていきましょう！

１．本当に外枠有利なのでしょうか、データを見てみました。

　新潟の千直を買う時にまずいわれることは「千直は外枠が有利」というセリフです。果たしてそれを鵜呑みにしてよいのでしょうか。今回は過去5年のデータを使って実際に比較してみました。その結果がこちらです。

　　◆枠番別集計
集計期間：2016. 4.30 ～ 2021. 5. 9
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枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率
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１枠 2- 3- 2-69/76 2.6% 6.6% 9.2%
２枠 0- 3- 1-76/80 0.0% 3.8% 5.0%
３枠 4- 3- 4-70/81 4.9% 8.6% 13.6%
４枠 3- 5- 6-68/82 3.7% 9.8% 17.1%
５枠 7- 3- 7-65/82 8.5% 12.2% 20.7%
６枠 2- 4-10-66/82 2.4% 7.3% 19.5%
７枠 11-13- 6-52/82 13.4% 29.3% 36.6%
８枠 12- 7- 5-58/82 14.6% 23.2% 29.3%
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　やはり基本的には外枠が有利のようです。中でも7枠は36.6％と頭一つ抜けています。基本的には5枠から外が好成績であることは間違いなさそうです。しかし「回収率」という側面でみると違った成績が見えてきます。一番回収率が高いのは7枠なのですが、2番目に高いのはなんと3枠でした。3枠は穴を開けやすい傾向にあるようなので、5枠より外と状況を見て3枠を入れていくのが重要そうです。

なぜ内にも埒があるのに内には馬があつまらないのでしょうか。その答えは「傾斜」にあるようです。新潟競馬場の直線は外の方が平坦、内にかけてやや傾斜を設けているそうなのです。その影響で内に集まると埒が見えなくなるのが原因といいます。詳しいことはこちらに騎手のインタビューとともに記載されていましたので、参考にご覧ください。
→【ズームアップ】新潟“千直”外枠有利は傾斜にあり(サンスポ様より)

2．普通のコースよりも圧倒的に求められる「ダッシュ力」

　「差しって決まるの？」と思いますよね。日本の芝コースでは基本的に逃げ→先行→差し→追込みの順で複勝率が下がっていきます。ただ、そうはいっても複勝率に大きな開きがあるわけではなく、逃げ先行の複勝率は逃げ35.6%先行34.1%とほとんど僅差です。ただこの千直ではその差が逃げ53.2%先行28.5%と2倍近い差が出ています。 このことからもダッシュ力が非常に求められることがわかります。

　また、千直では差し・追込みの成績は非常に悪いです。逃げ先行の回収率が100％を超えているにも関わらわず、追込みに関しては単勝の回収率2％とほとんど勝ち切れていないことがわかります。これは初千直の馬にもある程度有効で、近走後ろからになってしまっている馬は大きな割引が必要になりそうです。

３．ダート→千直＝高配当、ねらい目？

　千直はダッシュ力とその後の持続力が重要になってきます。そのため、タフなダートを使ってきた馬の成績が非常によくなっています。ポイントは「ダート短距離」にあります。中山ダート1200ｍ→新潟千直(2-1-1-55)、中京ダート1200ｍ→新潟千直(1-1-1-9)でともに単複の回収率が100％を超えています。

二つの競馬場には「直線に坂がある」という共通点があり、坂で持続力が求められるレースを使った先行馬は穴を開けやすいようです。19年のアイビスSDの覇者、ライオンボスも中山ダート1200m→千直で15番人気で穴を開けました。この馬もダート時代から先行していた馬だったように「前走短距離ダート×先行馬」には警戒が必要です。

番外編．今年は特に外枠有利？

　福島競馬場が地震の影響で開催が中止になった影響で1か月強の開催となった今回の新潟開催。芝の痛みは例年以上で、内側はもうすでにかなり荒れています。その影響で近年に増して内枠が不利になっているようです。

　ここまで新潟では千直が3レース組まれましたが、掲示板に入った馬はすべて5枠以降の馬でした。内枠の最高位は1枠の2頭のみであり、全頭が外へ逃げていくような格好となる今の新潟千直は内枠、特に2～4枠の評価を下げるのが良さそうです。1番枠はスタートさえ決めれば被せて外へ行くことができるため、より上位に来ていると想定されます。

　今開催の千直は外枠が極端に有利になっていることを念頭に入れてから予想しなければかなり辛い結果になりかねないですね。持続力もいつも以上に求められている様ですので、血統的に予想する方も持続力をいつも以上に考えて検討するのが良さそうです。

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